羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

上州人気質

2015年11月24日 12時06分25秒 | Weblog
「花燃ゆ」の群馬編のことは2回ほど、このブログに書いている。
 長州の人と、上州の人の違いが、その風土の違いのなかで描かれていることに興味を覚えている。
 野口三千三はさすがに上州人であると、最近になって納得しはじめている。

 群馬県生まれの詩人と言えば、萩原朔太郎。
 群馬県生まれの思想家と言えば、内村鑑三。

 こうした上州人気質を調べると次のような記述に出会った。

 上州無智亦無才
(上州人は無智にして無才であり)

 剛毅木訥易被欺
(意志が強く純朴で飾りけがなくだまされやすい)

 唯以正直接萬人
(ただひたすら正直にすべての人に接し)

 至誠依神期勝利
(まごころを尽くして神による勝利(恩恵)を待っている)

 なるほど、なかなかに面白い。

 さて、大河ドラマ「花燃ゆ」だが、石原良純演じる舟津(船津)伝次平が、気にかかって仕方がなかった。
「明治三老農」の一人で、幕末から明治にかけて活躍した農業研究家・篤農家である。
 前橋市富士見町原之郷の名主の家に生まれた。日本の在来の方法を基礎に改良を加えながら、西洋農法の手法も部分的に折衷した「船津農法」の考案者とある。俳号は“冬扇”で、俗謡の名人で、余技としてチョンガレ節にのせて栽培の流れを説明したユーモアのある御仁だった。
 著書に『里芋栽培法』『農家の薬』『蚕糸の教』『稲作小言』『太陽暦耕作一覧』等。

 なぜ、これほど気になるのか、と自分に問うてみた。
 元駒場農学校、東京帝国大学講師をつとめ、役人でもあった船津伝次平に野口三千三が重なってくるからだ。
 時代は天保3年11月1日(1832年11月22日)誕生、明治31年(1898年)6月15日没だから
没してから16年後の1914年11月に野口は生まれたことになる。
 ここからが更に因縁話めいてくる。
 野口は1998年に亡くなったので、しっかり100年後ということになるわけで……。

「船津農法」といい「野口体操」といい、個人の名がついているところに、親近感を覚える。
 上州人気質が、「農」と「體」において、独特の理法を創発した、といってもよい、と思っている。
 我慢に我慢を重ねて見続けた大河ドラマだが、大きな収穫をいただいた。
 まずは、前橋・高崎を中心に歩いてみたいのだがー?!うぅ~ん。
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