一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

金木犀

2020-10-09 11:10:15 | 雑記

       路地を歩いていると、
       どこからともなく 漂ってくる あの匂い。

       そう 金木犀だ。

       もう そんな季節になったのか、
       懐かしい人が訪ねてきたような、
       一瞬、ドキドキする 匂い。

       そういえば 
       織田作之助の短編に こんなのがあった。
       以下 「秋の暈(かさ)」から 抜粋。

       「誰がそうしたのか、
        秋の下に 心をつけて 愁と読ませる。
        かつて 極めて孤独な時季が私にもあった。
        ある夜、暗い道を下駄をカラコロ鳴らして
        歩いていると、
        いきなり暗がりに 木犀の匂いが閃いた。
        私は なんということもなしに 胸を温めた。
        雨あがりの 道だった」

       そして 主人公の「私」は 翌日 金木犀を
       一枝 手折ってきて アパートの部屋に
       飾るのである。

       織田作之助、通称・オダサクは、
       今回調べたら 33歳で他界という若死にだった。

       でも 織田作之助賞という 権威のある文学賞が
       現在も存在している。
        
      

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