めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

怪獣を求めウォーキング

2016-09-14 15:10:22 | 東京

先日、休みを利用して、都内をウォーキングしました。
早朝ウォーキングは、毎日とは言いませんが、目黒河畔を
お天気の良い日は行っているのですが、この日は、妻の希望を
叶えるべく、我が家から渋谷、新宿方面へのぶらり歩きと成りました。

要望と言うのは、数日前からの、ボヤキに有る、この近辺には、

珍しい物が居ないと言う呟きです。
いったい何の事かと思いきや、息子共々はまっている、ポケモンGOです。
スマホに現れる、様々な場所に出現する怪獣を捕まえるゲームです。

世界でも、億単位の人々が遊んでいるといわれていますが、我が家に於いても

新しもの好きの妻は、さっそくダウンロードして日々遊んでいます。
つまり、日本中のと言わず、世界中のあらゆる場所に出現する怪獣を捕まえ
その種類と数を競うゲームの様です。

渋谷近辺は、普段からぶらつくことから、ほとんどの出現場所を知っていて

その場所の怪獣はゲットしているようで、この日は、電車で、新宿御苑の
千駄ヶ谷口に向かいました。
数か月ほど前に来た時は、梅雨の後ででお天気も悪く、たまたま、良い空気を
吸おうと思って一人で公園内を歩いていましたが、その時の光景は奇怪でした。

新宿御苑と言うのは、普段、公園の植物や花を楽しみに散歩する人が、

ゆっくりと散策するところなのですが、歩いていると、突然、森の中に
大勢の人たちが立ちすくんでいます。
散歩コースからずれた、林の中に、数十名の人々が手に手にスマホを持ち
盛んに指先を動かしています。
こんな光景が、至る所で見られます。

ちょうど、ポケモンGOが配信された直後のようで、そに人気は凄まじく、

街を歩いても、繁華街でも、至る所で同じような光景が見られました。
そんな訳で、まずは、あのレアな怪獣がゲットできると言う御苑に入りました。
雨上がりの新宿御苑は、新緑が美しく、中でも、黄緑色の芝の絨毯は美しく、
花が少ない時期とは言え、様々な緑のグラデーションが心を癒します。

しかし、妻の目は、終始スマホの画面に釘付けです。

木を見て森を見ずという諺が有りますが、スマホを見て森を見ずと言った感じです。
一通り園内を回ると、新宿門から新たに入って来る人々とすれ違います。
殆どの人が手にスマホを持っています。

新宿御苑から新宿駅南口に向かいました。

そこは、新たなる名所である、バスタ新宿という高速バスターミナルが作られ
しばらく見ないうちに、大きく風景が変わってしまいました。
全国に向かう高速バスの巨大ターミナルは、正に、ここは東京と言う光景で、
周囲の高層ビルと共に、日本の中心である事を思わせました。

ターミナルを後にして、今度は、代々木公園に向かいます。

スマホを見ると、地図の上に、怪獣出現の場所がソフトによって記されます。
この日は、代々木公園に多く出現するようです。
山手線に沿った道を南下すると、代々木公園の北口に着きます。

此処から入るのは初めてであり、まるでお上りさんの様にきょろきょろと

周囲を見渡しながら玉砂利を踏みしめます。
この道の先は、明治神宮です。
うっそうと茂った森は、戦後、野っ原であったこの地に、植林で植えられた
様々な種類の木々が育ったものですが、半世紀以上経った森の姿は、
まるで神々の森で有るかの様なうっそうとした神秘の森となりました。

その時、突然、妻が、怪獣出現に声を上げました。

歩いていると画面に突然怪獣が現れる様です。
そんな繰り返しを続けながら、奥深く歩いて行くと、本殿に繋がる道へと
到達しました。
この日は、参拝目的でないので、原宿の方に引き返しながら歩くのですが、
雨の後とあって、玉砂利が濡れていて、少し湿った快い道が続いています。

30分ほど歩くと、次は代々木公園になります。

此処が本日一番怪獣をゲットできると妻は張り切ります。
お天気が良くなってきた成果、この日は、いつもよりかなり多くの人々が
緑の公園を楽しんでいます。
新宿御苑に比べ大きな木が少ないものの、都会の一角の広い森林とあって
東京都は思えない程の静寂さです。

いつもより一番奥まで歩いて、ゆっくりと気持ちいい初秋の空気を楽しみます。

それにしても、海外の方の多い事、半分以上は外人であり、様々な言葉が行き交い
様々な顔に笑みが浮かんでいます。
人種は違っても、感じる気持ちは一緒なのだと感じます。

代々木公園をぐるりと回って、奥渋と言われる地域を抜けると、

突然、見慣れた渋谷の街が飛び込んで来ます。
沢山の緑の中を歩く気持ち良さも有りますが、都会の喧騒と煌びやかな光にも
何かしらホットさせられます。
さすがに、かなり歩いたとあって、妻の足の裏は痛みが出て来たようです。
空も茜色になって来た事も有って、バスを使い早々帰宅となりました。

出来るだけ、様々な所を散策してみたのですが、妻のゲームは、今日も続いていて

仕事に行く合間も、時々スマホを覗き、出現する怪獣に目を光らせています。
しかしながら、一瞬にして世界中の何億もの人々を夢中にさせてしまう
ネットゲームの凄さに驚かされます。

私たちの年齢の者でさえ虜にしてしまうとは、少なくともネットゲームとして

楽しませてくれるぐらいにして欲しいものです。
将来、ネットによって、私たちの自由が奪われないかと思うのは、ゲームをしない
私の単なるひがみなのでしょうか。



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