羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

立春の日の「週刊ニュース深読み」NHK 

2012年02月04日 09時31分06秒 | Weblog
 今、この番組を見終わって、PCの前に座った。なかなか、面白かった!
「今なぜ世界で人気? 由紀さおり&初音ミク」の深読み。
 まず、「初音ミク」という名前は、北海道のベンチャーがつくった音楽ソフトの名称だと知った。
 それを使って作曲した人が、ニコニコ動画に投稿したのが始まり。さらにYouTubeに乗せられて、およそ1万人の人たちが関わって作り上げられた“日本のバーチャル歌姫”だそうだ。
 今や、インターネット上で、皆がいっしょに作り上げていく、ひらかられた時代に突入したことに出演者の面々も驚きを隠せなかった。
 私自身もこの名前や歌はこれまでに耳にしたことがあった。が、実体はなんだかよく解っていなかった。
 今では、生オーケストラをバックにして、握手会は開けないバーチャル歌姫のコンサートに、大勢の人が集まっている映像が流された。時代だね~!
 当然、これから商業ベースにのったとき、誰が儲かるのか?著作権はどうなるのか?などと野暮な質問をしたくなるのは高齢者らしい。
 そんなことはおかまいなしに、YouTubeにのって、歌姫は世界に躍り出ていっているらしい。そこで思い出したことがある。インターネット上でゲーム感覚で参加した皆の力が結集されて、HIV(エイズ)タンパク構造を解明した話題だ。参加したのは多くは素人さんたち。専門家だけでは気が遠くなるほどの時間がかかる解明を、参加者が次々に増えることで、一気に解明が進んだ。
 初音ミクさんも由紀さおりさんも、ともにインターネットが大きく関わって世界進出につながっていった。
 番組の専門家席におられる方々は、次のようにまとめられた。
「オタク文化、ソフトパワーこそ、日本がこれから生きる道」とネ。

 話は前後するが、由紀さおりさんの歌声の分析結果が興味深かった。
 レディー・ガガの歌声との比較だ。英語の歌では、子音が鋭く発音されることもあって、15000㎐(この数字は怪しい記憶です)を超える高音域が頻発する。それに対して日本語で歌う由紀さおりさんの音域は、15000㎐(この数字は怪しい記憶です)を超えることが少ない。むしろその内側の音域で発声されている。もともと日本語は、一音一音に母音がのってくる特徴があって、子音の鋭さが少ない。そこで由紀さおりさんの音声分析の結果を他の音と比較する。すると一番近いのは、日本の寺にある梵鐘のそれと重なることが実証された。
 つまり、彼女の歌声に癒されるのは、音域がもつ特徴もあるという。この歌声の癒し感が、一部の欧米人に好まれたのではないか、という話だった。コラボしたオーケストラもよかったし、なによりプロデューサーの手腕があってのことだけれど。
 しかし、この検証は非常に面白かった。突発性難聴を煩って、高音域が完治しなかった右耳には、高音域のみの管楽器や雅楽で演奏される楽器の音域が耳に刺さってくる。余談だが、「龍馬伝」に惹かれた一つの理由は、毎週日曜日に福山雅治の声が聞けることが大きく関わっていた、と膝を打った。声と音楽が或る種の快感を齎してくれていたからに違いないと。声の音域や声質(音質)は、快・不快を決める大きな要素であると昔から感じていたのだ。
 
 今朝のこと、髪を洗いドライヤーで乾かし終えて、耳に聞こえ目に入ったつけっぱなしのテレビ番組を見続けてしまった。どこが深読みかは解らないが、ちょっとしたヒントをもらった爽快感が残った次第。ついつい書かずにはいられなかった。
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