街に出かけると
紺色のスーツを着た新入社員らしき人を
見かける。
彼ら(彼女たち)は職場で元気にやっているのだろうか。
遠い昔だけど、
私にも新入社員だったことがある。
怖かったのは電話の応対。
電話を取るのは新人の仕事であった。
新人教育で応対のノウハウは教えてもらったけど、
それだけに緊張を強いられるものであった。
同期の女性は、
緊張のあまりだろう、
「こちら〇〇課です」という替わりに
「はい、△△です」と自分の名前をいってしまって、
みんなに笑われ、顔を真っ赤にしていた。
他人事ではない。
それ以来、私も一層、電話恐怖症に陥ったことは
いうまでもない。
そんな若かりし日のことを思い出したのは、
糸井重里さんのブログ「ほぼ日刊イトイ新聞」を
読んだからである。
それには、
「失礼ですが、どなた様ですか」→
「失礼ですが、どんな玉ですか」
「出社したら連絡させます」→
「出世したら連絡させます」
等々、「言いまつがい」の数々が並べてあって
笑いが止まらない。
一方で、
電話に出た新入社員が受話器を取るなり、
「はい、電話です!」
と叫んだのは、
電話が鳴ったらすぐ出るようにとの指示で
頭がいっぱいだったからだろう。
現代の若者はそんな失敗はないだろうと思いきや、
逆にそうではないらしい。
なぜなら、
スマホ世代の若者は、固定電話で見ず知らずの
相手と話したことがないというのだ。
さらに
スマホばかりいじっていて、
パソコンも苦手の若者もいると聞いて驚いた。
スマホで仲間内の交流術にたける一方で、
幅広い社会的な意思疎通は苦手になるのだろうか。
でも、頑張れ、新入社員。
えらそうにしている先輩、上司でも、
電話による失敗はしているのだ。
糸井さんの「言いまつがい」によれば、
「はい、電話です!」
と答えた上司もいるのだそうだ。
新人よ、ひるむことなかれ、
である。
※ 散歩の途中、見かけた花ショウブ
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