前回の “エスキモー・カヴァー” に続いてゲットしたのが通称 “シェル・カヴァー” と呼ばれるオランダ盤「ヘルプ!」だ。ここのところ鎖を解き放たれた犬のような勢いで垂涎盤をガンガン買いまくっているのだが、よくよく考えてみれば私はレコード以外にはほとんどお金を使わない。酒も飲まないし洋服にも全くお金をかけない。海外旅行でもすればウン十万円が一気に飛んでいくことを考えると、この程度の散財で楽しく過ごせるのなら安いものだ。カード会社のCMキャッチコピーじゃないが、ビートルズのオリジナル盤を手にする喜び=priceless なんである。
このアルバムはプロモーションの一環として1979年にオランダとスウェーデンのシェル石油従業員のために作られたもので、一般の店頭では販売されず、しかもわずか2,000枚しかプレスされなかった(オランダ・プレスとスウェーデン・プレスがそれぞれ1,000枚ずつ)という超稀少盤なのだ。
しかしこのアルバムの真の魅力は稀少性にではなく、一にも二にもそのジャケット・デザインの素晴らしさにある。シェル石油のド派手な貝殻マークがビートルズの4人よりも遥かに目立っているのが笑えるが、ジャケット・デザインとして見た場合、なぜか実にしっくりくるから不思議なものだ。CD時代に入ってからは全世界統一規格になってしまったが、レコードの時代にはこのように国によって独自のデザインでリリースされることも多く、そのおかげで私のようなアナログ・コレクターは気に入ったデザインのジャケットを眺めながらビートルズを聴くという僥倖にあずかることができるのだ。
「シェル・カヴァー」は再発カラーレコードやブートレッグ(リム周りのオランダ語の文言無し)の類はよく見かける(←約$30~$40)が、買うならやはり本物に限る。eBay にこのレコードが出ているのを見つけたのはちょうど “エスキモー・カヴァー” を落札して頭に血が上っていた時(笑)のこと。オランダ・オリジナル盤の中古市場での相場は大体 €200~€400というところなので15,000円前後で買えれば御の字なのだが、リザーヴなしの $1スタートということもあって残り3日でも表示価格は$41とまだまだ低く、ダメ元で $150スナイプを敢行したところ、何と$131で落札出来てビックリ(゜o゜) 終了3秒前にビッドして画面に緑色の数字が表示された瞬間のあの快感は一度味わうと病み付きになるが、今回のように予想よりも安く買えた時の喜びは格別なのだ。
届いた盤は商品説明通りのNM盤で、ジャケットも盤もピッカピカだ(^o^)丿 シェルの貝殻マークの赤/黄の発色も実に鮮やかで、やっぱり本物はエエなぁ... と悦に入りながらレコードを取り出す。さすがに盤はペラペラで重さもたったの105gしかないが、70年代後半にプレスされたLPなんてそんなモンだろう。実際に聴いてみた感想を一言でいうと “入ってる音は全部出してしまおう” という感じの、まるでウチのガラード401がリンのLP12に変わったかのようなハイファイ志向の音作りで(←この手の音が好きなオーディオマニアをリン病と言うらしい...笑)、中低域の音が分厚い黄パロ盤とは全く異なる傾向のサウンドだ。何ていうか、音の細部までキメ細やかに再現されるような感じで、A②「ザ・ナイト・ビフォア」のキーボードやA⑥「ユア・ゴナ・ルーズ・ザット・ガール」のボンゴなど、隠し味的に使われている楽器の音までめっちゃクリアに再生されるのが新鮮だった。ただし、A⑦「ティケット・トゥ・ライド」で音揺れのようなものを感じるのは気のせいか。それともオランダ・パーロフォンのマスターテープがヘタってるのかな?? まぁこのレコードの場合、ジャケットがメインで盤はオマケみたいなモンなので大きな問題ではないのだが...
ということで憧れの「エスキモー・カヴァー」に続いてついに「シェル・カヴァー」にまで手を出してしまった私。この前コレクター仲間と電話で話した時に “次はいよいよ金パロのステレオ盤ですか?” と言われたが、さすがにそれはない(笑) 「ブッチャー・カヴァー」も特に欲しいとは思わないので、この何ヶ月か続いた狂乱の “ビートルズ垂涎盤・爆買いフィーバー” も一段落、となりそうなものだが、果たしてどうなることやら...(^.^)
【おまけ】どうせならブッチャーなんかよりもこっち↓が欲しい... eBayで£1,500(20万円!)か... 宝くじでも当たったら買おうかな(笑)
The Beatles - Help (Parlophone 78 rpm / Indian Pressing - 1965)
このアルバムはプロモーションの一環として1979年にオランダとスウェーデンのシェル石油従業員のために作られたもので、一般の店頭では販売されず、しかもわずか2,000枚しかプレスされなかった(オランダ・プレスとスウェーデン・プレスがそれぞれ1,000枚ずつ)という超稀少盤なのだ。
しかしこのアルバムの真の魅力は稀少性にではなく、一にも二にもそのジャケット・デザインの素晴らしさにある。シェル石油のド派手な貝殻マークがビートルズの4人よりも遥かに目立っているのが笑えるが、ジャケット・デザインとして見た場合、なぜか実にしっくりくるから不思議なものだ。CD時代に入ってからは全世界統一規格になってしまったが、レコードの時代にはこのように国によって独自のデザインでリリースされることも多く、そのおかげで私のようなアナログ・コレクターは気に入ったデザインのジャケットを眺めながらビートルズを聴くという僥倖にあずかることができるのだ。
「シェル・カヴァー」は再発カラーレコードやブートレッグ(リム周りのオランダ語の文言無し)の類はよく見かける(←約$30~$40)が、買うならやはり本物に限る。eBay にこのレコードが出ているのを見つけたのはちょうど “エスキモー・カヴァー” を落札して頭に血が上っていた時(笑)のこと。オランダ・オリジナル盤の中古市場での相場は大体 €200~€400というところなので15,000円前後で買えれば御の字なのだが、リザーヴなしの $1スタートということもあって残り3日でも表示価格は$41とまだまだ低く、ダメ元で $150スナイプを敢行したところ、何と$131で落札出来てビックリ(゜o゜) 終了3秒前にビッドして画面に緑色の数字が表示された瞬間のあの快感は一度味わうと病み付きになるが、今回のように予想よりも安く買えた時の喜びは格別なのだ。
届いた盤は商品説明通りのNM盤で、ジャケットも盤もピッカピカだ(^o^)丿 シェルの貝殻マークの赤/黄の発色も実に鮮やかで、やっぱり本物はエエなぁ... と悦に入りながらレコードを取り出す。さすがに盤はペラペラで重さもたったの105gしかないが、70年代後半にプレスされたLPなんてそんなモンだろう。実際に聴いてみた感想を一言でいうと “入ってる音は全部出してしまおう” という感じの、まるでウチのガラード401がリンのLP12に変わったかのようなハイファイ志向の音作りで(←この手の音が好きなオーディオマニアをリン病と言うらしい...笑)、中低域の音が分厚い黄パロ盤とは全く異なる傾向のサウンドだ。何ていうか、音の細部までキメ細やかに再現されるような感じで、A②「ザ・ナイト・ビフォア」のキーボードやA⑥「ユア・ゴナ・ルーズ・ザット・ガール」のボンゴなど、隠し味的に使われている楽器の音までめっちゃクリアに再生されるのが新鮮だった。ただし、A⑦「ティケット・トゥ・ライド」で音揺れのようなものを感じるのは気のせいか。それともオランダ・パーロフォンのマスターテープがヘタってるのかな?? まぁこのレコードの場合、ジャケットがメインで盤はオマケみたいなモンなので大きな問題ではないのだが...
ということで憧れの「エスキモー・カヴァー」に続いてついに「シェル・カヴァー」にまで手を出してしまった私。この前コレクター仲間と電話で話した時に “次はいよいよ金パロのステレオ盤ですか?” と言われたが、さすがにそれはない(笑) 「ブッチャー・カヴァー」も特に欲しいとは思わないので、この何ヶ月か続いた狂乱の “ビートルズ垂涎盤・爆買いフィーバー” も一段落、となりそうなものだが、果たしてどうなることやら...(^.^)
【おまけ】どうせならブッチャーなんかよりもこっち↓が欲しい... eBayで£1,500(20万円!)か... 宝くじでも当たったら買おうかな(笑)
The Beatles - Help (Parlophone 78 rpm / Indian Pressing - 1965)