消費税が8パーセントになって、1週間になります。
前回に引き上げの時もそうでしたが、急に生活が変わる訳でなく、
人々は何事も無かった様にいつもの生活を続けています。
しかしながら、生活に関わるものすべてに、少しづつとはいえ
まるで真綿で首を絞めるかのように我々の生活を締め付けて行きます。
先日バス停で1人の老人に会いました。
この方は、私にいくつか先の停留所の事を訪ねてきました。
バスに乗れば10分もかからない距離ですが、そこまで歩けば
どれ程時間がかかるかを聞いてきました。
私よりも10才以上年上にお見受けして、バスで行く事を薦めました。
ところが、その方は、バスに乗る事を固辞し、あくまで歩いていく事を主張しました。
彼曰く、ここまで乗ってきたバスですでに200円以上使い、更に目的地に
バスを使って行くと、片道だけで400円以上かかり、往復では900円を超えて
目的地で食事をすれば軽く2000円を超えてしまう可能性があるとの事でした。
今の世の中、どこかに出かければ交通費を含めて軽く1人数千円を超える事は
珍しくありません。折しも桜真っ盛りの行楽シーズンです。誰もが外出して
春の陽気を楽しみたいものです。
桜を愛でる人々の笑顔の裏に増税の暗い影があるのです。
少しでも節約して、健康で豊かな生活を望みたいと思うのですが、この不景気の中
所得が右肩下がりなのに、税金はジワジワと上昇していく事に誰もが不安を隠せません。
不景気も増税もなんとも無い方もいるでしょう。しかし、そんな人たちは、今の日本で
ほんの一握りと思えます。
日本経済を支える人々が、未来に不安を抱かない様な、弱者に優しい政治を
心から望みたいと思います。