津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■川端康成・藤島泰輔そして今東光

2024-05-23 08:20:31 | 人物

 「酒」と作家たちというエッセイ集がある。「酒」とは、佐々木久子が編集長を務めた雑誌「酒」のことである。
私は今でも、昭和52年発刊の佐々木氏のエッセイ「酒縁歳時記」を大事に書棚に残している。
酒縁の人たちが、佐々木の死後文章を寄せあったエッセイ集が「酒」と作家たちである。
この中に、藤島泰輔氏の「川端康成氏の思い出」という一文がある。(藤島泰輔の内縁の妻とされるのが、世間を騒がせている旧ジャニーズ事務所の故・メリー喜多川氏である)
藤島氏は酒は飲まないが酒席好きという、川端康成の付き添い役を務めていたそうだが、川端先生もミニスカートの女性を侍らせてご満悦だったというからなかなか面白い。
そんな川端のことを、盟友・今東光が気づかい「みみずくは夜寝ているか」と藤島に尋ねたと書いている。
川端が「みみずく」に似ているからと、今がそういっているのだが、まさか本人の前では言わないのだろう。

 私はそんな毒舌家で洒脱な今東光という人が好きで、いろいろ著書に親しんだ。
つい最近も「お吟さま」を読了したところだが、お吟さまが生きた時代の会話というものはこのようなものであったのかと、今先生の力量のすばらしさに感嘆させられるのである。
作家であるとともに、政治の世界にも足を踏み入れられたこともあった。(川端先生も御同様・・)
天台宗の座主に就任され、天台宗大僧正となって法名 春聽を名乗られた。瀬戸内寂聴は法妹であり、寂聴の名は今東光大僧正の法名からきている。
随分以前東光先生は奈良本辰也氏と「南北朝」について対談しているが、その模様がある方のブログ「南北朝についての日記?」で公開されていることを承知していた。
久しぶりにググってみたら健在であった。ここに引用させていただき、御紹介申し上げる。
非常に得るところがある対談である。

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