イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

水軒沖釣行

2021年10月27日 | 2021釣り
場所:水軒沖
条件:小潮 3:35干潮
釣果:ツバス 3匹

今日も近場でお茶を濁す。
まあ、母親の手術日にまで釣りに行こうと考えるのが親不孝なことであるには違いないが、万が一にも失敗して・・となってしまうと当分釣りににも行けなってしまうので行けるときには行っておかねばという意味もある。(こんなことを書けるのも無事に終わってくれたからなのではあるが・・・)

近場で済ますにはやはりタチウオの手助けを借りねばならない。それと、今日は天気がいいので禁断の仕掛けも試してみようと思っている。同じ港のTさんの情報ではときたまナブラが発生してツバスが釣れるとのことだ。

日の出の時間は午前6時を過ぎているので、午前5時に港に到着してもまだまだ真っ暗だ。もう少しゆっくりの出港でよかろうとボートフックの修理をしていたら知らぬ間に東の空が明るくなってきてしまった。



エンジンも温まらぬ間に出発。今日も港内から仕掛けを下し始めるが一向にアタリはない。青岸の灯台の前にさしかかった辺りで仕掛けの点検をしておこうと道糸を手繰っていたとき、アタリがあった。今日もいるじゃないかと点検し終わった仕掛けを下してアタリがあった場所周辺をウロウロするがその後はまったくアタリがなく、周囲が明るくなってしまった。



これから釣れ始めてもまた1匹2匹で終わるのだろうから早々に禁断の仕掛けに切り替えようと決断。
タチウオ仕掛けを回収してみると、鉤が1本伸びてっしまっている。アタリがあったのは1回だけ、その時に伸びてしまったに違いない。そんなに強烈なアタリだとは思わなかったけれども、鉤を曲げるほど大きな魚だったのだろうか・・?



疑問を残したまま、新々波止の南側へ。
Tさんの言っていたナブラは見えない。当然だが毎日あるわけではあるまい。先月アタリがあった周辺をウロウロしているとアタリが出た。けっこうの引きで上がってきたのはハマチと言っていいくらいのツバスだ。もう1匹掛っていたらしく、鉤が1本失くなっていた。ハリスの切り口を見ると斜めにスパッと切れているのでサゴシが喰いついたのかもしれない。グァム島で買ったタコベイトのストックはもうないので、これでオールグァムのタコベイトで仕掛けを構成することができなくなってしまった・・。残念。
なんとかボウズを逃れたがその後はアタリはない。3回ほど同じ場所を流してそのまま帰途につこうと沖の一文字に沿って船を進めていると魚が跳ねている姿を見つけた。ナブラというほどではないが、あの跳ね方はボラではなさそうだ。針路を変更して跳ねていた場所の横を通るとまたアタリが出た。最初の魚よりも少し小さいツバス。

よく見るとあちこちで魚が跳ねている。その場所を見極めながら船を進めるとまたアタリ。
今度は魚が跳ねている場所を取り囲むように船を進めると強烈なアタリがあった。これはきっとメジロクラスのハマチかもしれない。手で手繰る仕掛けだからドラグはない。慎重に道糸をたぐりよせ、魚の姿が見えた。1メートルはゆうにあるサワラだ。これはいい獲物だ。鉤の掛かっている位置を確かめるとカンヌキあたり。ハリスを切られる心配はないが、その後すぐに船の下にもぐられた。船べりから体を乗り出してかわすと今度は前に飛び出してきた。すでに幹糸を持っているので糸を出すわけにはいかない。そのままこらえていると鉤が外れてしまった・・。残念・・。目の前で1メートルの大物を逃がしてしまった。
小学校の頃から先生に、「欲がない。」と言われ続けてきて、確かに魚をバラしても地団太を踏むほど残念と思うことはめったにないが、このサワラは残念至極だ。これはきっと魚の味に関係しているのだろうが、サワラは美味しい魚だ。皮を炙って刺身にしたかった・・。

家に帰って一服して病院へ。とうとう母親の手術の日が来てしまった。
その前に小船の検査証をもらいに海南市まで。



お昼になってもいい天気だ。平和な日だとあのまま加太まで走れるのだがここは我慢だ。



午後1時からの予定だが、ひとつ前の手術が早く終わると母親の予定も早くなるからというので正午に病院へ入る。

手術は予定通りに始まり、そこから6時間。



今日も早朝に起きたのでお通じはなく、おなかの調子はおかしいのだが何か異常が発生したときのために絶対に連絡を取れるようにしておいてくださいと言われているのでトイレに行くこともできない。
ひたすら休憩場所で座ったまま無事を願う。たまに居眠りもするが・・。



手術が終わって病室の前に戻ってきたのは午後7時。外はすっかり暗くなってしまっていた。



なんとか無事に終わったようで、切った周辺の細胞の簡易検査の結果もシロだったそうだ。
母親が病室に入ってから面談室のようなところに呼ばれ、今日の手術の実況みたいなことをしてくれた。魚をさばくだけでもけっこう気持ち悪いと思っているのに、人間を切っているところなんか見たくはないのだが、どうも拒否できるものでもないようだ。けっこうグロい写真が出てくるし、切ったやつがこれですとホルマリンに漬かった肉の塊を見せられる。そういえば、僕の奥さんが脳腫瘍を取る手術をしたときも液体に漬かった腫瘍の欠けらを見せてもらったが、こういう人たちは取り出したものをトロフィーのように誰かに見せたいものなのだろうか。釣り師もでかい魚を釣ると誰かに見せたくなるものだから人の性なのかもしれない。
せっかくだからと写真にも撮らせてもらったがさすがにブログに掲載できるような代物ではない。それよりも早く家に帰りたかった・・。

父親がこの人と結婚を決めたのは仲人さんからソ連のブルドーザーみたいに丈夫だと言われたからだというのはこのブログにも何度か書いている。「2010年」という映画ではソ連の宇宙船の故障は叩けば直るという設定であったが人間の場合はそうもいかないようだ。
ひとつ山を越したが、まだ大腸が残っている。なんとかその丈夫さで乗り切ってくれと祈るばかりだ。
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2 コメント

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Unknown (森に暮らすひまじん)
2021-10-31 09:00:19
 お母様の手術が無事終わり、良かったですね。ただ高齢でいらっしゃるので油断は出来ないですね。大事にしてあげて下さい。
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Unknown (イレグイ号)
2021-10-31 22:03:32
森に暮らすひまじんさん、
いつもコメントありがとうございます。そしてご心配いただきましてありがとうございます。

まったく会えない状況ですのですが、意外と元気なようです。ソ連のブルドーザーというのは伊達ではなかったということでしょうか。
まだまだ予断を許しませんが元気に帰宅してくれることを願っています。
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