羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

「おへそのまたたき」という動き

2013年08月06日 09時30分23秒 | Weblog
 野口体操に「おへそのまたたき」と名付けられた動きがある。
 何を大事にするのか、というと「働く筋肉の数は少なく、働く時間は短く、働く度合いは低く方がいい」という考え方で動きを成り立たせる。このことは、腹筋運動だけではなく、殆どの動きに共通の原理としている。
 まず、野口体操の公式ホームページ「Webレッスン」で、動きを載せている。スクロールしていくと「上体のぶらさげ」「やすらぎの動き」「胡蝶の夢」につづいて出てくる。
 先週のこと、腹筋が緩むと腰に近い背中側の筋肉が緊張する瞬間があることに気づいた。そして、動きの経過でからだの前と後ろ筋肉の働きが、交替するタイミングが案外難しいことも判った。
 実は、後ろ側が働くときは、胸も頭も力を入れずに反った形になる同時に近い少し前の出来事である。
 あとは、できるだけ速く腰の力が抜けて仙骨が動くと、背中側の筋肉も緩んでくる。
 言葉にすると難しいが、それ以上に行う人のからだの条件がまちまちなので、実際は言葉通りにはなかなか上手く動かないのが事実かもしれない。質のよい練習を重ねる意味があるのかも。

 他にも「腕まわし」「腕立てバウンド」等々、新しい視点から見直してみた。
 土曜日、日曜日、二日続けて、同じテーマでレッスンをしてみたが、長年つづいている人にも、はじめての人にも、新鮮な感覚で動きを吟味してもらえたようだった。

 まとめると《 初動には、力が入る。しかし、出来るだけ速く緊張がとける『解緊』の感覚を磨く。伝えられて動くことは、「おへそのまたきの原理」が活きて、つぎつぎ交替する働きが可能になる。拮抗筋の交替感覚が研ぎすまされてくると、滑らかな動きが約束される。 》
 
 意識にのぼらない状態で、からだは自然に動いているのだが、時に意識化・言語化してもらうと、出来なかった人にとって、動きの扉が開かれて来ることもある。

 最終的にハードとしてのからだにとって、いちばんの基本は「やすらぎの動き」だ、と皆が気づいてくれた。
 注:開脚長座姿勢をとって、床にべったり骨盤を含む上体が落ち着いて、力が抜ける動き。

 いやはや、言葉で書くのは何ともむずかしい。
 とにかく動きが一歩前進した二日間でした!
コメント (2)
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