めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

妻へのサプライズ旅行

2016-09-06 16:54:26 | 家族

先月、妻が誕生日を迎えましたが、家族全員の仕事が忙しく
今年は何も祝ってあげる事が出来ないとの事だったのですが、
それでは可哀想と、子供たちが誕生旅行を計画してくれました。

妻には内緒で、当日まで、どこに行くのかは伝えられず、
サプライズを兼ねて驚かそうとの魂胆でした。
日曜日の朝、迎えに来た子供たちの車に乗せられて、旅の準備は
したものの、半信半疑の妻の顔に、子供たちは怪しげな笑顔です。

私も、行く場所は知っていたのですが、妻に伝える事は、固く禁じられ
具体的な事は教えてもらえず、言わば、二人とも、子供達に、突然
拉致された感じです。

車は、東京を抜けると、高速を使い北上を続けます。
私にとっても、このコースは未知の場所であり、車窓から見渡す
広い関東平野は知らぬ風景ばかりです。

途中で何度か休憩をを挟みながら、3時間ほどで日光に付きました。
なんと、この地が初めてなのは私だけで、妻も子供たちも、
訪れた経験の有る地でした。

日光と言えば東照宮、車から降りると、そこは、絢爛豪華な社に
思わず目を見張ります。
徳川家康がいかに栄華を極めたかが、次々と目に飛び込んでくる
荘厳な建物に、思わずため息が漏れます。

日光周辺の娯楽施設をいくつか周り、夕方にはその日の宿泊宿に付きました。
鬼怒川にせり出すように作られた古い旅館で、入ると落ち着いた風情が漂い
近代的なホテルとは違った優しさが感じられます。

夕飯までの間にお楽しみの露天風呂に入りました。
川のせせらぎ、夏を惜しむセミの声、涼しい谷風にすり合わさる枝葉の音
全ての物がゆっくりと動いている様で、急に時間が遅くなった様に思えます。

風呂からあがってしばらくすると夕飯です。
家族が全員そろって旅をするのは10数年振りです。
食べきれない程の御馳走、そして食後に用意されていたケーキとシャンパン。
思いがけない持て成しに妻の顔は綻びっぱなしです。
そして、メインイベント、妻へのプレゼントです。

ちょっとした髪飾りと少し表紙を飾り立てた手製の冊子です。
その中を開けると、故郷の友達、家族、親戚、そして東京の友達、同級生と
沢山の人たちから寄せられた祝辞が一杯です。

日頃会えない故郷の人達からの暖かい言葉に目を潤ませます。
最後に、私と子供たちからの手紙でフィナーレです。
普段顔を合わせていても言えない事を各自が読み上げると、
妻の目から幾つもの涙が流れました。

その後、事情を知った旅館の女将からのプレゼントが幾つかあり、
この日は、妻にとって忘れられない日となりました。
かつて、子供たちを車に乗せ、様々な所に遊びに行ったものですが、
今では、逆に乗せられて行く事に、月日の経つのをしみじみと感じました。

夜は、全員興奮してなかなか寝付けません。
何度も風呂に行ったり、全員の布団をくっ付けて一つにして転がったり、
じゃれ合ったり、枕投げをしたりと、まるで修学旅行の中学生です。
親子と言うより、まるで同級生の様な感覚です。

翌日は、帰るまで沿線のレジャー施設を巡り、我が家に帰った時は、
全員がグッタリとしてしまいました。
しかし、本当に楽しい家族旅行でした。
日頃、仕事で疲れ果て、傍目にも大丈夫だろうかと思うほどだったのに
この日の為に、一生懸命計画を立て、私たちを楽しませてくれた子供達に
心から感謝の気持ちで一杯になりました。



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1 コメント

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Unknown (kazu LA)
2016-09-07 01:05:16
拝読してて胸に感じます。
いいですね。
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