薩兵熊本を捨て南に去る 山村に乱を避け柴荊に臥す 人事は怱忙夢也 砲声は地を動すに驚き 息む時無し 燹火天に連なり幾処か明かなり 薩旅は逡巡す鴻鵠の志 魯人は睥睨す 鷸蛑の争い 王政初めて仁恵の渥きを知る 掲示を仰ぎ看て涙縦横 盾洲 乱を避けて柴の庵に寝起きする 人の世は忙しく夢の如くに過ぎる 大砲の音に驚き心休まる時とてない 兵火が空を染め あちこち明るく見える 鴻鵠の志を抱いて起ちあがった薩摩の者たちの 故郷への旅の心の内はどんなだったろうか 傍らの者は冷ややかに見ているだけ 掲示を仰ぎ見て天皇の仁恵を知り涙にくれる
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山村避亂臥柴荊,
人事匆忙夢也驚。
炮聲動地無時息,
燹火連天幾處明。
薩旅逡巡鴻鵠志,
魯人睥睨鷸蚌爭。
王政初知仁惠渥,
仰看揭示淚縱橫。
こうすると、中国語では韻を踏んでいます(「押庚韻」)、また頷聯と頸聯は対句で、七言律詩です。