めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

ちょっとスカイツリーまで 2

2013-02-28 16:21:09 | 日記
この日は午前中から東京マラソンの影響でコースに当たる
沿道はやたらと人が多い。
今日は特別に用事もなく、午前中から銀座に出向いて時間
潰しにカラオケに行くことになった。
地下鉄から地上に上がってみると、すでにスタートした
多くのランナーが川の流れの様に銀座の街を駆け抜けていく。
途切れずに走っていく姿は思わず見とれてしまう程だ。
カラオケを終わって外に出るともうすでにランナーは走り
去った後で、いつもの銀座の佇まいがのんびりと歩く人々と
共に日曜の穏やかな午後を醸し出している。

銀座から地下鉄で押上に向かった。もちろんスカイツリーの
ある駅だ。少し前にぶらりとこの地に立ち寄ったが、あの時も
ある意味時間つぶしにちょっと足を向けたのだった。
遠くから東京に時間とお金をかけてやって来る人たちには
申し訳ないが、私にとって都内はいずれも計画を立てて訪れる
という事は殆どなく、その日の気分で行先を決めるにすぎない。

前回は多くの店が並んだそらまちの各階フロアーはパスして
外の景色を楽しんだのだが、今回は中に入って各階の店を
覗いてみた。沢山の店舗と訪れた人々でごったがえす通路は
都内のデパ地下と何ら変わりない。やっぱりそうそう外に
飛び出てしまった。
この商業施設に併設された水族館に行ってみた。
前回年間パスポートを取得していたので、切符を買わずに
堂々と入り口を通り抜けようとした。
ところが、係員にストップをかけられた。えっ、何!
その係員はパスポートの写真と私の顔をライトのようなもので
見比べ十分確認して入場を許可した。
入り口が少し薄暗いこともあるのか、まるで侵入者でもチェック
するようなやり方はいささかカチンときた。
館内は浅草でマラソンを見た観光客が流れているのか、この日は
どの水槽の前も人だかりで、のんびりと優雅な魚たちを眺めると
いう訳にはいかなかった。
もし今日初めての入館としたら、この内容と料金ははっきり言って
高すぎる。やはりパスポートは正解だったようだ。

スカイツリーからは浅草まで寒風が吹き付ける住宅街を歩き
浅草寺の裏手から観光することとなった。
ここも今日はすこぶる人波があふれていて、拝観する人たちと
逆行する仲見世商店街はとてもまともに歩けない。
裏道を通って雷門へと抜けることとなった。
二年前に東日本を襲った大地震の後、閑散とした商店街を
誰にぶつかることなく拝殿まで歩いたのを思い出すが、
このラッシュアワーの様な人波がこんなにも早くやって来るとは
思ってもいなかった。ただ、この多くの人々が心から豊かな
日本の生活を満喫しているかと言えば、まだまだ答えは
ノー!!だ。見た目だけでなく本当に日本中が安心して
暮らせる豊かな国になる日が一日も早く訪れることを
願わずにはいられない。








憂鬱な天気

2013-02-19 13:08:25 | 日記
朝から湿っぽい雪が降っている。今年の冬は、寒いのは解るが
どうも今一面白くない。寒さも中途半端で、雪が降るのは好きで
無いが、皆に適度に迷惑を掛ける程度。
耳が切れそうになる寒風、歩くのがやっとの数日間降り続く雪、
確実にファッションを決められる天気。そんな日が少ない。
そう言えば、最近の世の中は何もかもがはっきりしない。
玉虫色の決着なんて、自分の事しか考えられない政治家だけでいい。
社会も自然も何から何まで擂りガラス越しで見ているような気分だ。

何てったて一番問題は、これから先今の若い世代が生きていく未来が
全く楽しみに見えてこない。今の様にごまかしの時代が続いていくのか。
我々は普通暗闇の中や霧の中は歩きたくない。善悪は別として、先が
見えるとそれに対処して生きていくのが人間だ。未来を失うと、時に
自らも無くしてしまう。そんな不幸が見え隠れしているのが今の日本だ。

勉強をすれば良い大学や会社に入れるのではなく、自らの人としての
基礎が築かれ、より素晴らしい人間へと成長できるのであって、大学や
会社が目的ではない。結婚は男と女がより夫婦という関係で成長する
社会的な儀式であり、その後の夫婦としての生き方が大切なのである。
アンチエイジングはただ若々しい肉体と精神を手にいれるのではなく
より健康な精神と肉体を持つことによって、今まで経験した多くの
知識や能力を生活や社会に役立てることだ。

日本中が貧窮する中で、ただ目先の事を目的とする感覚は、バブルの頃
隣の家や人の持ち物が気になってすぐに手に入れようとした事と同じだ。
本当の幸せって何? お金持ちになっても貧乏になっても解らない近年の
日本人。世代を超えてもう一度考え直す時期ではないだろうか。


嵐の中登頂、南アルプス北岳からの富士山



娘の誕生日

2013-02-12 20:59:03 | 日記
先日娘が大学を卒業して社会人となり初めての誕生日がやってきた。
以前までは親元に居て自由奔放な生活をしていて、社会人になって
やっていけるのかいささか心配だったが、もうすぐ一年を迎える。

我娘とはいえ、なかなか人前で自慢できる子とは言い難く、特に
内弁慶の性格は困ったもので、会社の上司や仲間たちトラブルなく
仕事ができるのか親として心配の種でもあった。

職場はどちらかと言うと実力主義で、ついていけない新入生も多く
入社一年もしないうちに辞めてしまう者も少なくないようだ。
しかも、親元を離れて寮住まいだ。先輩たちと一緒に住む部屋は
そんなに居心地がいい筈はないだろう。親には言えない様な事も
あったのではと推測される。

時々帰ってくると相変わらずのふてぶてしい態度は変わらず、
誕生日に作ったお寿司やケーキを鱈腹食べると、買い置きしておいた
インスタントラーメンを袋一杯持って帰っていった。
もちろん妻と私が用意したプレゼントも満面の笑みでゲット。
しっかり楽しんだ後はまるで台風が去ったような状態だった。

とはいえ、この一年近く根を上げずに仕事を頑張ったことは
本当に喜ばしいことだ。親としてはちょっと甘いと言われるだろうが
いつも母親の後をくっついて何もできなかった娘が、どうにかこうにか
社会の役にたっているようで一安心と言える。

これから彼氏が出来たり結婚したりと様々な事が起こってくるだろう。
我々もそうだったように、素晴らしい人生となっていくことを
心から願っている。

南房総観光できず

2013-02-05 17:58:19 | 日記
一昨日の日曜日、暖かさに誘われて今度は南房総の小旅行に出かけた。
今回は妻が私用でどうしても一緒に行けず独りでのぶらり旅となった。
早朝から出かけるつもりが、朝食を摂ってから支度をし始めた為、出発が
九時過ぎとなってしまった。

予定では館山近辺をのんびりと散策しようと計画していたのだが、我が家からの
交通の便と距離からして予定は大幅に縮小しなければならなくなってしまった。
久里浜からフェリーに乗って対岸の金谷に行くのだが、港に着いた時はすでに
11時を回っていて計画よりもすでに2時間遅れとなっていた。

しかしながらフェリーは波が殆ど無い東京湾を静かに進み、気持ち良い早春の風が
デッキの上を流れていく。真っ青な空にカモメが舞い、房総の山々が次第に大きく
広がってくる。都内であくせくする日常から逃れ、こんなにもまったりとした時間が
流れていく空間にいることで不思議なくらい身も心も癒されていく。

対岸に到着すると見慣れない奇岩の鋸山が目に飛び込んでく来る。
JRの浜金谷の駅から電車に乗って館山方面に向かおうとすると、残念ながら
数分前に発車したばかり。次の列車は50分後、東京ではとても考えられない。
山手線では乗り遅れても次は1分もしないうちにやって来る。すべての時間が
とてつもなくゆっくりと流れている。

電車に乗ってからも途中で急行や特急待ちが何度もある。
ついに南房総巡りの旅が途中から太平洋を見に行こうに変わってしまった。
本来の計画はお花畑やイチゴ狩り、地元の美味しいお店を廻るはずだったのに。
着いた駅は千倉駅。本当に小さな駅で、やはり電車は1時間に一本だけ。
もうすでに2時を過ぎてしまった。お花畑も美味しい物もすべてキャンセル。
ともかく海と思われる方向に歩きだした。

15分程歩いただろうか。そこは広い広い大海原が広がっていた。
東京湾内の海に日頃慣れているためか、見渡す限りの広い砂浜と打ち寄せる波に
今日の思い通りにならない自分の心が一気に蹴散らされてしまった。
この海の向こうにアメリカ大陸が。幼い頃と同じ胸の高まりが広がった。



ひとしきり写真を撮ったり波打ち際を歩いたりして十分に満足すると、波で
濡れてしまった靴を気にすることもなく家路につくこととなった。
同じ道をたどってフェリーで久里浜に着くと、すでに辺りは真っ暗になって
帰りを急ぐ人たちでいっぱいだった。

今回の小旅行は全く計画性のない殆どめぼしい観光地に行くことも出来ない
内容になってしまったが、東京では感じられないゆっくりとした時の流れが
終わってみると次第に大きな満足感に変わっていった。
観光地を巡る旅もいいが、予定外の場所や時間で知らない土地をぶらつくのも楽しい。
次回はどこに行こうか、今からとても楽しみだ。