電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

アカペラで歌われた一人多重唱をいくつか

2021年05月16日 06時00分40秒 | -オペラ・声楽
ギター音楽を中心に興味深い記事を連載しているブログサイト「六弦音曲覗機関」で、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を取り上げて(*1)いました。その中で、ある女性が一人アカペラで多重録音したらしい「スカイ・ハイ」が良かったので、美貌の、いや、備忘のために記事にすると共に、アカペラで歌われた一人コーラスをいくつか集めてみました。

まずは、きっかけとなったアカペラ「Sky High」から。ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」第3楽章のアレンジです。歌っているのは現在バンクーバーの大学院生「クリヤマユウリ」さん。
【Acapella】Sky High 【ゴスペラーズ/のだめカンタービレ巴里編】


続いて、讃美歌「主よ、みもとに近づかん」。acapeldridge というだけで、歌っている人はよく知りません。
Nearer, My God, To Thee


同じく acapeldridge で、讃美歌「安らかな流れのときも」
It Is Well with My Soul


昔から、アナログの時代にはマルチトラックレコーダーでテープに録音する形の一人多重録音というのはありましたが、現代はコンピュータの利用で映像付きデジタルレコーディングが簡単にできる(*2)ようです。いやはや、才能ある人たちには良い時代かもしれませんが、逆に新型コロナウィルス禍の中で一人アカペラ多重録音を強いられているとすれば、それは必ずしも喜ばしいことではないのでしょう。そういえば、しばらくカラオケもやったことがありません。ゴスペラーズ「Sky High」のカラオケバージョンで、鼻歌程度にでも歌ってみるとしましょうか(^o^)/
【カラオケ】Sky High/ゴスペラーズ

(*1):ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番ハ短調」〜「六弦音曲覗機関」より
(*2):例えば:無料録音アプリ「Acapella」でやる、楽器の一人アンサンブルが最高に楽しいからおすすめ


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NHK「おちょやん」最終回を観る

2021年05月15日 06時01分31秒 | 映画TVドラマ
NHKの「朝ドラ」最終回を観ました。朝食後、後片付けもそこそこにTVの前へ。夫婦で二人して食い入るように(^o^)/
ドラマの最終回のテーマは「和解」でしょうか。例えば千代と一平がお芝居を通してしみじみと本音を語るセリフとなっているところ。なるほど、前日の「セリフを追加してはどうか」という千代の提案がこんな形で生きてくるとは!

妻も夢中でのめりこんでいたようで、テレビ画面への身の乗り出し方がスゴイです。このところ朝ドラを続けて観られる環境になって、私自身も、なるほど面白いものなのだなと実感しているところです。まあ、作品によるものとは思いますが、「おちょやん」の終盤の盛り上がり方はすごかった。

そうそう、役者人生はきちんと役回りを演じなければならず、それも大変なことです。天海一平役の成田凌さんは、一般の人から役者と役柄とを混同して誤解され、「浮気して子どもまで作るなんて、サイテー、嫌い!」と言われたとか。まあ本人にとっては大変なことですが、身から出たサビというか自己責任というか、それとも役者冥利に尽きることなのか、微妙なところですね〜(^o^)/

写真は、私のお気に入りの、東根市神町の菓子店「チェリー」のケーキです。まるで「おちょやん」のように、甘さとほろ苦さが絶妙。

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転任や退任の挨拶状が届く

2021年05月14日 06時01分13秒 | 季節と行事
定年退職以前に、あちこちの職場で一緒に働いた後輩同僚から、ぽつりぽつりと転任や退任の挨拶状が届きます。ある人は新型コロナウィルス禍の渦中を新たな職場へ移り、またある人は定年退職でしばらくは再任用で短時間働く予定とのこと。年賀状をいただき、やり取りしていた間柄ですので、ご丁寧にも当方まで挨拶状をよこしてくれたのでしょう。当方、定年退職してすでに九年になりますが、それでも忘れずにいてくれること、ありがたいことです。

風香る5月も中旬となり、夏日の地域もあったようです。これからお天気は下り坂のようですが、少し雨が降ってくれると草木も畑の野菜にも恵みの雨となるでしょう。私たち夫婦にも、少しく休養の時間となるかも。

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自宅裏果樹園のサクランボ倒壊被害はなぜ起こったか

2021年05月13日 06時01分52秒 | 週末農業・定年農業
この冬の豪雪被害は、少し離れたもう一つの園地のほうはまずまずのようですが、自宅裏のサクランボの被害がかなり甚大で、開花後に枯れ始めた樹も数本あり、実際は半数近い被害となっているようです。若木はなんとか大丈夫でしたが老木が軒並みやられております。この理由について、昨夏の豪雨災害による冠水が原因で根腐れをおこしたためと推測(*1)していましたが、退職してからせっせと草刈りをして枯れた樹の一本一本の状況を見てみると、どうもそれだけではなさそうです。

枯れた樹の分布を調べてみると、南側の排水溝の脇が多いです。しかも、昨年乗用草刈機で草刈りをしていたときには気づきませんでしたが、今年、刈払機で丁寧に草刈りをしながらよーく調べてみると、鼠穴がポコポコ開いています。あちゃー、野ネズミか〜! 雨水がしみこまないU字排水溝の下に、おそらく野ネズミが巣を作って増えてしまっているのだろうなあ。

そういえば、かつて亡父が元気だった頃、やはり大雪の年に、雪の下で野ネズミもエサがなくなりサクランボの根っこをかじっていたらしく、ずいぶん枯れたことがありました。あのときも、枯れた樹を伐倒して新たに苗木を植えたはず。たぶん、今の若木がそのときの世代なのでしょう。

そうか、それで辻褄があうぞ。

  1. 樹形を整えようと無理な剪定をしたために、樹幹の一部が枯れた(*2)ことがあり、前後左右のバランスが一方に偏ってしまった樹があった。
  2. 大雪でいつもならば融ける雪がなかなか融けず、野ネズミがサクランボの根をかじったため、根張りの浅いサクランボはぐらぐらする状態になっていた。
  3. バランスの悪い樹に湿った雪がどっと積もったため、残った根で支えられなくなり、ひっくり返ってしまった。
  4. 無事のように見えた樹も、花は咲かせたものの根から水分や栄養分を吸い上げる力が弱く、その後に枯れてしまった。

ということなのでしょう。

これは、すぐに野ネズミ対策を実施し残った樹を救うことがまず必要です。園地の周囲を耕運機で耕しモグラ穴を切断することで隣接園に被害が拡大することを防ぐと共に、殺鼠剤を入れながら鼠穴の周辺を丁寧に耕して野ネズミの穴をふさぐことが必要です。次に、園地の空いた部分をどうするかを工夫する必要があります。単純に経済的な観点からは収穫単価の高いサクランボの植え替えでしょうが、サクランボの苗木を今から注文して植えたとしても、収穫できる十年後には私は80歳になっているだろうから、あまり懸命な判断とはいえません。植えるならば三年くらいで収穫できる桃だろうなあ。「あかつき」「川中島白桃」「見晴白桃」のほかに、妻が食べたいと希望の「黄金桃」など別の品種を植えてみるというのはどうだろう? 大きな経営判断が必要のようです。

(*1): サクランボ果樹園の今冬の被害状況は〜「電網郊外散歩道」2021年3月
(*2): プロだから大丈夫というわけではない〜サクランボ剪定の意味〜「電網郊外散歩道」2020年2月

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カクノ白軸にインクを補給、実用的に使えるペンだ

2021年05月12日 06時01分09秒 | 手帳文具書斎
毎度のことですが、いつのまにかインクがなくなり乾く寸前だった万年筆カクノ白軸にインクを補給しました。愛用インクは、多様なノート・紙でも裏抜けしにくいプラチナ古典ブルーブラックです。



記録によれば、2019年、2020年、2021年5月現在までの通算補給回数の上位三本は、

  1. カクノ白軸(M)+コンバータCON-70 6+7+2=15回
  2. プラチナ#3776ブルゴーニュ(F)   3+8+2=13回
  3. プラチナ「PROCYONプロシオン(M)」 6+4+1=11回      

となっており、断然多いです。



もちろん、使う頻度はブルゴーニュが一番多いのですが、細字(F)のためインク消費速度の面では不利なのと、カクノは他の2本のようにスリップシール機構を持たないので乾きやすいこと、またインク残量の少ない容器からはインクを吸入するのが苦手なコンバータCON-70の特徴から吸入量が少ないまま使い始める場合があることなども理由に挙げられますが、一番の理由は「使いやすいから」でしょう。いつもデスク上に転がしておいてすぐに手にする使いやすさ、またパイロットの中字のかっちりした書きやすさなど、お値段からは想像しにくい、なかなか使えるペンだと感じます。インク補給回数のデータは、そのあたりの実情を正直に反映しているようです。



ところで、プラチナ社の古典ブルーブラックインクのボトルがなぜ旧型の小瓶を今だに使っているのかというと、モンブランやこのカクノなど現行ボトルのインクリザーバと相性が悪いペンも、この小型ボトルだと補給吸入時に具合が良いのです。それで、2013年に購入したインクを使い切っても、新しい現行ボトルから中身を移しながら容器だけ使い続けている次第。

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ただいま面白く読んでいる本は

2021年05月11日 06時01分08秒 | -ノンフィクション
先月、香月美夜著『本好きの下剋上』第5部第5巻と一緒に購入してきたのが、永田和宏著『タンパク質の一生〜生命活動の舞台裏』です。先ごろ読了した『上杉鷹山』に続き、硬派の岩波新書赤版です。今、前二章を読んだところですが、「DNA→mRNA→ポリペプチド→タンパク質」といういわゆる「セントラルドグマ」のあたりは、よく承知しています。そういえば、昔は大学生になってはじめて学ぶ先進分野だったけれど、50年後の今は高校の生物の教科書に出てくるレベルの内容になっているらしい。しかし、分子シャペロンの役割を論じる第三章あたりからは、アンフィンゼン効果を当然のように信じていた昔の学生(私)には新鮮な記述が続きます。うーむ、そうなのか! 新型コロナウィルス禍で昔取った杵柄の生化学・分子生物学的素養が役立つ場面が多かったけれど、これはちゃんと時代の進歩をフォローするべきだろうか。



もう一冊、隣の『本好きの下剋上』のほうは、あまりネタバレの心配をせずに、そろそろ記事にしてもよさそうな頃合いかも。こちらは再読、三読、とにかく面白い。ありがたいことに、ブログの記事ネタに困ることがありません。

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日曜日、雨樋の歪みを直しドビュッシーの管弦楽曲を聴く

2021年05月10日 06時00分18秒 | -オーケストラ
日曜日、朝のうちはまだ曇りのお天気だったのに、午前中に雨が降り出し、予報どおりのお天気になりました。そういえば、雨樋が一部ずれて歪んでいると妻が言っていましたので、あわてて脚立を持ち出し、パラパラ降りのうちに直してまずは一安心。そうこうするうちに、本当に降り出してきました。

これでは農作業もできませんので、仕方なく音楽を聴いて過ごすことに。いつもの簡易な PC-audio でポール・パレー指揮デトロイト交響楽団によるドビュッシーの管弦楽曲集を聴きました。例年ならば梅雨時から夏場にかけて聴きたくなる音楽ですが、今年は少々出番が早いかも。

1. 牧神の午後への前奏曲
2.〜4. 海
5.〜7. 夜想曲
8.〜10. イベリア

すでに何度か取り上げていますが、率直、ストレート、清新な印象は変わりません。これはいいなあ。

YouTube にもありました。ドビュッシー「海」
DEBUSSY La Mer (I, II, III) Paul PARAY & Detroit Symphony (1955 stereo)


同じく「夜想曲」
debussy, three nocturnes, Paul Paray


午後には雨が止み、時々日がさす陽気となりましたが、けっこう風が強くて畑からは早々に撤退しました。

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ようやくパソコンからLINEできるようになった

2021年05月09日 06時01分13秒 | コンピュータ
長年愛用したPHSをやめてスマートフォンにしたのが昨年の11月下旬で、子どもや孫たちからLINEをしようと連絡があり、「スマホでLINEデビュー」しました。ところが、ふだん日常的にパソコンの前に座り、マウスとキーボードで便利に使っている最中に、わざわざスマホでポチポチとフリック文字入力をするのがなんともまだるっこしい。で、パソコンでLINEできないのかと検索(*1)してみたら、

Windows や Mac では LINE アプリケーションがあるが、
Linux パソコンでも Chrome ブラウザの拡張機能で LINE できる

のだそうです。

さっそくやってみました。

  1. Linux (Ubuntu 20.04) 上にブラウザ Chromium をインストール
  2. 拡張機能に LINE を導入
  3. LINE 画面を開くと、メールアドレスとパスワードを入力するようになっている。
  4. スマホの LINE の「ホーム」「設定」でメールアドレスらんにアカウントとパスワードを入力
  5. PC上のLINE画面にメールアドレスとパスワードを入力してみると、PCに確認用のPINコードが表示されるので、これをスマホの入力画面に入力して受付完了。

これで、パソコンから LINE できるようになりました。

さっそく娘や孫たちに報せると同時に、お昼のごちそうの写真を Gimp で少々編集して送信。やっぱりマウスとキーボードが使えるのは便利、便利! これで、LINE はパソコンとスマホと二刀流になりました。ほとんど大谷なみです(^o^)/ しかも、PC-audio で音楽付き。これはいいなあ (^o^)Y

(*1):例えば、「LINE」をLinuxで使う方法
(*2): Windows や Mac の場合は、例えばこんなページが参考になるかも 〜 LINE の公式ページより

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NHKの朝ドラ「おちょやん」を観るようになって1ヶ月

2021年05月08日 06時01分55秒 | 映画TVドラマ
助っ人フルタイム勤務を退職して非常勤となったおかげで、この4月からNHKの朝ドラ「おちょやん」を観るようになりました。番組の始めに出てくるアニメーションの猫が昨秋20歳で亡くなった我が家のアホ猫(娘)(*1)に似ていると、妻がたいそうお気に入りのようで、朝八時になるとテレビの前に陣取り、地震でも来ない限りはまるで動きそうにありません。私の方もお付き合いで見始めたのですが、主人公おちょやんの夫一平が劇団員の娘と浮気をして子どもまでできているという事態を経て、離婚、継母と孫と同居、ラジオ番組への出演が決まり、生放送の人気沸騰と、なんとも劇的な展開。すっかりハマってしまいました。とかなんとか言っているうちに、来週はもう最終週だそうです。ええっ、もう終わっちゃうの!?

妻にすすめられて、あるいはおつきあいで特定のドラマにハマるのは、このブログを始めた時期、2004年頃の韓流ドラマ「ランラン18歳」以来かも(^o^)/

(*1):記憶に残るアホ猫記事〜「電網郊外散歩道」2020年12月

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携帯電話やスマートフォンは、必ずしも常に携帯する必要はない?

2021年05月07日 06時01分31秒 | コンピュータ
退職して第一線を退いてから、緊急を要する急ぎの電話が飛び込んでくることはまずなくなりました。したがって、携帯電話を自宅のデスク上にうっかり置きっぱなしにしても、まず大丈夫。先方からかかってくる用件は、後に点滅して着信を報せるサインを見ておもむろに着信履歴を調べ、先方を確認してこちらからかけ直すことでなんとかなることが多いです。せいぜい、行きつけの店から「ご注文の品が届きました」というお知らせが入るとか、家族から「今どこ? 帰りに◯◯を買ってきて!」というような頼まれごとが入る程度です。

うーむ、受けるだけなら、自宅の電話に着信履歴が残るだけでも足りるのだなあ。すると、携帯電話の長所は、こちらから発信するときに電話帳が不要だとか、いつどこからでも相手に電話がかけられるとか、移動した先でもメールの送受信ができるというような、電報的側面になるのかなあ。要するに、携帯電話やスマートフォンというのは、忙しい人のための道具だということだな。

畑に携帯電話やスマートフォンをもっていくのは、体調が急変して救急車を呼ぶときに使うから、という理由もあるようだけれど……いや、それは大事な理由かもしれない(^o^)/

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大型連休は雨にたたられたが、農作業はなんとか進んだ

2021年05月06日 06時00分29秒 | 週末農業・定年農業
大型連休となったこの一週間、なんだか雨にたたられて思うようにはできませんでしたが、貴重な晴れ間をぬって作業をすすめ、なんとか野菜苗を植え付けることができました。連作障害を避けて、昨年までとは違う場所に植え付けます。きゅうりはネットを張る必要があり、昨年までの記録を見ながら倒れないようにしっかりと固定しました。




また、ズッキーニやキャベツなど、他の野菜も植え付けました。





これで、この時期の自家用野菜はほぼ植え付け完了かな? おっと、大事なサトイモが残っていた! こちらは、カボチャとともに少し離れたもう一つの野菜畑に植え付ける予定。そろそろ桃の花摘みをしなければ。農作業はまだまだ続きます。コロナに振り回されている暇はありません(^o^)/



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お料理「よくできました」と「がんばりましょう」

2021年05月05日 06時00分29秒 | 料理住居衣服
当ブログの「料理・住まい」カテゴリーでは、自分で作った料理を写真付きで掲載しています。基本的にうまくできて美味しかったものを載せていますが、実際は毎回うまくいくわけではありません。まずまずのもの、これはちょっと、というもの等、いろいろです。小学生の「よくできました」ハンコがもらえるような場合は、大喜びで掲載しますが、「もっとがんばりましょう」レベルだと、いくら私的なブログとはいえ、掲載するには勇気が要ります。でも、このブログの初期や単身赴任の頃の料理と比べたら格段に上達してきているのも確かです。その意味では、現在の「もっとがんばりましょう」レベルの写真を掲載するのも、将来の上達を願って意味はあるかも。

では、まず「よくできました」レベルから。しめじと海鮮のパスタです。





ペペロンチーノを基本としながら、少々白ワインを加えてソースを作りました。これは美味しかった。妻も「よくできました」!

次に、「もっとがんばりましょう」レベルのものから。「小エビと茎立ちのトマトクリームパスタ」です。





本来は、生クリームを使うはずのトマトクリームソースのパスタなのですが、あいにく生クリームがない。仕方がないので牛乳とトマトジュースを煮詰めてソースを作ろうと考えたのですが、牛乳のタンパク質カゼインがトマトの酸性条件(pH4.6以上?)では分離することを失念しておりました。で、なんとなく舌触りが滑らかでない。味は良かったのでしっかり完食したのですが、器の印象もあって「もっとがんばりましょう」となりました。

クリーム系パスタは、どちらかと言えば苦手としているほうかもしれません。もう一度、きちんと材料を揃えてチャレンジしたいと思います。

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様々な演奏でショーソンの交響曲を聴ける時代

2021年05月04日 06時01分29秒 | -オーケストラ
雨降りの寒い朝から農業用水路の泥上げ作業に従事してくたびれたため、ゆっくりと休日を楽しみました。せっかくだから音楽を聴こうというわけで、フランス音楽、しかも珍しく「ほの暗い気分」のショーソンの交響曲(*1)を選びました。実際くたびれていてCD棚からCDを探す気力もわかず、これまで聴いているジャン・フルネ指揮オランダ放送フィルの録音(*2)ではなく、軟弱にもデスクトップ PC-audio で、蓄積した音楽ファイル群から、ポール・パレー指揮デトロイト交響楽団による1956年の録音です。Ubuntu Linux 標準の RhythmBox で聴けるほか、探してみたらミュンシュ指揮ボストン交響楽団による1962年の録音なども著作権保護期間が過ぎて、パブリックドメインとして公開されているようです。

というわけで、YouTube から。

Chausson: Symphony in B-flat major, Paray & DSO (1956) ショーソン 交響曲変ロ長調 パレー


Chausson: Symphony in B-flat major, Munch & BSO (1962) ショーソン 交響曲変ロ長調 ミュンシュ


寒くてヒーターをつけてホットコーヒーで温まると、生き返るようです。ほんとはガトーショコラでもあるといいのだけれど、わざわざ買い物にも出たくない(^o^;)>poripori

(*1):ショーソン「交響曲」〜Wikipedia の解説
(*2):ショーソンの交響曲を聴く〜「電網郊外散歩道」2007年8月

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農機具の取扱説明書の管理

2021年05月03日 06時00分48秒 | 週末農業・定年農業
亡父から受け継いだ古い農機具、耕運機や動力噴霧機、高所作業台車などは、使い方をなんとか周囲の人に聞いて使えるようにはなりましたが、長年使っているといろいろと疑問も出てきます。特に保守点検整備となると、やっぱり取扱説明書がないと困ります。エンジンオイルはどんな規格のものを、どこからどの程度の分量を入れて交換すれば良いのか、回転系の注油はどうすればよいのか等々、取説がないとわかりません。

あちこち片付けていると、思いがけないところから思いがけない取扱説明書がひょっこり出てくることがあります。親父、こんなところに置いていたのか。なんで一箇所にまとめて置かないんだ! まあ、人のことは言えない面もあることは自覚していますが(^o^;)>

そうやって出てくる取扱説明書を、クリアーファイルに入れて一冊にまとめて来ました。「農機具取扱説明書」というファイルです。いざというとき、これが頼りになります。ポイントは、取扱説明書を毎回持ち出すのではなく、必要な項目を「農作業メモ」ノートに転記して作業すること。書くことでポイントが頭に入り、それまで気づかなかった点が明らかになる面もあります。



書斎の書棚は、少しずつ中身が入れ替わってきています。これまで場所ふさぎになっていた以前の仕事に関係する資料を少しずつ処分し、「農協関係」「園地登録書・生産管理工程表」「果樹資料」などの農業関係ファイルが増えてきています。農家も、デスクワークがけっこうあるのですね。

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小関悠一郎『上杉鷹山〜「富国安民」の政治』を読む

2021年05月02日 06時01分12秒 | -ノンフィクション
2021年1月刊の岩波新書で、小関悠一郎著『上杉鷹山〜「富国安民」の政治』を読みました。上杉鷹山の本は興味をもってあれこれ読んでいますが、近世史を専門とする歴史家の立場からはどのように見えるのかが興味深いところです。
本書の構成は、次のとおりです。

序 章 上杉鷹山は何を問いかけているか
第一章 江戸時代のなかの米沢藩
 1 開発・成長の時代
 2 一八世紀の経済変動
第二章 「富国安民」をめざして
 1 江戸時代の「富国」論
 2 竹俣当綱と上杉鷹山
 3 「富国安民」の理論
 4 三谷三九郎と馬場次郎兵衛
 5 殖産政策の展開――郷村出役と村々
第三章 明君像の形成と『翹楚篇』
 1 明君録とはなにか
 2 莅戸善政と上杉鷹山
 3 莅戸善政の思想と『翹楚篇』の鷹山像
 4 『翹楚篇』と寛政改革
第四章 「富国安民」の「風俗」改革
 1 藩財政と民のくらし
 2 莅戸政以の藩政構想
 3 文化初年の民政の展開――北村孫四郎の奔走
第五章 「天下の富強の国」米沢
 1 「富強」藩イメージの形成
 2 高まる名声とその広がり
 3 「富国強兵」を問い直す

本書では、「ダメ地元に名君到来」という立場は取りません。むしろ、若い藩主を名君として育てたものは何か、という点を解明しようとするもので、竹俣当綱や莅戸善政ら執政たちと多くの人々の努力を具体的に描いていきます。

竹俣当綱は、若い鷹山と共に、荻生徂徠の高弟であった太宰春台の著書『産語』を精読し、「富国安民」「尽地力説」などを掴み取ります。経済的困窮の極にあった藩財政の転換のために、取引停止された状態だった三谷家手代を米沢に招聘し、この『産語』を贈って地の利を尽くす殖産計画を提示し、一定の成果を得ます。領内各地に駐在し、農村行政にあたっていた郷村出役たちと殖産計画について協議し、青苧から漆に変更しています。このあたりは、藤沢周平が『漆の実のみのる国』で描こうとしたところでしょう。

莅戸善政は竹俣の六歳下で、鷹山の言行録『翔楚編』を執筆編集しています。これを書き写す形で各地に広がりますが、人は徳を備えるだけでなく積極的に顕示することが大事だと考えていたのでしょう。同様に、政治は人々にわかる形が望ましく、人口増加策として出産給付を行い、他からの移住を奨励し、次三男の土着策を進めます。このあたりは、ふつうの農民の暮らしを重視し、民利を確保するという点で、富国は民の利のため、すなわち安民のためという鷹山の思想を強く打ち出していることが注目されます。

また、藤沢周平『蝉しぐれ』の中で、牧文四郎の役職が郷村出役だったわけですが、この郷村出役の活動が興味深いものがあります。例えば、郷村出役・北村孫四郎は、村々の立て直しのために手引書『冬細工之弁』を書き、写本を三冊作って示達します。これは仮名書きで村役人にも読めるものでしたので、問題に応じ自分たちで取捨選択して対応することができました。さらに『北条郷農家寒造之弁』に改稿、村役人たちに酒を振るまいつつ趣旨を説き、養蚕を通じて収益を確保すること=金銭収益の必要性を重視しています。いたるところに桑を栽培して村をたてなおし、官民ともに潤う「富国」を実現しようとしたものです。また、力田者の表彰や子どもへの教訓書とするなど、富国と安民を同時に追求した莅戸善政と北村孫四郎との意思疎通が指摘されます。



私が特に印象的だったのは、自ら執筆編集した手書き「本」の影響力です。自分でやってみるとわかりますが、コピーするのさえ大変なのに手書きで写本をするというのは実に大変な労力です。相当の意気込みと根気がないと実行できるものではありません。印刷文化がまだ普遍的でなかった時代に、手書き本の写本が驚くべき広がりを見せていたこと。文字、文章、本がもたらすもの、すなわち思想や熱気や倫理・在り方などが、かなり広範囲にしかも深く伝播していたことに驚かされます。上杉鷹山の名君たるところが後世に伝えられたのは、実にこの「伝えたいことがあるならば本を書け」という手書き本の文化によるところが大きいのかもしれません。

実は、米沢市の上杉博物館では、開館20周年特別展(*1)を開催、テーマが「上杉鷹山の生涯〜藩政改革と家臣団」ということです。とくに鷹山の個人的偉業としてとらえるのではなく、実務を担う家臣団との関わりに着目して展示するもののようで、4月17日(土)〜6月20日(日)まで。サクランボ収穫作業が始まる前に、これはぜひ観たい。新型コロナウィルス禍の現状を考え、混み合わない平日だろうなあ。

(*1):米沢市上杉博物館開館20周年特別展「上杉鷹山の生涯」〜「米沢日報デジタル」より

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