めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

社会から家族から孤立化する高齢者達

2016-05-09 17:38:08 | 高齢化社会

先進国の中でもハイペースで高齢化社会に成りつつある日本は、
出生率の低下と共に、確実に、国自体の弱体化に向かっています。
特に生産性が求められる産業部門における就労人口の低下は
国民全体の総生産に大きく影響を与えつつあります。

しかし一方で、高齢者に対する支出は年々増加の一途をたどり
高齢者の存在が、国の力を弱体化させる程の大きな問題と
成って来ています。
膨大な年金授与、医療費増加は、日本人全体の生活を疲弊させ、
いつまでも不況から抜け出る事が出来ない日本社会の呪縛となり
先の見えない社会に、国民の不安は尽きません。

そんな中、当の高齢者たちも、自分たちの存在が国に与える影響を
考えていない訳では有りません。
自分たちが長生きしている事で、国家の財政を傾けさせている
一因と成っている事は重重解ってい入るのです。
でも、どうしようもないのです。
何故なら、高齢者の多くが第一線から退き、支給された国家予算を
食いつぶしているからなのです。

そのため、高齢者の多くは、少なからず、負い目を感じているもので、
出来るだけ、国や家族に迷惑が掛からない様にと思っているのです。
特に、最近の日本の高齢者の傾向は、家族や社会に気を使って、
隠居して悠々自適どころか、神経をすり減らしている高齢者も居るのです。

昔の日本社会における高齢者の存在は、家族に於いても、常に一家の
長であり、中心的な存在でした。
物事の中心には、いつも、御爺ちゃんや御婆ちゃんが居て、
家族全体が高齢者を中心に成り立っていました。

しかしながら、高度成長期の頃から、核家族化が進むにつれ、
次第に、若者と高齢者の分断が起こり始めました。
一家の方針が、若夫婦と子供達を中心に作られ、高齢者は、
次第に社会からも家族からも取り残されていったのです。

かつては、多くの若者たちが都会に居を構え、高齢者は田舎で生活すると
言ったパターンが多かったのですが、近年では、都会に出た若者たちが
高齢者と成り、同じ屋根の下で、子供達が親の面倒を見ると言う傾向が
増えると言った問題が生まれています。

不況の世の中で、高齢な両親の面倒を見る為に、自分の人生を犠牲にし
親子共に苦しい生活を強いられている家庭も数多くあります。
そんな中、子供とは言え、年老いた両親は、子供達に気を使って生きる事で
何とかバランスを取って同居を続けているのです。

問題は、高齢者も就労している人たちも、共に、生活に追われていて
どちらもお互いに面倒を見る事に大きな負担を強いられている事です。
かつては老々介護が問題でしたが、最近は、若者が親の面倒を見る為
自分の生活を犠牲にするケースが目立った来ました。

今の日本は、高齢者にとっても若者にとっても、非常に厳しい毎日が
続いています。
自分たちが引退した後も、国に大きな犠牲を払い、更には家族にも
様々な負担を強いるこの国の現実に、高齢者たちは、リタイアした後も
のんびりとした日常を送れないのが現状なのです。




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