羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

春は何かがおわり 何かがはじまるをりふし

2017年03月22日 08時20分46秒 | Weblog
 人生の折り目、節目、その時々の折節を、今年ほど感じる年はないかもしれない。
 そろそろ68歳の誕生日も近づいた。
 かつては桜の花が満開のときだった。
 それが東京の開花が年々歳々はやまって「灌仏会・花祭りの日」には、すでに葉桜になっているに違いない。

 さて、昨日のこと特養の再申請に、親戚の者がついて来てくれた。
 いつになるのかはわからないが、これで二歩前進したように気分だ。
 一抹の寂しさがないわけではない。
 できれば最期までこの家でみてあげたいと思う気持ちに嘘はない。
 しかし、どちらにしても今の介護保険制度では、母を一人暮らしさせるか、仕事をやめて共依存関係に陥ることを恐れないかのどちらかの選択をせざるを得ないことがわかってきた。

 雨の中、車で送ってくれた。
 彼も若年性認知症の妻を、施設に入居させた。
 認知症の家族会のボランティアをしながら、多くの人の話を聞き、面倒をみている。
 私にも適切なアドヴァイスをくれるし、こちらの話もよくわかってくれる。

「若い人が介護離職をしなければならないケースをいくつも見ていてね」
「勿体ないはなしよね」
 二人の会話のとおりはいい。
 このまま介護を必要とするお年寄りが増え続けたら国は滅びかねないかも知れない、という危惧を抱いている思いを共有した。

「野口体操で何か出来そうなことってないの?」
「あるわよ! ユマニチュードとかタクティールって、認知症患者さんだけではなくて、家族や施設に働く人や、いわゆる健常者と言われる人たちにとっても、よき触れ合いが出来るコミュニケーションとしてのマッサージや体操があるわ」
「そうなんだ。やってみたい人いるよね。で、指導する人はたくさんいるわけ」
「それがねー、問題なのよ」

 4月1日、まずは野口三千三墓参から、お集りの会をひらいて、今後のことも皆さんにアプローチしたいと思っていることを伝えた。
 この話をすると彼の顔が一気に晴れやかになった。
 まず、身内からやっていかなければなるまい、とミッションの大切さを思った。

 さて、60名を超える方々が、会員になってくださった。
 野口三千三早蕨忌の墓参も、20代から90代まで40名弱の方が参加してくださる。

 本日は午後から、3回目の上野の下見である。
 当日、ビデオ撮影を引き受けてくれた二人のうちのお一人、ピーターと撮影地点の確認に出かける。
 何人もの方がそれぞれにお役目を引き受けてくださる。
 ありがたいことです。

 てるてる坊主をつくって軒先に吊るし、お天気になりますように祈ることにしようかなー。
 小学生の遠足のようだけれど……それはそれでなんだか楽しい。
 でも、40名だぞーって、下肚に力をこめている。
 満開の花のもと、先生を偲ぶ会が近づいた。

 春は何かがおわり 何かがはじまるをりふし 桜の花がよく似合う。
「をりふし」という言葉は音の響きもいい。

 をりふしの移り変わるこそものごとにあはれなれ 徒然草
 
 

 
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