電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

飯森・山響のモーツァルト交響曲全曲演奏「アマデウスへの旅」第1回を聴く(2)

2007年08月13日 21時54分49秒 | -オーケストラ
昨日は来客があり、以前相談を受けた二人が結婚し披露宴を開くそうで、ご招待を受けました。アドバイスが役だったかどうかはわかりませんが、目出度いことです。9月30日(日)の予定。まてよ、それって、山形弦楽四重奏団の定期演奏会の日じゃないか~(^_^;)>poripori

さて、山響モーツァルト演奏会の続きです。

休憩の後、演奏前に再び指揮者の飯森範親さんが登場。後半のトークはこんな感じ。
1778年頃、モーツァルトはザルツブルグを後にウィーンへ出て、ヨーゼフII世に可愛がられますが、一癖あるモーツァルトに対し長期の契約はしませんでした。でも、一度贅沢をすると元には戻れないのですね。1788年、三大シンフォニーを作曲した頃には、ワインで体をこわし病が悪化しただけでなく、交響曲全体が聴衆から疎まれるようになっていました。今でこそ感じられるロマン性ですが、当時の聴衆にとっては前衛的な現代音楽のような斬新な音楽に、ついていけなかったのでしょう。そして1791年に死去します。交響曲第39番は晩年の作風で、ベートーヴェンの「エロイカ」と同じ変ホ長調。序奏は違いますが主部は同じ4分の3拍子など、ベートーヴェンはエロイカでこの交響曲を意識したのかもしれません。

なるほどなるほど。エロイカと共通点を持つ交響曲第39番、オーケストラもフル編成となり、演奏開始です。
第1楽章、アダージョですが、序奏はやや速めで、音の響きが澄んでいます。純度が高い感じ。バロック・ティンパニの音も抜けが良く軽やかです。
第2楽章、アンダンテ・コン・モート。木管の対話。奏法は鋭いのに、弦の響きが澄んでふっくら、ふんわり、やわらかいですね。
第3楽章、アレグレット。メヌエットは、はずむようなはやいテンポ、トリオ部はややゆっくり落ち着いてのどかに。再びはやいテンポではずむように終わります。
第4楽章、プレスト。快活な速いテンポで、よく統率が取れ、演奏家の真剣さが伝わります。曲は転調が生きています。

演奏が終わると、余韻を味わうように少し間をおいて、一斉に大きな拍手。私も手が痛くなるほど拍手。いい演奏会でした。これからの演奏会が楽しみです。

ところで、今回、8年間24回の演奏会のスタンプカードが配布されました。これは、飯森さんの発案だそうで、6回、12回、18回、そして24回と、スタンプラリーの要領で山響グッズやオリジナルCDなどの景品を出すのだそうです。長丁場ですので、励みになるかも(^_^)/
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