行徳生活日記

「行徳雑学館」作者の日記。

2009年1月7日(水)の日記

2009年01月07日 | 日記

今日のニュースで目に止まったのが、

「昭和天皇崩御から20年」

だった。昭和の最後の日-昭和64年1月7日からちょうど20年。

その日は、いよいよそのときが来たというので、会社でも新元号切り替えのシステム対応で特別体制となった。

自分の勤務先は親会社の情報システム部門が分離独立した会社。コンピューターシステムは昭和30年代から作り始めたということだ。その頃、おそらく多くの企業や団体で、業務での日付は和暦を使っていただろうから、コンピューター化すれば和暦の日付データにすることが多かっただろう。昭和30年代~40年代だとまだ元号法制化もされていない時代である。そんなに深く考えず、ただ素直に業務をコンピューターに入れればそうなってしまうのだ。

ところが、これが元号が変わるときに大問題となる。日付の年の数字が何十といくつだったのが急に01に変わってしまうのだ。つまりは日付の大小関係が正しくなくなるので、たとえば期限の日付の判断が正しく出来なくなるなどの問題が出てくる。これは、西暦2000年問題(Y2Kとも呼ばれた)のと同じ種類の問題。Y2Kはコンピューターの性能も全然低く、またメモリーも外部記憶も高くて多く載せられない時代に、ちょっとでもデータ量を節約しようと、日付の年を西暦4桁の下2桁だけにした日付データで作られた、古くからのシステムが世界中に多くあったことから起こった問題。1999年から2000年になったとき、年が99から00になるので、これも大小関係が正しくなくなる。

Y2Kはマスメディアでも大きく取り上げられ、2000年になったら世の中のコンピューターシステムが動作不良を起こして大混乱になると喧伝された。実際には、そんなことにはならなかったが。

一方、日本の和暦日付で作られた情報システムの問題は、皇室に関係するというデリケートな部分があるため、マスメディアの表面に現れることはなかった。だけど、昭和の60年を過ぎて天皇の健康問題が取りざたされるようになると、自分の勤務先でも「Xデー対応」のプロジェクトが発足して、対応方法の検討に入っていた。おそらく日本の大きな企業・団体では同じように対応策を考えて準備していたのではないかと思う。そうした問題の存在がおおっぴらにされなかったから、日本全体で和暦システムの危機がどの程度の規模だったのかもちょっと分からない。

いずれにしても、主立ったところはきちんと準備していただろうから、その日が来て、そして翌日に新元号「平成」の01年になっても、情報システムが動作不良を起こして日本の社会が混乱することはなかった。

その後、Y2Kへの対応もあったし、今では情報システムでの日付データで年は西暦4桁が普通だろうけど、日本に関して言えば、いずれまた新元号となる日に何もしなくていいというわけではない。システム内部で年が西暦4桁でも、画面に出すとか、印刷する文書に載せる日付は和暦となるものが多いから、西暦→和暦の変換機能をかましている。この変換機能を新元号にもれなく対応させておかなければならないのだ。法律・制度で和暦表示が決められている文書などは、新元号になったときから年が確実に変わらないと困るから、対応漏れがないようにしなくてはならない。これは今後もずっと存在する問題だ。

 

昭和64年1月7日は確か土曜日だった。勤務先もまだ隔週で週休2日だった頃だ。その日は出勤の日。世の中でもまだ完全週休2日は定着していなかった。電車も平日と休日(日・祝)に加え、土曜ダイヤがあった。会社についてしばらくすると、天皇崩御のアナウンスが流れた。そして、新元号対応のシステム切り替え準備が始まった。日曜日でもシステムを稼動しなければならないところは大変だっただろうけど、自分の勤務先も含め、日曜にはシステムを止めるところは1日の余裕があった。昭和天皇には感謝しなくてはならない。

そのとき自分は何をしていたかというと、どうも入社以来、あまり主流のラインにいたことがない。どちらかというとスタッフ側の仕事が多くて、その頃もそうだった。1月7日の土曜日は夕方までいたけど、そのまま帰って翌日曜はふつうに休み。若いときは、そうした肝心なときに忙しいところを経験すべきなのだろうけど、どうもそういうものが不足している。

 

今日の日記は思い出話が長くなった。

さて晩飯だけど南行徳メトロセンターの一心亭。行くと、赤焦がしラーメン黒焦がしラーメンと新メニューが登場している。今日はその赤焦がしのほうを食べてみる。出てきたら、スープの表面は真っ黒。一瞬、注文を間違えられたのかと思った。

麺や具を食べようとすると、ふつうの味噌スープが現れた。

赤焦がしは北海道味噌と信州味噌の合わせ+焦がし油ということ。スープの表面を覆っていたのはその焦がし油だろう。ちなみに黒焦がしは醤油スープと焦がし油ということ。そちらもどんなものか食べてみたい。

今日食べた赤焦がしラーメンだけど、スープの見た目ほど味が強烈なわけではない。だけど、ふつうの味噌ラーメンよりもコクがある感じだった。