めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

釣りで食料調達

2015-10-20 16:01:41 | 釣り

私が、小学生の頃から続けている趣味は釣りです。
もう、半世紀を超える長きに渡って続けてきましたが、
一見のんびりと見えるかもしれませんが、頭の中は
想像力で一杯で、片時も寛いで釣っているのでは有りません。

もちろんファミリーで釣りに行ったり、友達と連れだって行けば

和気あいあいとして、ピクニック気分で釣るのですが、一人では
全く違った世界で有り、魚と一対一の戦いと言った感じです。
魚と言えど、野生動物は、私達の想像を超えた感覚を持っていて
釣り道具と餌を持って行けば、いつでも釣れる簡単な趣味とは
言い難いものです。

毎回、潮の状態、天気、水温、風と様々な条件が重なり、

年間を通して、一度たりとも同じ釣りとなる事は有りません。
仕掛けを通して、魚の状態を常に把握していなければ釣果は望めず、
最近では、魚も賢くなって、簡単に大釣りは出来ません。

その為、海の中の状態を瞬時に見抜けないと、釣る事すらできず

帰りは重い道具が肩にめり込んで、思い足取りで帰宅と成ります。
しかしながら、目的の魚が釣れると、マーケットなどで買う魚より
遥かに新鮮で、うま味が多い、野生の美味しさが味わえます。

私が住む東京も、東京湾の豊かな水産資源に恵まれ、

最近では、湾内の至る所で多くの人々が竿を振っています。
中でも、釣り公園は、連日1000人を超す釣り人が訪れ、
アジ、イワシ、サバと言った、日頃食卓を賑わす魚達を釣っています。

私も、湾内の様々な所で竿を出しますが、東京湾の魚は、なかなか

手ごわくて、帰りはボーズという事も珍しくありません。
しかし、釣果に恵まれると、2~3日分の食事のオカズが確保できて
しかも新鮮で美味しいとあって、日曜日には足しげく通っています。

ところで、東京湾の魚は食べられるの、と疑問を投げかける人がいますが、

東京湾は、日本でも有数の漁場であり、江戸前の魚として、高額で
取引されます。
かつて、高度成長期に汚染されて、一時漁業も衰退したのですが、
今日では、大量に魚介類が捕獲され、鯛やヒラメ、スズキと言った高級魚は
都内の料亭で引っ張りだことなっています。

しかし、釣りをする人の中には、東京湾の魚は臭くて食べられないと言って

釣ってもリリースする方がいますが、それは、ほとんどの場合、釣った後の
処理が悪くて、持ち帰った時には、臭みが出たり、肉質が変質したりしてるのです。

釣って食べる場合は、釣れたら、生きている状態で、ナイフや包丁で

エラや脊椎を切断し、しっかりと血を抜き、絞めて帰る事です。
何時までもバケツに入れて泳がせておいたり、魚籠の中に入れている様では
せっかくの魚の味が損われるのです。

釣り公園に於いても、最近では、殆どの方が釣れた魚を絞めて帰っています。

しっかりと血を抜いた魚は、透き通る様に綺麗で、高級料亭で食べる魚の様です。
大物は、柵に下して、一日ほど置くと、筋肉の中のうま味成分が多くなり、
刺身で食べると絶品です。

世界でも名立たる大都会の前で、自らの食料を調達できる喜びは最高です。

大自然の中で、命を頂く事は、私達人間が、多くの自然の命を頂いて
生きている事を実感でき、改めて自然の大切さが感じられるのです。


数日前の、釣果です。
メジナ、セイゴ、メバル、カサゴ等


魚とネコと鳥

2014-12-03 18:24:23 | 釣り

私は釣りが大好きで、日曜日ともなると、道具一式を抱えて
お気に入りの釣り場に出かけます。
最近は気温が下がり、海の中も冬の様相で、釣れる魚も
変わってきました。
しかしながら、寒くなったとはいえ、釣り好きの人は多くて
いつものポイントには常連さんが陣取っているのが普通です。

ところで、私が釣りをする所は、東京湾の中にある干拓地の
広い護岸ですが、私達釣り人が竿を出していると、いつも
周囲から見守っている動物がいます。

一つはウミネコやユリカモメと言った鳥類です。

そして、もう一つは、近辺に住む野良猫たちです。
彼等は、私達釣り人が釣る魚を狙って、その時を待っています。
寒くなると猫たちは何処かに姿をくらましているのですが、
ポカポカとした小春日和の日中には、何処からともなく集まって、
私達釣り人の姿を背後からじっと見守っています。

潮が回って来て、魚達が釣れ始めると、急に辺りは騒がしくなります。

ウミネコがギャアギャアと騒ぎ立て、私達におこぼれを要求します。
こんな状況に慣れている釣り人は、釣れた魚の一部を空中に放り投げると
間髪を入れず、急降下でその獲物をかっさらって行きます。

空中に気を取られていると、足元に気配を感じます。

それまで、草むらや物陰に隠れていた猫たちがバケツの周囲にやって来ます。
仕方なく何匹か分け与えると、サッと咥えて何処かへ行ってしまいます。
隠れて食べるのか、仲間や子猫に分け与えるのかも知れません。

ところで、先日テレビ番組で、猫に魚を与えすぎると、猫が病気になって

死んでしまう事も有るというショッキングな内容がありました。
ネットで調べてみると、確かに、青魚を与えすぎると、イエローファットと言う
脂肪が黄色くなる病気になってしまう事があると書いてありました。

私達は、猫には魚が付き物の様に思っていましたが、これはテレビアニメの

サザエさんの影響ではと思われます。
私が、学生時代に学生寮で飼っていた猫は、子猫の時からラーメンで育ち
大人に成ってもラーメンの匂いがするといつの間にか足元に来ていたものです。

ネコは、もともと、鳥やネズミを捕って食べている動物で、ヨーロッパでは

一般にネコには肉を与えるのが当たり前と言われています。
そんな訳で、私達にはとんでもない誤解があったようです。
釣りをしている時に、魚をもらいに来る猫たちは、野良猫であり
たまたま魚を要求しているに過ぎなかったのかも知れません。

しかしながら、大都会の海辺で、猫と鳥に見守られながら

のんびりと釣り糸を垂れるのは、私にとって最高の安らぎに思えます。