羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

8020

2006年03月18日 08時22分30秒 | Weblog
 昨日の夕方、母が、お土産を持ってかえってきた。
 手にはベージュ色の賞状入れの筒が、しっかりと握られている。
「どうしたの」
「私が行くのを待っていたんですって」
「で、もらったの、それ。カレンダー?」

 母はニコニコするばかりで、何も言わない。
 あけてビックリ。
 賞状だった。

「では、読んで差し上げます」
 私は直立して、母の方を向いて、あらたまった声をつくって読み上げた。
『賞状 8020推進財団理事長賞  羽鳥貞子殿
あなたは平素から歯科保健の重要性を深く理解し「歯の大切さ」と真剣に取り組み8020の達成に努力されました。
歯の健康はからだの健康の入り口です
これからも健やかな生活を送られますようお祈りいたします。
  
 平成十七年十月四日
      
      財団法人8020推進財団 理事長 井堂孝純
      社団法人東京都歯科医師会 会長  田中秀夫     』
 
 読み終わって、二人で大笑いした。

 ブリッジに設えてあった歯が、一本抜けたために、行きつけの歯科医院に行った。
 なんでもそこの歯科医が「8020推進財団」に申請を出してあったとか。

「80歳で、20本の自分の歯ってわけね。お母さん、100まで元気で生きられるわ!」
 聞かない振りして、母は、その場を離れた。
 
 しばらくして、別室から声が聞こえた。
「ねぇ、お菓子でもお届けしようかね。甘いものでないほうがいい?」
 その声の大きなことといったらなかった。
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする