最近、遊佐町の皆さんと話す機会が多くなった。酒田市から10キロほど北にある人口16000人で庄内を圧縮したような豊な自然と、山海の珍味溢れるところである。なんと言っても、でんと鎮座する鳥海山の恵みは有形無形にある。何処で眺めても景勝の地ばかりで、当然町民の顔も明るい。
酒田から車で15分というのに、言葉が違う。「でって、おらあばすぎんね」「ほんだごどあば、ねあんぜ」「ほう、おぼげだごど」「ほぇだば、たいしたもんだ」イントネーションも独特で電話の声でも「遊佐の方だな」とすぐ分かる。話して不自由なことはないが、全てのことばに強調語があり、自分の気持ちを良く伝えようとする気風の表れなのかなと考えたりする。先の言葉を分からない方のために通訳すると「絶対自分は嫌いだ」「そんなことは無いよ」「驚いたなあ」「それは大したことだ」となる。
酒田市と遊佐町は一体不可分の関係にあると思っている。互いに足りないものを補完し合い、相乗効果で発展してゆかねばならない運命にあると思う。酒田を飛び越えて、鶴岡や他の地域と協調発展は出来ない地の利である。
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