めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

今年の収穫を夢見て

2015-04-30 14:46:47 | 美味しい野菜

今日は朝から庭の掃除と新しい植物の植え替えです。
すっかり夏の日差しになったベランダから、眩しい光が
部屋の窓辺を照らします。

桜が散った頃にはまだ快い朝の風が、今では、光のシャワーです。

出勤する前に先日買ってきた植物の苗を植え替えなければなりません。
すっかり枯れたゴーヤの茶色い弦とバジルの茎が、乾燥して白くなった
土の上に弱弱しく風に揺れています。

ともかく、昨年植物たちが栄養を吸い尽くした土を、肥沃な土壌に代える

面倒な作業が必要です。
鉢や栽培用トレーから土を吐き出すと、見るからに硬く水分の無い塊が
ゴロンと転がりました。

スコップで小さく砕き、砂振いで小石と砂に分ける作業が腰に来ます。

あらかじめ買っておいた腐葉土と新しい敷き石を入れ替え、更には
選別した柔らかい土を一緒に混ぜて今年の土作りが完成です。
小さなプラスチックポットに入ったゴーヤとバジルとミニトマトの苗が
新たに我が家の庭に並ぶと、頭の中は早くも皮算用です。

しかしながら、こんなにもひ弱な苗が、数週間もすると空に向かって

ぐんぐんと伸びあがり、暑い夏の日差しを遮るほどになるとは、
今から楽しみでなりません。


最後のゴーヤ

2014-10-21 12:50:48 | 美味しい野菜

今日は朝から雨模様で、寒さが一段と増したように思えます。
早朝寒さで目が覚め、思わず布団を重ねようか考えてしまいました。
庭の草花は冷たい雨に打たれ、もう夏の頃の元気は有りません。
すっかり葉を落として、残った葉もやや縮れてしまったゴーヤのツルに
小さな大きくなりきれなかった実が揺れています。

今年は夏が近づいても、昨年の様に実の付きが良くなくて、ひょっとしたら

美味しいゴーヤは食べられないのかと心配していたのですが、
沢山の緑の葉で覆われるころには、いたるところに黄色い花が咲き
黄緑色の実が大きくなり、その存在は大きくなってきました。

夏が終わる頃には、例年と変わらない収穫があり、様々な料理で

ほろ苦い味を堪能する事が出来ました。
庭に降りるといつも目についていたそんなゴーヤの実も、今では
水分を失って麻縄の様になってしまった茶色いツルから、申し訳程度に
ぶら下がり、最後の収穫を待っています。

今日は、雨の中、残りをすべて収穫する事になりました。

以前は一本でお皿からはみ出る程だったのに、全部収穫したゴーヤを並べても
十分収まるほどの大きさです。

しかしながら、今年も一株150円のゴーヤの株が、数か月に渡って

我が家の食卓を楽しませてくれました。
スーパーで買えばもっと立派で値段も差ほど高いものでは有りません。
とは言うもの、苗から育てたゴーヤの味は、沢山の思いが詰まっていて
我が家にとっては味わい深いものとなりました。

私達は、生きる為に沢山の生物の命を頂いています。

しかし、お金を出せば何でも簡単に手に入ると、その命は単なる栄養で
食料に過ぎません。
自分で育てたり、獲ってきた食料は、より、自分たちが生きる事の意味を
感じさせてくれる素晴らしい体験となると思います。




生まれはグラタン皿、育ちは100円プランター

2014-06-14 13:18:47 | 美味しい野菜

昨日と同じく真夏の様な太陽が朝から降り注いでいます。
あれだけたくさん雨が降ったので、もう梅雨が明けてしまったかのような
眩しいばかりの光のシャワーです。

溜まっていた洗濯物を庭に干す妻の傍らで、一昨日植えたバジルの苗と
グラタン皿育ちの子バジルの芽が、刺すような太陽の光の中ですくすくと
育っています。

方や園芸のプロが丹精を込めて育てたと言うバジルの苗、一方は、私が
ほんの気まぐれから芽を出したこの庭の二世です。

どちらもバジルには変わりありませんが、あまりにもその差は著しく
まるで健康優良児と未熟児の様です。

しかしながら、ハーブはただ豊かな香りがある植物と言うだけでなく
その芳香によって他の植物を周囲に寄せ付けない力もあるようです。

昨年はローズマリーの近くに育てていた野菜の生育がとても悪くて
栄養が足りなかったり、水不足が原因かも、と随分気にしていましたが、
結果的に上手く育たず、後でハーブの作用と知って納得しました。

しかしながら、植物は様々な影響を私達に与えているものです。
受粉をするために艶やかな花を咲かせて虫たちを呼んだり、
光合成を行ない私達の命の元である酸素を大気中に放出したりと
ただ動かずじっとその場にいるだけではない大切な役目をしています。

そんなあまり気が付かない大切なことは生きている当たり前の事として
普段は気にも留めないのですが、その存在が、食べる事に繋がると
誰もが好奇の目を向ける様になるのです。

私も、普段食べる野菜に関しては当たり前の様に毎日食べていたのですが、
自分で育てたハーブを摂る様になって、少し見方が変わってきました。

目で見て、食べて食感を楽しんでいたのですが、それにプラス香りという
新しい食の世界が広がりました。
確かに、様々な食品の香りは今で味わってはきましたが、ハーブという
すこし香りが優先する食品は感じ方が変わってくるものです。

普段食べる食事の香りは、どちらかというと食欲を増す香りであり、
食欲を増す香り、つまり匂いでした。

ハーブの香りは、食欲も増すと思いますが、何故か感覚を増す様に感じて
香水や入浴剤に使われている目的はそこにあると思われます。

今年の夏も庭に植えられたハーブが我が家の食卓に花を添えるでしょう。
生まれの異なる二つのハーブがこれからどの様に育って
私の五感を揺さぶってくれるのか、本当に楽しみになって来ました。 


 

 

 


たっぷりの水と眩しい光の中で

2014-06-13 17:10:46 | 美味しい野菜

今日は梅雨が明けたのではと思う程、朝からいい天気です。

梅雨に入ってから、いつも以上に大雨が降り続き、朝から夕方まで

しっかりと途切れることなくカーテンの様に大地に降り注ぐ長雨に
うんざりとしていたのですが、今朝は目が覚めると、真っ青な青空が
ビルの谷間から空高く広がっていました。

一昨日、雨の中買い求めたバジルとミニトマトの苗木が、降り注ぐ

眩しいばかりの初夏の太陽に光っています。

昨年、はじめてバジルを育てたのですが、その勢いは凄まじく、

庭に育っているその他の野菜たちの上に覆いかぶさる程でした。
秋になると花が咲き、ゴマの粒よりも小さな種が収穫できました。

今年の春になって、もう一度美味しいバジルの若葉を食べたくて

3月頃から苗を探したのですが、売り切れていたりして中々手に入らず
5月を過ぎてから、仕方なく昨年の種を植える事となりました。

濡らしたティッシュの上に黒い小さな種を幾つか撒き、グラタン皿に

入れてラップをかけてテレビの横に置いていました。
随分雑なやり方、と言うよりは、もしかして芽がでたらメッケモンと
半分冗談のような気持ちで育て始めました。

当然、種から育てるなんて経験は無く、ほとんど忘れた状態でした。

それから一週間、10日しても何の変化も有りませんでした。
そうなると、テレビの横のグラタン皿なんか誰も気にしません。

あれから何日経ったのか、たまたまテレビの前まで来ると、

何か小さな緑の点の様な物が目に留まりました。
よく見ると黒い種から出てきた本当に小さな葉っぱでした。
驚くと言うより、次はどうしようかと迷いました。

そんな訳で、早速百円ショップでプラスティックの植木鉢と

土や石を買い求め、庭に小さな菜園を作りました。
それから何日かして、あんなに小さかった芽が、遠目にも
はっきりとわかる双葉に変わっていました。

今や、一昨日買ったバジルの苗が植えられた横で、昨年収穫した

小さな種から育った2センチ程のバジルの新芽が育っています。
プロが育てた立派な苗と、面白半分でグラタン皿から芽生えた
小さな命が眩しい太陽の光に輝いています。
沢山の雨水と夏の太陽からエネルギーをもらって
一杯の枝と大きな緑の葉を広げて欲しいものです。