めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

築地、銀座の変貌

2014-04-14 16:20:37 | 地域開発

今まで年末にしか行ったことが無かった築地市場に行ってきました。
大晦日前の慌ただしい商店街が、久し振りに出かけてみると
昼ごろとあってか、ほとんどのお店が閉まっていて、開いているのは
最近多い観光客を目当てにした、すし屋や屋台ばかりでした。

築地に行くと、春夏秋冬世界中の旬が手に入り、珍しさも手伝って
まるで遊園地の様にワクワクドキドキするものです。

それが、この日は、すし屋のチェーン店の客引きの声がたら大きく
目立つだけで、ほとんどの商店は閑散としていました。
近年の寿司ブームから、築地も沢山のすし屋が並んでいます。
でも、日本の寿司のイメージですが、海外からの輸入がなければ
全く成り立たないのも事実です。

江戸前と言った東京湾で獲れる魚のみを扱う店は少なく
安い輸入物に頼らなければ日本の寿司文化が成り立たなくなっています。

そんな築地を後にして銀座まで歩いてくると、これまた、昔のイメージが
いつの間にか変わってきました。新宿、池袋と言った東京を代表する地域が
開発と言う名のもとに、高層建築が多く立ち並び、その様相を変えてきました。

しかしながら、銀座は、昔ながらの低層のビルが多く、都心では珍しい
広い空と、昔ながらのお洒落な商店が並んでいました。
ところが、最近、景色を切り裂く様に高層建築物が多くなり、昔ながらの
落ち着いた風情が無くなってきました。

更には、海外のブランドショップが立ち並び、ここ数年は渋谷などに多い
若者向けの大衆チェーン店がメインストリートに増えてきました。
かつて、大人の街として渋谷や新宿に無い落ち着いた雰囲気が売りでしたが
またもや、何処の街でもある様な風情のビル街になりつつあります。

新しい街に変えていくのは大切かも知れません。しかし、何故、日本の街は
その地域の特性を大切にしないのでしょうか。
ヨーロッパに行くと、小さな町にも個性が有り、古くからの景色が大切に守られ
そこに世界中の観光客が訪れるのです。

日本に訪れる多くの観光客が京都を目指します。それは、千年以上に渡って
京都の風情を大切にしてきたからです。

東京は、一年たつと全く街の景色が変わってしまう都市です。
でも、世界中から何でも集まり、なんでも手に入るコンビニの様な街は
世界から見たら何の個性も無い、ただ人とビルの多い街に過ぎません。
今良ければ良いと言うような都市作りから、100年200年先を見越した
魅力ある街づくりを期待したいものです。