調子に乗って今日も「君微笑めば」の続編である。私は “この曲が入ってたら買う!” と決めている超愛聴スタンダードが数十曲あって、この曲もその一つ。手持ちの盤をチェックしてみたら何と17ヴァージョンもあった。前回はその中から超メジャーな王道系ヴァージョンを取り上げたので、今回は “ちょっとマイナーやけど結構エエやん” と思える隠れ名演をセレクトしてみた;
①矢野沙織
チャーリー・パーカー直系のビバップなプレイで2003年に衝撃のデビューを飾ったアルト・サックス奏者、矢野沙織。レコーディング当時はまだ16歳だったというから、街で見かけるアホバカ高校生の姿を考えるととても同じ人類とは思えない。その太くて逞しいトーンといい、速射砲のように繰り出されるパーカー・フレーズの連続攻撃といい、まるでベテラン・アーティストのプレイを聴いたような満足感を味わえる。日本チャーリーパーカー協会の辻バード氏が言うように、彼女にはその有り余る才能をモード・ジャズなんかに浪費せずに、この曲のような良質のスタンダード・ナンバーをパーカー憑依状態でストレートに吹く、という道を極めてほしいものだ。
君微笑めば
②バンバンバザール
これまでビートルズやジブリの “ウクレレ・コンピCD・シリーズ” で何度か取り上げてきたバンバンバザール。アコースティックな音作りに拘りながら、ハワイアン、フォークロック、ジャズ、カントリーといった様々なジャンルのエッセンスのごった煮のようなユニークな音楽を聞かせてくれる貴重な存在だ。この曲でも吸引力抜群のハスキーなヴォーカルに思わず身体が揺れるようなウクレレのスイング感と、彼らの魅力が全開だ。
君微笑めば(When You're Smiling)~バンバンバザール
③熊田千穂
熊田千穂は銀座キラ星カルテットを率いて古き良き昭和のジャズ・ソングやディキシーランド・ジャズを中心に歌うジャズ・ヴォーカリスト。歯切れの良いリズムを刻むバンジョー、しなやかにスイングするテナー、そしてベースラインをしっかり支える管バスのスーザフォンが生み出す “上海バンスキングな” サウンドに乗って気持ち良さそうにスイングするノスタルジックな歌声が、小難しい理屈抜きで音楽の楽しさを再認識させてくれる。やっぱり古い音楽は心に響くなぁ...
When You're Smiling@熊田千穂と銀座キラ星カルテット
④真梨邑ケイ
本格的にジャズを聴き始めるずっと前の1980年代、私にとってのジャズ・ヴォーカルのイメージはこの真梨邑ケイだった。テレビの深夜番組で彼女が「素敵なあなた」を歌っているのを見てその大人の女性の気だるい色香を感じさせる洗練された雰囲気に魅かれ、いっぺんにファンになった。彼女のような “ジャジーな” 美人ヴォーカルを硬派なジャズファンはバカにする傾向があるが、イイ女がイイジャズを歌う... それで十分ではないかと思う。雰囲気に酔う女性ジャズ・ヴォーカルというのも中々エエものだ(^.^)
When You're Smiling / 真梨邑 ケイ
⑤Carol Welsman
キャロル・ウェルスマンはカナダ出身の女性ジャズ・ヴォーカリストで、ピアノを弾きながら歌うそのスタイルは同郷のダイアナ・クラールを想わせるが、ダイアナがドスの効いたヴォーカルでハスキーに迫るのに対し、キャロルの方はしっとりと落ち着いた歌声で、私的にはキャロルのクセのないナチュラルな唱法が好き。この曲は彼女の最新アルバム「アイ・ライク・メン~リフレクションズ・オブ・ミス・ペギー・リー」に収められていたもので、イントロからコンテンポラリー感覚の “大人のジャズ” が展開される。ただ、ケン・ペプロウスキーのクラリネットが出しゃばりすぎで、まるでハエや蚊のようにキャロルのヴォーカルにまとわりついてうるさいのが玉にキズ(>_<)
キャロル・ウェルスマン
①矢野沙織
チャーリー・パーカー直系のビバップなプレイで2003年に衝撃のデビューを飾ったアルト・サックス奏者、矢野沙織。レコーディング当時はまだ16歳だったというから、街で見かけるアホバカ高校生の姿を考えるととても同じ人類とは思えない。その太くて逞しいトーンといい、速射砲のように繰り出されるパーカー・フレーズの連続攻撃といい、まるでベテラン・アーティストのプレイを聴いたような満足感を味わえる。日本チャーリーパーカー協会の辻バード氏が言うように、彼女にはその有り余る才能をモード・ジャズなんかに浪費せずに、この曲のような良質のスタンダード・ナンバーをパーカー憑依状態でストレートに吹く、という道を極めてほしいものだ。
君微笑めば
②バンバンバザール
これまでビートルズやジブリの “ウクレレ・コンピCD・シリーズ” で何度か取り上げてきたバンバンバザール。アコースティックな音作りに拘りながら、ハワイアン、フォークロック、ジャズ、カントリーといった様々なジャンルのエッセンスのごった煮のようなユニークな音楽を聞かせてくれる貴重な存在だ。この曲でも吸引力抜群のハスキーなヴォーカルに思わず身体が揺れるようなウクレレのスイング感と、彼らの魅力が全開だ。
君微笑めば(When You're Smiling)~バンバンバザール
③熊田千穂
熊田千穂は銀座キラ星カルテットを率いて古き良き昭和のジャズ・ソングやディキシーランド・ジャズを中心に歌うジャズ・ヴォーカリスト。歯切れの良いリズムを刻むバンジョー、しなやかにスイングするテナー、そしてベースラインをしっかり支える管バスのスーザフォンが生み出す “上海バンスキングな” サウンドに乗って気持ち良さそうにスイングするノスタルジックな歌声が、小難しい理屈抜きで音楽の楽しさを再認識させてくれる。やっぱり古い音楽は心に響くなぁ...
When You're Smiling@熊田千穂と銀座キラ星カルテット
④真梨邑ケイ
本格的にジャズを聴き始めるずっと前の1980年代、私にとってのジャズ・ヴォーカルのイメージはこの真梨邑ケイだった。テレビの深夜番組で彼女が「素敵なあなた」を歌っているのを見てその大人の女性の気だるい色香を感じさせる洗練された雰囲気に魅かれ、いっぺんにファンになった。彼女のような “ジャジーな” 美人ヴォーカルを硬派なジャズファンはバカにする傾向があるが、イイ女がイイジャズを歌う... それで十分ではないかと思う。雰囲気に酔う女性ジャズ・ヴォーカルというのも中々エエものだ(^.^)
When You're Smiling / 真梨邑 ケイ
⑤Carol Welsman
キャロル・ウェルスマンはカナダ出身の女性ジャズ・ヴォーカリストで、ピアノを弾きながら歌うそのスタイルは同郷のダイアナ・クラールを想わせるが、ダイアナがドスの効いたヴォーカルでハスキーに迫るのに対し、キャロルの方はしっとりと落ち着いた歌声で、私的にはキャロルのクセのないナチュラルな唱法が好き。この曲は彼女の最新アルバム「アイ・ライク・メン~リフレクションズ・オブ・ミス・ペギー・リー」に収められていたもので、イントロからコンテンポラリー感覚の “大人のジャズ” が展開される。ただ、ケン・ペプロウスキーのクラリネットが出しゃばりすぎで、まるでハエや蚊のようにキャロルのヴォーカルにまとわりついてうるさいのが玉にキズ(>_<)
キャロル・ウェルスマン