めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

若者達よ、ネットに甘えるな!

2016-02-22 18:32:20 | ネット社会

長い不況が続き、日本経済が閉そく気味と成っていると
人々の未来に対する夢や希望が失われがちです。
特に若い人たちにとって、今の時代は、自分の将来すら
明確に描く事が難しく、現状を維持したり、仕事を確保したり
目先の事にしか心が動かなくなっています。

ネット社会に成ってから生まれた若者は、自分の境遇が

あらゆる情報を通じて客観的に認識する事が出来る事から
社会における自らの価値や地位を思い知らされます。
どんなに頑張っても成しえない事や地位が有り、若くして
自分の能力の弱さを実感します。

また、得られた情報から、自分の生きる場所、レベルを設定し

その中でいかに上手く生きて行くかに専念しがちです。
つまり、今の若者たちにとって、自分の環境を守り、快適にする
様々な方法は手に入れてることが出来る為、多少苦しくとも
あえてリスクを生みながら上のレベルを目指す事はしないのです。

戦後、全てを失った日本国民はあらゆる分野で、生きる為に

少しでも地位向上、生活安定を求めてがむしゃらに頑張りました。
新しい事をするにも、資本も人材も無く、全くゼロの状態から
必至に頑張った結果が高度成長と成りました。

情報も無く、未来の自分も想像できず、その日に食べて行くだけで

精一杯の生活であっても、あらゆる分野で、世界に通ずるレベルを
獲得できるようになったのです
少なくとも、今の若者達よりも遥かに条件は悪く、日本人の生活は
発展途上国よりも酷かったと言えます。

なのに、何故、今の日本はこんなにも不況が続き、人々は疲れ果て

若者たちは夢を見失っているのでしょうか。
この大きな原因が、世界のあらゆる情報を手に入れる事が出来る
ネットの発達に在るとも言えるのです。

確かに、あらゆる情報を得て管理する上では非常に素晴らしいのですが、

人々の日常生活、仕事、人生と、全ての分野に於いて、答えを見いだせる
この究極の情報機器は、便利なようで、人々の能力を超えるだけでなく
人々の未来も決めかねないのです。

何をするにせよ、その結果を推測する事が出来、考える事全てに

答えを見つける事が出来るのです。
私達は、見えない事や出来ない事知らない事に対する思いの強さにより
自らを奮い立たせ、様々な努力を行ない成長して行きます。

しかし、それらを全て解決してくれるとなると、努力する事すら忘れ

与えられた運命に従い、その中で快適に暮らす事しか考えなくなります。
結婚をしようにも、その為のリスクを教えられ、仕事をしようにもその限界と
多くの問題を指摘され、子供を産んでも、その後の様々な苦労を知らされ
例えそれが、単なる情報であったり、統計学の分野であったりとしても
その事で自分の未来を諦める大きな力と成ってしまうのです。

ネットは情報を得て利用する事に意味があるにもかかわらず、

現実の様々なリスクを考え、ネットの社会が自分の求める社会と
勘違いして、社会逃避をしてしまう人も少なくありません。
今の若者たちは、私達中高年よりも確実に多くの情報の中で生活し
ネットを通じた知識と疑似体験に心を委ねがちです。
現実の生活より、ネットを通じた生き方が生活の中心と成って
人との関わり合いに違和感を生じている若者たちも少なくありません。

確かに、同じように考える若者同士であったら、非常に考えが通じて

世の中がスムーズに進んで行く様に思いがちですが、人と人との
直接的な関わり合いは、今も昔もこれからも変わりません。
ネットを通じての関わり合いは上手く行っても、直接的な関わり合いに
不自由さや不便さを生じてくると、それこそ、社会全体がギクシャクして
本来の社会生活に支障をきたすものです。

今の若者たちは、ネットを通じて付き合う人は何百人もいても、実際の

友達が非常に少ないのが気になります。
しかも、対人的なやり取りに疎い若者が多くて、中でも、男女の関わり合いが
知識としては膨大なのに、直接的に相手の心が読めず、恋愛すら
億劫になっているのが現状です。

今の世の中は、いくら不況だからと言っても、何だかのバイトをすれば、

そこそこの生活は出来、フリーターとして生活する人々も非常に多いです。
自分が好きな時に働き、気の合う人や仕事だけを探して生きて行く人が
かなり多くなってます。

長く人と関わる事のストレスが、対人関係に弱くなっていく原因とも言えます。

人の心や気持ちは、ネット情報で当てはめる程単純では有りませんし、
その都度、同じ答えは有りません。
相手の心とのやり取りで答えが生まれ、関係が生まれて来るのです。

その為、例えその時、ノーであっても、翌日はイエスという事も多いのです。

今の若者が打たれ弱いのも、自分で獲得した知識や知恵でない事が
原因であるのかも知れません。
失敗しても何度でもチャレンジする若者が少なくなりました。
答えを見出す頑張りと努力が、認められる力となる事を知っていません。
直ぐに、頭の中に用意した答えを期待しないで、その答えを求められるまで
何度でもトライできる人が、新たなる日本を創っていけると思います。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿