<九十九里浜>
<犬吠埼>
<利根川河口>
平成25年4月28日 晴れ 午前西風 午後より北西の風
二日目。身支度を整えて外に出ると、思ったよりも空気が冷たく、風も強い。しかしながら、西風なので銚子まではほぼ追い風。無難なスタートと言えよう。宿のロビーに置いてあったローカル情報掲載のパンフレットから白子で8時からやっているパン屋さんを発見。しかも、コースの途中にある。「玉子入りジューシーカレーパンがおススメ!」とのこと。カレーパン好きの小生としては寄るしかない。
朝食は宿で食べたので、非常食として「おやき」と名物の「玉子入りカレーパン」を購入。カレーパンは10時頃九十九里浜で休憩した時に食べたのだが、まだ、温かさも残っており、半熟の玉子がカレーの具とうまく絡まっていて大変美味しい一品であった。
犬吠埼には12時着。ここには入社したての頃(30数年前)、同期のホセ氏と来た覚えがある。氏が中古のトヨタカリーナを手に入れたものの、広島出身で関東は不案内。そこで小生がナビをし、犬吠埼往復ドライブに付き合ったのだ。その時観た犬吠埼は豪快なイメージだったように記憶していたが、今回来てみると、観光地化されていて陳腐な感じがした。それでも、本州最東端。広がる太平洋はどこまでも青く、広大であった。
銚子港まで行って利根川が太平洋にそそぐ場所を撮ってから、昼飯を食べる為、市内を散策。結局、迷った挙句に蕎麦屋で鴨せいろ。いくら好物でも銚子に居る時ぐらい魚料理にすればよかったと思うも後の祭り。この蕎麦屋にもフリーは置いてあったが、450円と昨日の店の倍近くした。アルコールに意地汚い奴がせめても「喉チリ感」を得たいという、その足元を見やがって。ちと高いではないか。昨日の店の方が良心的であった。
この店は大きな交差点の角地にあるのだが、その交差点にどこから来たのかバイク軍団40~50台が停止信号のため停滞、というか集結。青に変わった途端、レースのスタートの如く、轟音と共にけたたましく去って行った。ああいう集団がまだいたんだ、と少々驚く。そういえば、クルマもバイクも千葉県は走りやすい道路が沢山あるので、集団走行に向いていると誰かに聞いたことがある。“房総族”なのかね。やっぱり。
大音響を立てて走る、というのは気分がいいのだろうか。自己顕示欲というやつなのだろうが、小生にはよくわからん。自分の好みを言わせてもらえば「いい若者はエンジン付二輪に乗らず、額に汗して自転車で旅をしよう」と言いたい。
銚子から佐原までは利根川沿いの国道356号を行くが、午後からは北西の風とあって向かい風。しかも交通量も多く、自転車は走りづらい。利根川沿いなのでサイクリングロードぐらいあってもよさそうなのだが、と思って川の方を探ってみると、どんぴしゃり「自転車専用道路」がありました。クルマやバイクの脅威にさらされず、走れるのは最高だ。さっそく利用する。
この道、佐原まで40キロ続いていて、まことにありがたいのであるが、この日は川からの向かい風がまともにくるので進みが悪く疲れる。ここよりも、下の車道の方が風当りが弱い、と気づいたのは佐原の手前6km地点であった。車道に降りてみると、なるほどふきっさらしの土手の上よりも風は弱い。ラクに走れる。もっと早く気付くべきだった。ま、クルマから身を守ったのだと思えば、おつりがくるか。
<自転車専用道路>
向かい風ではあったが、午前中の貯金もあり順調に距離を稼げ、佐原には16時半に着く。ここではビジネスホテルに素泊まり。部屋の狭い風呂で汗を流した後は外へ食べに行く。国道沿いの日本全国どこにでもあるチェーン店は避け、地元の食事処をみつけ暖簾をくぐる。まずは生ビールを呑んでから、烏賊の肝焼き、かつおの刺身などをたのんで、熱燗に切り替える。地元で人気の店なのか、小生が入って30分もすると、ほぼ満席状態。なるほど、料理の味もいいし、価格もリーズナブルだ。いい店に入った。
〆はボリュームが気になったがカツ丼を選んだ。自転車の旅にはなぜかカツ丼がいい。ボリューム、栄養とも腹の減る自転車の旅には持って来いだからだ。また、貧乏学生の頃はこういう店に入っても、カツ丼をたのめず、親子か玉子丼で我慢していた反動からも「カツ丼!」となるのだ。これはこれで“出世”と呼べるだろう。
美味しい食べ物とお酒をいただき、満足して宿に戻る。途中コンビニで買ってきた缶のハイボールをテレビを観ながら呑んで、寝る。
<つづく>
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます