めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

早春の江の島

2013-01-28 13:42:49 | 日記
朝から少し暖かく、窓から見える木立に残る枯葉に風の気配が無い。
今日は午後からも晴天の予報なので、少し足を延ばして湘南の海へと
妻を誘った。

今の時期、本当に痺れる寒さが続くが、時折こんな春を思わせる日が
在るものだ。そんな日が休みの日と重なるのはめったにないものだが
今日はその少ない気持ちの良い休日だ。

山手線から新宿湘南線に乗って40分程、いつもの大船駅に降りたつ。
ここからはミニ周遊券を買って湘南鎌倉のコースを巡る。
モノレールに乗って終点に着くとそこは湘南への入り口片瀬江の島駅。
そこから歩いて江の島へ向かう。

まだ早朝とあって商店街の店は殆どしまっている。観光客も少なく
スムーズに江の島へと到着。坂道を出店を覗きながら登って行くと、そこは
弁天様が祭ってある江の島神宮。何故か妻の姿がその石像に似ていて
我が家の力関係を再確認してしまった。

道なりに登っていくと、新しくなった江の島灯台がそびえ立つ。
前の灯台の方が親しみがあったのだが、とりあえず新しい灯台に登ってみた。
そこから眺める早春の海は眩しい位の輝きで360度広がっていた。
キラキラと輝く眩しい水面は、もうそこまで春がやって来ていることを
教えてくれた。灯台の周囲は今や春のチューリップが色とりどりに咲き誇り
朝の爽やかな光の中で春の息吹を感じさせていた。
島の中はアップダウンの多い急な道が張り巡らされ、何件もの土産物や食事を
提供する店が立ち並んでいる。

そんな中で目に付くのが、島に居つく猫とトンビだ。この日は朝から気持ちのいい
春のような陽気で、猫たちにとっても最高の一日であったろう。
島の至る所で眠そうな顔をして、と言うよりは本当に幸せそうな猫たちが
朝日に向かって目を細め日向ぼっこをしている。
上空に何羽ものトンビが大きな円を描きながら、ピーヒョロロというトンビの
特徴的な鳴き声で我々の上空を上昇気流に乗って旋回している。

人と動物が暖かい早春の光の中でのんびりと生活している。
数十年前の日本はこんな光景が珍しくはなかった。
大都会で毎日をあくせくしていると、こんな光景に出合うと
まるでタイムスリップしたかのように懐かしく感じる。
人を動物を、そして自然を愛おしく思える生活が本当の幸せなのかも知れない。
時折出かけるこの地にそんな思いが強くなるのは、単に我々が年を重ねただけ
でなく、今の日本が長い目で見てあまりいい方向に向かっていないのでは、
と思えるのは私だけだろうか。








ちょっとスカイツリーまで

2013-01-23 17:48:21 | 日記
私用で錦糸町に行くことになった。
この町は長年東京に住んでいても一度も行ったことが無く、
駅前に降りたつと東京ではない様な、何処かの地方都市に
やってきたような気分になった。

用事を済ませてまだ時間があったので、近くにあると思える
スカイツリーに向かった。
地図でこの町の道路は一応把握していたので、姿は見えないが
それらしき方向に歩き出した。
広い通りをどんどん進んでいくが全くランドマークが見えない。
10分ほど歩いただろうか、突然ビルの上にスカイツリーの上部が
見えた。しかしながら歩けど歩けど中々全体像が現れない。
20分程は歩いただろうか、ようやく見慣れた姿が現れた。

以前来たときはまだ並立するビルがまだ工事中で、タワーだけが
目立っていたのだが、完成したこの一角はまさにアミューズメント
タウンだった。敷地内に入るとまるで都内のデパートと同じ、
多くの観光客で溢れる巨大商業施設となっていた。

今日はとりあえず写真を撮ってみようと思っていたので、そらまちは
素通りして直接スカイツリーの根元へ行ってみた。
あたりはもう夜の帳に包まれていて、青くライトアップされた
スカイツリーが巨大な灯台の様に漆黒の空にそびえ立っていた。
来たついでに上ってみようと思ったが、入り口を覗くと長蛇の列。
並ぶのが苦手な私はそれだけで展望の意欲が失せてしまった。
いつかは上ってみようと思うが、今回は写真を撮るだけでパス。
隣に併設されている水族館に入ることとなった。

思ったよりも規模が小さくて物足りなさがあったが、東京湾や
小笠原の海が再現されていてどうにか納得と言った感じだった。
内容的にははっきり言って入場料が高すぎ。とはいっても
水族館フリークの私にとっては癒しの空間だ。年間パスポートで
今年は何度か来ることに決めた。

スカイツリーからは徒歩で浅草までぶらぶら。夜も更けてきて
寒さが厳しいこともあってほとんど歩いている人はいない。
浅草の暖かい照明が見え始めると今日のミニ旅行は終り。
地下鉄に乗って妻の待つ我が家へと急いだ。










枯れぬ花

2013-01-15 16:48:24 | 日記
昨日の未明から一日中関東地方はとんでもない天気に見舞われた。
成人式で晴れやかな門出を祝うはずだったのに、多くの若者が
二十歳のお祝いに厳しい自然の洗礼を受けてしまった。
強風を伴った横殴りの雪が一日中降り積り、首都圏の機能は
至る所でマヒ状態に陥ってしまった。
連休を利用して各地の観光地に出向いた人や、また首都圏に
遊びに来た多くの人たちの足を奪ってしまった。
東北や北日本のような大雪ではないものの、数センチで東京は
あらゆる交通機関に支障をきたす。

我が家の小さな庭も久しぶりの雪景色、雪だるまも出来ない様な
積雪量だが、道路に面した家々からは早朝から雪をかく人たちの
声が聞こえる。大した量で無くとも夜になって凍結すると危険、
仕事に出ようとすると雪は綺麗に路肩に片付けられていた。

ところで、出勤しようとすると玄関に花束が生けてある。
この花達は昨年のクリスマスに私が妻に送ったものだ。
もう二週間を過ぎているが、よく見なければ今だ買った時と
変わらない程の美しさだ。玄関が我が家では極寒の場所の為
かも知れないが、こんなに長く我々の目を楽しませてくれるとは
本当に信じられない。子供たちが立派に成人し、数十年ぶりに
二人だけの生活になってから、妻にいろんな贈り物をすることが
多くなった。子供を育てることと仕事で追われていた頃は、
誕生日になってもあまりプレゼントをすることも無かった。
何か買ってあげようと思っても妻は欲しがらなかった。
自分も仕事で精いっぱいであまり気にもしなかった。
だが、二人になると妻の存在の大きさと優しさに気づき始めた。
相変わらず何も欲しがらない妻だが、私の心は妻に対する
申し訳なさとこれからの責任を大きく感じるようになった。
この美しい花もいずれは枯れてしまう。だが、妻の心の
花が枯れぬようしっかりと支えていこうと思っている。



新春ぶらり横浜

2013-01-08 13:16:03 | 日記
いつもの様に新しい年の仕事が始まり
また新しい日記帳にペンを走らせる
ようになった。

しかしながら、昨年の日記帳をちょっと
覗いてみると、なんと一月の半ばから
三月の下旬まで、さらには四月からは
数えるほどしか書いていない。

毎年買う日記帳は同じメーカーのもの
殆どのページが白いまま年を越している。
思い起こせば驚くほどの事ではない。
今までの日記帳が一年を通して記録され
たことは、記憶をたどっても一度もない。
なのに何故毎年新しい日記帳を買うのだろう。
一年の計は元旦に在りと言うが、しょせん
自分の決意はこんなもんだろうと情けなく
なってしまう。 

まあ、そんな愚痴を新年早々言っても
辛気臭いから、今日は先日ぶらりと出かけた
横浜について書いてみよう、

妻と渋谷で用事を済ませると、すでに正午を
回っていて、その後の計画は全くない。
風もなくさほど寒くないお天気だったので
東横線に乗って横浜のみなとみらいに行った。
いつもならみなとみらい駅から海辺を歩く
コースをとるのだが、今回は横浜駅のから
シーバスという観光船に乗って赤レンガ街に
行くことにした。海から見る横浜はまた趣が
違って、まるで水上都市を見ているようで
気持ちいい潮風が寒さも忘れさせてくれる。

赤レンガ街から上陸して一路山下公園に
遊歩道を歩く。東京と違って人々の歩く
スピードがゆっくりでとてもリラックスする。
山下公園の入り口で素敵な大道芸を見て
ゆっくりゆっくり歩く。世の中は大変な
不景気で我々も沢山の問題を抱えているが、
左手に海を見ながら妻と歩くと、すべてを
忘れて、本当に幸せな気持ちとなる。

夕方にマリンタワーにのぼった。
ちょうど太陽が富士のすそ野に沈みかけ
あたりはオレンジ色の夕焼けとなって行った。
タワーの展望台で次第に闇に包まれていく
横浜の街を見下ろしながら、自然の創りだす
絶景に感動しながら多くの写真を撮った。

太陽が山の端に隠れると、みなとみらいの
大観覧車が鮮やかに色を帯びてくる。
漆黒の海に浮かぶ遊覧船のイルミネーションが
エキゾチックな雰囲気を醸し出している。

今年こそ日本中が元気を取り戻して、誰もが
生きている幸せを感じられるようになってほしい。
自分たちの幸せはもちろんであるが、眼下に
見える横浜の街には数えきれないほどの人々の
営みがある。今年は日本中の笑顔が欲しい。






神への誓い

2013-01-02 21:32:29 | 日記
早いもので明日は帰京だ。明後日からはまた仕事が始まり、気が付くと
二月になっているというのが毎年のパターンだ。

今年は初日を拝みに行った時に見つけた小さな神社にお参りをした。
そして、幾つかの願掛けをするのだが、今年一つもしなかった。
今まで何十年も神社にお参りすると、必ず自分の望みを神に願った。
しかし、今回初めて何も望まなかった。と言うより、誓った。

そこまで追い詰められたとも言えるが、もう、神が叶えてくれるまで
待つのは辞めたのだ。そんな事では何一つ解決しないことが身に浸みたのだ。
よく思い出してみると、今まで自分の人生を変えたのはすべて自分の
不安だらけの決断だった。先が見えないから不安なのだけど、人は
自分が決めたことで自分の人生を決めていくのだ。この決断に
何年かかったのだろうか。今年は躊躇せず自分の決断に未来を託す、
これが神への誓いだ。

ほんの小さなことから、人生を決めることから、そのすべてを
躊躇いなく推し進める。これが、私の今年の神への誓いだ。