めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

いつまでも美しく歩くには

2014-03-04 14:43:56 | 高齢化社会

ようやく暖かい日が多くなってきましたが、それに伴い
厄介な招かれざる花粉が多くなって来ました。
我が家は言わずと知れた花粉家族、特に妻と息子は
ここ数日ティッシュが離せません。

私ももちろん憂鬱になるのですが、妻たちと異なり
喉に違和感が来ることが多く、目や鼻のかゆみは無く
どちらかと言えばそんなに苦痛では有りません。

昔から花粉はあった訳ですから、花粉だけのせいでは
無いでしょうが、杉に続くヒノキの花粉が無くなる5月下旬まで
我が家の中では鼻をかむ音が至る所で聞こえます。

ところで、最近、高齢の方々がカートを押して歩いている姿を見ます。
荷物も入って買い物や散歩には便利なように思えますが、
杖だけでなく、カートに馴れてしまうと少し心配です。

何十年も運動に関する仕事をしてきた関係上、あの杖や
カートを押して歩くことに反対です。

年を重ねると、前のめりになり転倒しやすくなりますが、
かと言って、前方に支えを設けると運動機能が著しく低下します。

昔から姿勢を良くするように家庭や学校で注意されますが、
この事は、単に、外見的な姿を良くする為だけでなく、もっと大切な、
人が長い間自力で歩行できる為の医学的意味が有ります。

歩くときには次々に支えるための足が前方に振り込まれ
地面をキャッチしていかなければなりません。
この行為は、一生懸命頑張るのでは無く、反射的に行われます。

この反射的な運動の中心は脊椎です。
脳からの指令を受けて目的の方向に身体を進める時に
反射的に支え足と振り込み足が動かなければなりません。
この、反射機能は、脊椎が踵から頭までバランスを保つことで
脳からの反射を促します。

つまり、踵を通して頭まで垂直に地面を感じないと反射機能は
悪くなるのです。
高齢になると足腰が弱って転倒しやすくなると思っている人は
危険です。

こういった方々は決まってウォーキングをすれば足腰が
丈夫になって転倒しなくなると思い込んでしまいます。
そして、前傾になって一生懸命歩幅を広げ歩こうとします。
残念ながら筋力は付くかもしれませんが、転倒の危険性は
無くなりません。

人は、地面から受けた力を脊椎を通して脳に伝えます。
この時、踵からの運動がバランスをとった脊椎で脳に伝えられ
脳から瞬時に必要な歩幅と立つ強さを振り込み足に伝えられます。
要するに踵からの刺激が必要なのです。

前のめりに歩いたり、つま先立ちで歩いたり、カートをおしていると
支柱脚の踵から脳へ正しい情報が伝わらないのです。
地上でのスポーツをすると、どの分野の選手もスタイルがよく
恰好良いですね。それは、脊椎のバランスが踵からしっかり取られて
反射機能が良いからです。

一生懸命足を動かさなければならない運動は危険です。
上半身の意思が反射的に足を動かさなければいけません。
長い間寝ていたり、寝たきりになると急速に脳が衰えます。
その一つの大きな原因が、歩かなくなる事です。

しかも、踵に体重が乗らず、前のめりになると全身の運動機能が
急速に衰えます。ウォーキングを頑張っても、姿勢が悪いと
全身の神経のバランスが悪く、思った成果は得られません。

姿勢を正しくすることの大切さを昔の人は経験的に知っていました。
一歩一歩頑張らないで無意識に歩けることが大切です。
また、脊椎でバランスがとれるようになると、膝や腰の痛みが
軽減されることも知られています。

また、脊椎でバランスを取ると、背中の大きな筋肉やインナーマッスルが
活発に働き、痩せやすい身体になります。
毎日歩いているのに痩せない人やお腹周り脂肪が取れない方は
日常の姿勢から直してみる事も大切と思います。



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