行徳生活日記

「行徳雑学館」作者の日記。

2011年6月28日(火)の日記

2011年06月28日 | 日記

ジャズライブHot Houseのママの今日のブログを見て、ボーカルの上野尊子さんが4月に亡くなっていたということを知る。

大御所と言われる人だが、自分が聴いたのはHot Houseでだけで、過去の日記を見るとわずか4回だけだった。1回目-2009年6月、2回目-2009年12月、3回目-2010年4月、そして、最後が2010年11月20日。こんな少ない回数だが、歌のパワーが圧倒的だったからだろう、CDでも聴きたくなって、去年の3月には新しく発売になったアルバムを購入した。

全然飾らない人柄で、ステージの合間には、子供の頃はけっこう悪童でいろいろ悪さをしたことを話されていた。また、その話が面白かった。

去年3月に買ったアルバムに収録されていた曲に"Danny boy"があった。元はアイルランドの民謡だが、あちこちで使われるメロディなので、ほとんどの人は聞いた覚えがあると思う。自分もそうなので、じゃあ生で聴きたいと、4月のときにリクエストした。"Danny boy"という曲は、戦場へ行った子を想う親の心情を歌った曲なのだが、尊子さんがジャズを歌い始めた10代の頃、米軍キャンプで歌ったら、「子供がこんな曲を歌ってはダメ。」と叱られたというエピソードも、そのときに聞いた。そして、大ベテランとなっていた尊子さんが歌う"Danny boy"は絶品だと思えた。去年の11月20日にも、何かリクエストはないかということで、"Danny boy"と"Tennessee Waltz"を歌ってもらった。

骨粗しょう症が進んで、去年の暮れか今年の始めぐらいに、ついに車椅子の生活になってしまったということを、Hot Houseのママさんから聞いていた。車椅子の生活をしながら歌い続ける歌手の人はいるし、地域のイベントでジャズではないが、そういう歌手の人がステージで歌う姿を見たこともある。だから、Hot Houseへの出演は無理でも、どこかで"Danny boy"を聴く機会はあるだろうと思っていたが、もはや叶わぬことになってしまった。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。