ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシのコロナウイルス感染者96万5654人。死者数6849人

2022-04-04 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年4月4日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は965654人になりました。1日の新規感染者数は332人です。新規検査数は11049件です。

 死者数は6844人です。

 962457人が回復しました。

 1289万件を超える検査数となりました。

2022年4月4日。ウクライナ侵攻から40日目

2022-04-04 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年4月4日。ミンスクはようやく晴れて、気温もプラスに転じました。でも明日も雪の予報なんですよね・・・。

 ベラルーシを代表するオンラインゲーム企業、ウォーゲーミング社(本社はキプロス)が、ベラルーシとロシアから完全撤退することを発表しました。
 2020年の大統領選後、従業員をベラルーシからリトアニアなどへ大量に移していたこともあり、また今回のウクライナ侵攻で、戦車がゲームの世界ではなく現実世界で使用され、めちゃくちゃに破壊されているのをニュース映像で見ると、ワールドオブタンクスなどのゲームを提供する気力も減りますね・・・。
 でも、やはりこれが今日のベラルーシのトップニュースです。


 ロシア大統領は「非友好国」国民への入国ビザ発給を制限する大統領令に署名しました。
 西側のヨーロッパ諸国が対象になっていますが、日本も非友好国に指定されているため、将来、制限が課される可能性があります。


 キーウ近郊ブチャで400人を超す市民の遺体が見つかったことについて、ロシアの大統領報道官はロシア軍の関与を否定し「いかなる非難も拒否する」と述べました。
 多数の遺体の映像は西側やウクライナ側がねつ造したものだそうです。
 ロシア外相も、「これはフェイクニュースによる攻撃だ。」と述べました。
 ロシアの国連副大使は「ブチャでのウクライナ過激派による凶悪な挑発行動を踏まえ、ロシアは4月4日に国連安保理会合の開催を要請した」と、ツイッターに投稿しました。
 元国連大使のサマンサ・パワー米国際開発庁長官は、「弁解の余地のないことについて抗弁を余儀なくされ、怒っているふりをして責任追及の場として安保理会合の開催を求めている」とツイートしました。
 グテレス国連事務総長は、ブチャでの虐殺について「独立した調査によって、説明責任がしっかりと果たされることが不可欠だ」と述べました。

 それにしても民間人をどうしてここまで残虐に殺すことができるのでしょうか。
 ロシア兵ではなく、チェチェン人部隊の手口では?という意見もありますが、どちらにせよ、今回のウクライナ侵攻の命令を出したロシアに責任がありますよ。
 もしかするとロシア大統領は、こんな命令は出していないと責任逃れをするかもしれません。
 末端の兵士たちの暴走なのかもしれません。
 そんなときの精神状態はどんなものなのか・・・
 一ヶ月も食料もきちんと与えられず、イライラが募っている。目の前で仲間が乗っていた戦車がウクライナ軍の攻撃で破壊された恨み。ストレス発散でしょうか?
 ただ殺すだけではなく、遺体を損壊したり、焼いて証拠隠滅を図り、地雷を仕掛ける。
 拷問にかけるのは何のため?
 これが軍人だったら、拷問にかけてウクライナ軍の機密を聞き出したかったと説明できますが、何も知らない民間人、しかも子どもまで拷問にかけるのは何のためですか?
 これは拷問ではなく、一方的な暴行です。
 とにかく精神状態がおかしくなっています。戦争に行って、精神状態がおかしくなってしまったのかもしれません。
 
 
 リトアニアはロシアとベラルーシとの国境を完全封鎖するかどうか検討に入りました。
 ドイツとフランスはロシアへの経済制裁をさらに厳しくしました。他の国も追随するでしょう。

 ドイツは約100人のロシア外交官に対し国外退去命令を出す準備を始めました。


 ベラルーシは引き続き国境での軍備を固めています。


 今日、ウクライナ大統領は民間人の大量虐殺があったブチャとイルピンを訪問しました。
 この惨状を前にして、「は? ロシアとの交渉? 決裂だ!」などとブチ切れる発言はせず、それでも、ロシアと交渉を続ける用意があるとメディアの取材に答えました。
「ウクライナは平和を見つけなければなりません。私たちは21世紀のヨーロッパに生きています。これからも外交的および軍事的努力を継続します。」とも述べました。


詩「広島」が論文集に掲載されました

2022-04-04 | ベラルーシ文化
 2020年9月10日に国立ベラルーシ文化芸術大学で第2回ベラルーシ文化国際学術会議が開催される予定だったのが、コロナ禍のせいで延期・・・というより中止となり、論文集上だけの発表となっていました。
 私はベラルーシ文化芸術大学の助教授、ユリヤ・ヤロツカヤ先生と共同論文を執筆しており、その中でベラルーシの詩人シャルヘイ・ジャルハイの詩「広島」をベラルーシ語から日本語に翻訳し、会議では朗読によって発表したかったのですが、その形での発表はできませんでした。
 しかし、論文集の出版が大学側の予算不足により、なかなか実現しないままでいたのです。

 ところが、ようやく1年半後になりましたが、論文集が出版されました。770ページにも及ぶ立派なもので、発行者はベラルーシ科学アカデミーも名を連ねているので、歴史に残る仕事となりました。

 ジャルハイの「広島」だけではなく、マクシム・バフダノヴィチの短歌と詩、5作品とヤンカ・クパーラの詩「Спадчына(祖国)」の拙訳も掲載されて、うれしいです。
 今まで朗読したり、別ブログの電子の世界では発表していましたが、やはり学術機関発行の論文集に掲載されたことは後世の研究資料になるためにも非常に大事なことです。

 (論文集についての詳細は、こちらの別ブログを御覧ください。)
 
 論文集発表までに時間はかかったものの、今隣国で戦争が続いており、また核兵器の脅威にさらされているこの時期に、この論文集が発行されたのも、運命を感じています。

 ジャルハイが詩の中で書いていたように、いつか世界中に花が咲き、再生し、復活する日が来ると信じたいです。