めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

2045年問題の恐怖

2016-09-28 16:43:13 | ネット社会

かつて、2000年問題と言うので、世界中でコンピューターが
誤作動を起こし、世界経済が大混乱と成るのでは、と心配した
時期が有りましたが、今、世界の学者たちが憂慮しているのが、
2045年に起こるのはと言われている、シンギュラリティと言う
問題です。
聞きなれない言葉ですが、これは、技術的特異点とも訳されていて
2000年問題以上に恐れられています。

近年、私たちは、あらゆることをコンピューター技術に委ねて

より便利で豊かな生活を目指してきました。
国民も、総ナンバー制導入により、より個人の情報がスピーディに
やり取りされ、日常生活から、社会生活すべてが、ネットにより
管理される社会となって来ました。

縦社会が、コンピューターの力により、より平面化され、瞬時に

全ての機能が一元化され、様々な分野の情報が、驚くべくスピードで
伝わる様になりました。
本当に、便利な社会となったのですが、この、進歩は、今後思ってもみない
驚異の世界を生む可能性も出て来たのです。

昨今、世界のニュースからすると、コンピューターと人間が戦ったら

果たしてその結果はどうだろうかと言う、現代ならではの興味深い
番組が有りました。
何度も戦って、一時は五分五分であったのですが、最終的には、
コンピューターに人間が負けると言う結果となりました。
この戦いは、知的な要素を持つ、チェスと囲碁による対戦でしたが
今後の予想では、もう、人間が勝つ望みは、ほとんど無いのではと言う
学者の意見が多くなって来ました。

コンピューターの性能は、ここ数年であっても、驚くべきスピードであり、

今や人工頭脳として、人間の能力を凌駕しかねない状態なのです。
かつては、人間がプログラミングしたものを、超スピードで解析し
結果を導き出す能力が伝えられていたのですが、人間がプログラミング
していた部分を、コンピューターが自ら行う様になって来たのです。
いわゆる、人間型の人工頭脳が生まれて来たのです。

しかしながら、かと言っても、人間には複雑な感情が有り、その心の

やり取りは、とてもコンピューターと言え、理解し創り上げる事は
不可能と考えられていました。
何しろ、人間の頭脳は、140億個の神経細胞の集合体であり、それだけの
数のやり取りが出来るとは考えられなかったのです。
ところが、この数を上回る電気的で同じやり取りが出来る可能性が
考えられる様になって来たのです。

例え、人間の頭脳活動とは言え、それは、電気的なパルス信号であり、

同じようなやり取りが出来れば、人間と変わらない感情すらも持つことが
可能な人工頭脳が生まれる可能性があると科学者は言い始めたのです。
この、人間と変わらない頭脳を持った、更には人類以上の頭脳を持った
人工頭脳が生まれる時が、2045年と予想しているのです。

私たち以上の頭脳を持った人工頭脳が、人類を支配し、人工頭脳の考えが

人類と地球の未来を決めて行く様になるかも知れないのです。
私の様にアナログ世代の人間にとって、機械に人間の複雑で不可解な感情は
とても理解できないと思えるのですが、その人間すらも解明できないような
感情すら理解できる人工頭脳が生まれると言うのです。

これは、アニメの世界や映画の世界ではなく、現実の世界であると

科学者たちは考えているのです。
私達人類は、地球上の生き物の支配者として、優れた頭脳を持って
自分たちの生活を創り上げ、進化して来ました。
とは言え、誰もが不完全であるのが人間であり、様々な失敗を重ね
お互いに協力し合って文化を築いて来たのです。

しかし、人間と同等の能力を持ち、失敗をしない人工頭脳で作られる

未来の社会で、この人類の不完全さは認められるのでしょうか。
100%正に完璧でない物が否定される時代が来るとしたら、
人類にとって、こんなに恐ろしい世界は有りません。

便利で、より豊かな生活が出来る事を望み作られてきたネット社会が

いつの間にかに人類を支配するという、SF小説の世界が現実になる
考えたくもない未来が待っているのでしょうか。

最近の映画にも、その危険性を題材にした作品が幾つかありました。

その突飛な内容が、見る人々を引きつけ、世界的なヒットとなった
作品も有りますが、これが現実にならないと思っているから、
娯楽として楽しく映画を楽しむのですが、近い将来そんな世界に
成って行く可能性が、学者たちによって信憑性をもって語られると
それこそ、人類の滅亡であり、恐ろしい未来絵図と言えます。

私たちは、これまで、人類の歴史の中で、如何に便利で豊かな暮らしを

創り上げるかと言う事で進歩して来たのですが、自分たちの生活が
地球の生き物たちの絶滅を生み、更には、環境すら変えてしまう事になり
異常気象で毎年苦しめられる様になって来たのですが、
便利さの極致である、ネット社会の頂点が、人類を破滅に追いやる結果と
成るとは思ってもみない事です。

今、私たちが利用しているネット社会が、人工頭脳で支配されたとき、

人類の存在は、肯定されるのか、否定されるのか、SF小説以上に
興味深く恐ろしいものと言えます。



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