羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

揺変性実験

2006年06月17日 20時20分33秒 | Weblog
 可逆的ゾル⇔ゲル変換、みごとに成功した。
 朝日カルチャー土曜日のレッスンが終わってから、教室で実験開始。

 まず、電子秤を佐治さんが持ってきてくださっていたので、ビンの重さを測り、水の重さを測り、難しかったのは「スメクタイト」0・75グラムを測りいれることだった。
 そこで登場したのは、化学専門の方。なんと「神の手」を持っていらした。50グラムの嵩をみて、おおよその見当がピタッと当たったのである。

 あとは、書かれている通りの手順で、事務所からもらってきた割り箸で攪拌の後に、振って振って止めた。
 新宿駅に着くまでの間に、ゲル状態になってくれた。
 
 数名の男女混合の大人たちが、ビンを見つめながら歩く姿は、奇怪か? いいえ、和気藹々とにこやかな雰囲気を漂わせていたはず。

 新宿西口交番の横に立って、ゲル状態のスメクタイトをゾル状態へ。
「音がする!」
 雑踏の中、ひとり一人にビンを手渡し、耳元でジャボジャボ鳴る音を聞いている情景は、これは異様だったろうなぁ~、と正直おもう。
「科学の実験を新宿駅で行うなんて」
 非難しないでいただきたい。時間的な条件で、そうなってしまっただけのこと。

 スメクタイトと水。非常に弱い結合状態は、柔らかな振動ですぐ崩れてしまうわけだ。
 そこで、しっかり、野口先生の言葉を思い出す。

『崩れこそ動きの原点である』野口三千三
 
 とうとう、粘土鉱物「スメクタイト」は、野口体操になくてはならないものになった。

 帰宅して化粧を落とすクリーナーは「ゲル状態」だった。
 手のひらにチューブからオイルジェルを絞り出す。じっと見るとスメクタイトによく似ている。ビンで作ったスメクタイトの触感よりは、少しだけ硬さを感じた。が、非常に近い状態だ。
 それを顔に塗って、ぬるま湯で落とすと、さらりとみごとにお湯に溶けていった。
「なるほど」
 再び、手のひらに「メイククリア オイル ジェル」を取って、しばらく見つめながら「フムフム」と頷く。

 やっぱり、伝をたどって一斗缶でスメクタイトを分けてもらってこよう!
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1 コメント

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ゾル⇔ゲル (spoonful)
2006-06-17 22:18:23
瓶ごしに伝わってきたゾル・ゲルの感触。科学の知識としてではなく、初めて出会った不思議な感覚を思い出し、「ゾル…ゲル…ゾル…」と自分の体をゆるめています。
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