めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

祭りは人々のカンフル剤

2015-12-25 16:14:32 | お祭り

今日は、クリスマス。
12月初めの頃からのクリスマス商戦もついに楽日を迎え、
関連商品を売りつくさんと、街中の商店がイルミネーション以上に
賑やかです。

クリスマスは、キリスト生誕の日であると、長きに渡って信じられ

クリスチャンでもないのに、様々なイベントに於いて、キリスト生誕の
お祝いにあやかる催しが行われてきました。
しかしながら、実際は、キリストはこの日には生まれていない事が
人々の間に知れ渡っています。

でも、日本人にとっては、今や、誕生日であろうとなかろうと

どちらでもいい事であり、経済効果の高いお祭りの一つとして
何のためらいも無く楽しまれているのです。
その為、多くの方は、このお祭りをきっかけにして、自分の中の
テンションアップに利用しています。

来年二月早々に予定されるセントバレンタインデーと同じく、

今や、年間行事の一つであり、このような国民的イベントを利用し
商売の展開を考えたり、人との出会いを考えたりと、何だかの形で
自分の生き方にメリハリを付けたいと思うのが人の常なのでしょう。

とは言え、日本人に限らず、人類は、太古の昔から、生活に潤いと

張りを持たせる為、様々なイベントを作って来ました。
基本は食を得た喜びと感謝の踊りであり、狩猟生活が主体の
太古の昔から、欲を満たした喜びを、身体で表した事の名残
とも言えます。

人々は、生きるための食が満たされると、それ以上の食を得る為

獲物を狩ることが無くなり、狩る時の高揚感を得る為にも
何だかの形の刺激が欲しかったと思われます。
大勢で力を合わせ動物を狩る様に、大勢で、焚火の回りで踊れば
その連帯感と高揚感で、狩りと同じように満足感が得られたのです。

農業が盛んになり、直接狩りに行かなくても、食料が得られる様になると、

収穫の喜びとして興じられた豊作祭りが、食を満たした後の喜びの
イベントと変わって行ったのはうなずけます。
私達は、どんな形にせよ、皆で祝うという事に喜びを感じるのです。
その理由はともかく、祝う事が実は高揚感を増し、自分たちをより
豊かな気持ちにさせるのです。

また、満足を得られた喜びのお祭りと言うだけでなく、不幸な時も

不況の時も、人々はお祭りを欠かさなくなるのです。
祝う事により、悲しい気持ちも楽しい気持ちになり、日常的に
生活が苦しい時代であっても、祝う事で変わる可能性を信じて
よりイベントは大きくなっていくのです。

現代の日本に於いて、お祭りは、全国で3000を超えると言われています。

各市町村には、必ず昔からのお祭りが残っていて、人々の生活が
それらのお祭りと共に在った事が伺えます。
確かに、豊作など、喜びを祝う祭りが多いですが、不幸を祭るお祭りも
数多くあります。

例えば、沖縄のお葬式は、巨大な石の墓の周囲で、家族親戚のみならず

知らない通行人まで、誰もが参加して飲めや歌えの大宴会です。
人々にとって、お祭りと言うのは、生活のカンフル剤の様なもので、
皆で祝う事により、地域の活性化や経済効果に繋がって行くのです。

家族や友達、恋人間で行う、クリスマスのプレゼント交換は、正に

この効果を表すもので、例えそれが、義理チョコであっても、
少なからず、心の中は高揚するものなのです。


横浜がピカチュウに占領された!

2015-08-17 15:07:41 | お祭り

昨日は、久し振りに、横浜界隈をぶらついてみました。
猛暑で昼間は歩きたくないと言う妻を自宅に残して
いつもの、みなとみらい一日乗り放題の券を購入して
のんびりと歩いてみる事にしました。

自宅から交通機関を乗り継いで、30分程でみなとみらいに
到着しました。
一年を通して何度も降りたつ場所なので、頭の中は、すでに
スケジュールが出来上がっていて、夕方まで横浜の街を
ゆっくりと楽しむことにしていました。

しかしながら、駅の改札を出ると、少しいつもと様子が違います。
構内を見渡すと、やたらと黄色い色が目立ちます。
良く見ると、あの有名なキャラクターが、至る所に目に付きます。

そう、子供や若者に人気の、ピカチュウです。
最近では他のキャラクターが多く出てきているので、それほど
人気は無いと思っていたのですが、エスカレーターを登って行くと
巨大なアドバルーンのピカチュウや、壁や天井にぶら下がる数々の
ピカチュウが目に飛び込んで来ます。

しかも、歩く人も、多くの人がその黄色い帽子を被り、中には
全身コスチュームで着飾った若者たちもいます。
各お店のショウウィンドウには、様々な種類のグッズが並べられ
沢山の観光客が大賑わいで買い求めています。

しばらくすると、何やら、遠くから人波が押し寄せてきます。
その中には、縦に一直線に並んだ、着ぐるみのピカチュウが
身体を左右に揺すりながら短い足を巧みに動かしながら
可愛い姿で行進して来ます。

一斉にカメラを向ける人波とかん高い声の子供達が周りを取り囲み
さながら、大スターのお通りです。

クイーズタウンの盛況に驚いていると、ビルの外の至る所に黄色い物が
見えます。
いつもは幾つものマストに白い帆が美しい日本丸に、沢山のピカチュウの
似顔絵の旗が、そして、その船に観光客をエスコートするのも
着ぐるみのピカチュウです。

公園や観覧車の近くには何体もの巨大なピカチュウが、暑い日差しの中
多くの観光客を集めています。
日曜日はいつも多いとはいえ、やはりアニメスターの力は大きく
海外からの観光客も多く見られました。

赤レンガ倉庫を通り山下公園まで来ると、さすがにその姿は無くなりました。
昔、子供達は結構夢中になっていましたが、私にとっては全くの興味外、
こんなにも多く見ると、さすがに、もう結構と言いたいところですが、
今回は、彼らのパフォーマンスを幾つも見て、その仕草や観客とのやり取りに
すっかりファンに成ってしまいました。


子供達を魅了する以上に、私達大人も、そのキャラクターの可愛さに
やられてしまいました。
特に、小さな子供達のピカチュウに対する感覚は、本当に感動的で
この世で一番愛せるものに触れているような表情行動でした。

しかしながら、私達大人は、ちょっと汚れているのか、
可愛いと思う反面、この暑さで、中の人はどんなにか大変だろうかと
余計な事を考えてしまいます。

夕方まで、みなとみらいを歩き続けて、帰る頃には、足腰ががくがく。
炎天下で水分は摂っていたのですが、この暑さでは、さすがに答えます。
とりあえず、横浜に行ってきたという事で、中華街でゴマ団子を
お土産に買い求めました。

夕飯前に家に帰りつくと、案の定、妻は、行かなくてよかった!と
笑います。
空腹でお腹いっぱい食事をして、お土産のゴマ団子を食べると
またいつもの様にそのまま夢の中。
2時間後起こされて、疲れた身体を湯船に沈めると
あの黄色い愛くるしい着ぐるみが瞼に浮かんで来ました。 

        


       


渋谷おはら祭り

2014-05-19 17:35:30 | お祭り

昨日は、毎年恒例の渋谷おはら祭りでした。
おはら祭りとは鹿児島のお祭りで、妻の実家が鹿児島であることもあって
何か月も前から準備して、踊り手として参加しています。

毎年盛大になっていき、渋谷のメインストリートは関東在住の鹿児島出身者と
鹿児島から駆け付けた沢山の踊り手で大賑わいとなります。
私の故郷は鹿児島ではありませんが、妻のチームのカメラマンとして
踊り手の中を動き回り沢山の写真を撮っています。

毎年ながら、晴れると道路の上は真夏の様な暑さになります。
かなりのご年配の方も参加していて、水分の補給のために、
各チームには飲み物運搬係も一緒に付いて回ります。

とは言え、いつもならば歩道からしか見られない渋谷の街は
広々として五月の青空をバックに踊り手たちを引き立てます。
ただ踊るだけでなく、踊りが審査されるあって皆真剣です。
リオのカーニバルという程ではありませんが、この日のために
鹿児島から駆け付ける多くの踊り手は、その順位に一喜一憂します。

しかしながら、踊りだけでなく、この日は、故郷の人と東京の人に
住んでいる鹿児島の方々が再会する日でもあり、踊り手だけでなく
歩道のいたるところで鹿児島弁が聞こえてきます。
妻のチームは高校の同窓生が中心になっていて、おはら祭りは
同窓会のイベントでもあるのです。

東京にいると、地方出身者がバラバラで生活していることが多いものです。
三社祭のようなお祭りも有りますが、自分の故郷を感じられるお祭りに
鹿児島の方々は燃えるのです。

私も鹿児島に7年程住んでいましたが、この地の情熱は素晴らしいです。
昨年だけでも600回を超える桜島の噴火でほとんど連日降りしきる
火山灰の中で生活しています。
富士山が噴火すれば東京にも火山灰が降ってくると心配されますが
鹿児島ではほぼ毎日空から砂の様な灰が降っているのです。
でも、誰ひとり桜島を悪く言う人はいません。
時に大災害を与える桜島を心から愛しているのです。

そんな気持ちが優しさとたくましさとなって深い絆を作っているのです。
老いも若きも湧きあがる情熱が、一人あたりの年間所得額が最下層でありながら
トップの東京に一歩も譲らない強い気持ちを育てているように思えます。
踊る人々の大半は中高年から高齢層です。
しかしながら、彼らの踊る時の熱意は決して桜島にも劣らず力強く、
長い不景気に苦しむ日本に一番必要なものの様に思えました。
 

この日のために鹿児島から駆け付けました


バトンを使って華麗な舞


渋谷に黄色い花が咲きます


楽しくって、楽しくって!


気持ちい~い!