電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

便箋と吸い取り紙~ペンとインクにまつわる昔話

2008年08月29日 06時27分37秒 | 手帳文具書斎
昔、ボールペンがまだ発展途上だった頃、手紙はペンか万年筆で書くものでした。便箋は、当然のことながら万年筆対応で、にじまず書き味も良いものでしたが、表紙の次に、たいてい柔らかな吸い取り紙がついておりました。出すぎたインクを吸い取るために、上からそっと押し当てると、うすいピンクの吸い取り紙に濃くインクがにじむのを、興味深く見た記憶があります。

今は、手紙でも便箋を使うことはまれになり、本文をプリンターで印刷して、署名だけ万年筆で書き添えるようなスタイルになってしまいましたので、はたして今でも便箋に吸い取り紙がついているのやら、さだかでありません。逆にいえば、吸い取り紙が付いている便箋は、比較的安心して万年筆用に選べる、ということになるのかも。

学生時代にもらった老父母からの手紙、初めての長期出張時に妻からもらった手紙など、いくつかの手紙は宝物です。そういえば、私たちは息子に手紙を書いているだろうか、と少々反省させられました。
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