今日は出かけてくる。目的地は都内でアークヒルズ。六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズなど○○ヒルズを初め、そのほかのさまざまな都市再開発のさきがけとなった施設。名前に地名が入っていなくて、どこにあるのか分かりにくいためか、赤坂アークヒルズという呼び方もされているようだ。しかし、公式サイトには「アークヒルズ」としか記されていない。
完成してオープンしたのは1986年(昭和61年)。自分が社会人になって3年目で、今から39年前になる。当時はメディアに多く取り上げられトレンドスポットになっていた。そんな前からある施設だけど、一度も行っていなかった。いや、かすめたことはある。折りたたみ自転車であちこち行っていた頃、都内のポタリングで前を通ったことがあった。いつだろうかと思ったら2009年の7月のとき。あらためて読んでみると、アークヒルズ内へは入っていなかったが、夏の暑いときで入口の植込みのところに座って一休みしたと書いてあった。
アークヒルズへなかなか行かなかったのは、当初、鉄道アクセスがなかったことが大きい。オープン以後は長い間、千代田線の赤坂駅か、日比谷線の神谷町駅から10分程度歩く必要があったとのこと。その後、1997年(平成9年)に南北線が北から伸びてきて溜池山王まで達し、同時に銀座線に溜池山王駅ができてアークヒルズに行きやすくなり、さらに、2000年(平成12年)に南北線が目黒まで伸び、そのときにアークヒルズのそばに六本木一丁目駅ができたということ。
今日は銀座線で溜池山王まで行って、そこからアークヒルズへ向かう。

溜池山王駅からアークヒルズまでは長い地下通路でつながっている。

どうせなら地上の風景を見ながら行ったほうがいいので地上へ出る。次の写真の道の下をさっきの地下通路が通っている。高いビルが多いが、奥にそびえているのがアークヒルズのいちばん溜池山王側にあるANAインターコンチネンタルホテル。

できた頃はそうではなかったのかもしれないが、周りに高いビルが多い今はどの範囲がアークヒルズなのか、ぱっと見ただけでは分かりにくい。
ANAインターコンチネンタルホテルのところに達した。ここからがアークヒルズの範囲。

アークヒルズの範囲との境界になっている道には「桜坂」という名前が付いていた。ただ、都内の桜はもうほとんど葉桜。

ANAインターコンチネンタルホテルのロビーに入ってみた。写真で左端のほうだが、結婚式のカップルの撮影をやっていた。

ホテルの隣がオフィスビルのアーク森ビル。

2階デッキでアーク森ビルの脇へ入っていくと広場が現れた。そこの壁に記された「ARK HiLLS」のロゴ。

アークヒルズのコンセプトに「職住近接」があるということだが、アーク森ビルが「職」、広場越しに見える2棟のマンションが「住」になっている。ただし、かなりの高級マンションらしい。

壁面ロゴのところから広場を見ていくと、すぐ隣が池。上から水を落としているのは滝をイメージしたものだろう。

池の隣がクラシック専用のコンサートホールであるサントリーホール。


客席に囲まれる形でステージがある作りだと、オープン当時から聞いていた。どんな感じか見たいと思ったが、使われていないときは扉は閉ざされている。
なお、広場の名前は「カラヤン広場」ということだが、やはりサントリーホールがあるので、有名な指揮者だったヘルベルト・フォン・カラヤンにちなんだ名前にしたのだろう。
そのカラヤン広場の大屋根部分ではイベントが行われていた。

ヒルズマルシェとのこと。

マルシェをやっている広場の、アーク森ビルの反対側はテレビ朝日の施設。

テレビ朝日の本社は六本木ヒルズにあるので、こちらは分室のようだ。
サントリーホールとテレビ朝日施設の間に、上へ上っていく階段がある。

サントリーホールの上部にあるのがアークガーデン。都市内でも緑地を多く設けるのがコンセプトの一部だということ。

アークガーデンからさらに上へ上っていく階段があった。上って行ってみる。

ところが、途中でゲートが閉じられ先へは入れない。

ゲートの掲示に書かれているが、「野鳥保護等のため平素非公開」ということ。

非公開だが手すり越しに写すことはできる。

写してから視線を上に向けると、超高層のビルが2棟。アークヒルズができた1986年にはなかったが、その後いろんな再開発が行われ、建てられたものだろう。

そこそろ昼飯時。アークヒルズは六本木ヒルズと比べると、ビジネスの比重が大きそうだ。アーク森ビルの下層階はレストラン街になっているが、平日だとビジネスパーソンで混むだろう。だから、そんなに混まないだろう休日に来た。だけど、純然たるビジネスエリアなら飲食施設も休日は休みになる。マルシェのようなイベントをやっていたり、サントリーホールがあるから、アークヒルズのレストラン街は休日でもやっている。
いろいろ店を見てみたが、場所柄やはりどこも高い。それで、高めとはいえ一応、ランチメニューをやっている店に入ることにした。THE CITY BAKERY BRASSERIE RUBINという店。

サーモンの石窯レアロースト(パン、ドリンク付き)。

税別で2,400円だが、やはりおいしい。レアローストのサーモンは、焼鮭というよりもサーモン刺しに近い感じだった。
ドリンクは紅茶にしてアールグレイをHotで。

食べ終わって店を出ると、サントリーホールで今日の公演時間が近づいたようで、扉が開けられお客さんたちが向かっていた。

ホールの作りを見に入るだけでもできるかと思ったが、入口でチケットチェックということなので、諦めることにした。
アーク森ビルの1階に下りてみた。ここが平日にビジネスパーソンが出勤して通るところだろうけど、セキュリティゲートが設置されている。

2階通路にあるトイレへ行こうとすると、エレベーターホールに入るところにもセキュリティゲートがあった。

このビルができた1986年頃だと、自分の勤務先もそうだったが、セキュリティについては今よりずっと緩かった。ICカード式の社員証をセキュリティゲートの読み取り部分にかざして通るようになったのは、もっとあとの時代だ。だからアークヒルズでも最初からあったものではないだろう。Wikipediaのアークヒルズの項を見ると、非接触式ICカードを使うセキュリティゲートの設置は2002年で、国内の賃貸オフィスビルでは初めてだったということだ。
アーク森ビルのところから連絡ブリッジを通っていくと、アークヒルズサウスタワーがある。これはあとからできたものようだ。Wikipediaのアークヒルズサウスタワーの項によると2013年とのこと。

連絡ブリッジが跨ぐのがスペイン坂。ここも桜並木があって今は葉桜。

スペイン坂を渡り終わると、南北線の六本木一丁目駅の入口があった。

アークヒルズサウススタワーの2階部分。あとで南北線に乗る前に見ると、地下1階にレストラン街があった。

アークヒルズサウスタワーの隣に別の超高層ビル。これはアークヒルズの一部ではなく泉ガーデンタワーという住友系のビル。

泉ガーデンタワーの下層階にもいろいろ店がありそうだし、さらにこの脇を抜けて少し行くと、アークヒルズ仙石山森タワーがあるようだ。

だけど、あれもこれもと欲張るのはやめておくことにする。都内ならいつでも来ることができるから別の機会でよい。あまり欲張ってあちこち見て回ると、この日記を書く分量が多くなる。そうなると、書き終わるのが日付が変わってからになり、睡眠時間が短くなってきつくなる。
今回は早めに帰ることにして、六本木一丁目から南北線に乗る。ひとつだけ書いておくと、南北線は1990年代に開通したときからホームドアが設置された。しかも、写真のような上部までガラスの壁になっているタイプ。


もし、自分が10代のガキの頃にこういうのがあったら、未来的なかっこいい設備だと思っただろう。でも、1990年代は30代。先進的な設備だとは思ったが、「こんな金がかかりそうなものが、果たして広まるのだろうか?」と感じた。実際その後、普及したホームドアは、あちこちで見かける胸の高さぐらいの壁とドアにしたもの(今日の日記で最初の画像の銀座線溜池山王駅のようなもの)だ。
帰りに鶏もも肉などを買って帰る。冷凍室にあるしめじとスライスした玉ねぎとで晩飯のおかずにするため。そのつもりだったので、昼飯は魚にした。
その晩飯。鶏もも肉としめじと玉ねぎのケチャップ煮。副菜はレトルト惣菜のごぼうサラダ。
