イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

水軒沖釣行

2021年11月25日 | 2021釣り
場所:水軒沖
条件:中潮 10:22満潮
釣果:コウイカ 5匹

先週とは打って変わって今週は急に寒くなった。日本は四季がはっきりしていてそれこそが日本の特色であるのだが、最近は体がついていけていない。心の中はまだ暖かい季節が続いていると思い込んでいる。
それでも体は寒さを訴え、今日からはヒートテックの上下を着こんでの出発だ。すぐに防寒着の準備もせねばなるまい。

そして今日はひどく吹いていた北風がやっと治まる予報。午後一番で母親の入院手続きをしに行かねばならないので今日も慌ただしく朝だけの釣行だ。

朝起きてから新聞を取りに表に出てみるとかなり風が吹いている。予報では紀ノ川河口付近では5メートルまでの風ということであったけれどももっと吹いていそうだ。友ヶ島のリアルタイム情報をみてみると、真夜中からは少し風が強くなっている感じだがそれでも5メートル前後で推移している状況だ。体感と実況ではかなりの差があるのでとりあえず港に行ってみないと出られるかどうかがわからない状況だ。

ローテーションどおり小船での出撃を予定していたが、港ではまったく風を感じない。これだと小船でも大丈夫だろう。



離岸して、赤い橋の下にさしかかった頃、やけにデッキの上がすっきりしているなと・・。何かを忘れている・・。イカを入れる発泡スチロールの箱と仕掛けが乗っていない・・。どうも護岸に置き忘れてきたようだ・・。
まあ、とっさに忘れ物をしたと気付くだけましなのかもしれないが、情けない・・。

港内は静かなものであったが、一文字の切れ目を抜けるとかなりの波が立っている。航行できないほどではないが、小船では辛いものがあるほどの波である。昨日までの風が残していった波なのだろうか、それとも、今は局地的な北東の風だが予報では南西の風が吹くということなので沖の方の南風が波を運んできているのだろうか。

とりあえずは今日も禁断の仕掛けを流してみる。いったいいつまで釣れるものなのかがわからないが今シーズンは最後を見届けてやりたいと思っている。
波に翻弄されながら仕掛けを流すけれどもアタリはない。今までの少ないながらの経験から考えてみることだが、どうもこの仕掛けは穏やかな天気の時のほうがいいようだ。逆に、今日みたいな日はまずアタらない気がする。もともと水面直下で魚と勝負をする仕掛けなので、こんな日は魚が水面を意識してくれないのかもしれない。

1往復だけしてポイントへ。今日も新々波止の元の切れ目からスタート。波は高いが流れがない。おまけに船が流されていく方向と仕掛けが流れていく方向がうまくマッチしていない。イカが釣れる流れというのは、船の流れが先行して斜め後ろくらいから仕掛けが追いかけてくるというときだ。しかし、これもあんまり船が流れすぎると底を取れなくなるので微妙な天気の采配が必要になってくるのではあるが・・。

今日もアタリがあったのは若干だが仕掛けが斜めに伸びているときであった。そして、仕掛けが真下や船の底の方に入っているときはアタリがあっても合わせるときにストロークが足らないのか、よくバレてしまう。



潮が悪いと食い込みもよくないというのもあるのだろうが、今日も2連続バラしという場面があった。こんなにアタリの数が少ない日にバラしてしまうと凹むしかない。
また、魚のアタリがあってもフグしか掛からない。例年ならマゴチがアタって来るはずだがフグの方が動きが早いらしい。



もともと午前9時には引き上げようと思っていたのだが、波は相変わらず高いままで、時折舳先と海面の差が20センチほどに迫る時が出始めた。



この写真ではそれほどの切迫感はないけれども、それなりに恐怖を感じる。まず、おしっこができない。デッキの上に立っているとチャックを開けたまま海に飛び込んでしまいそうだ。
少し早いが引き上げることにした。波にもまれながら釣ったイカを締めて青岸のほうから帰投することに。
新々波止と沖の一文字の間を抜けると一転穏やかな海面が広がる。こんなに違うものかと思うほどだ。こんなに穏やかならと少しの間仕掛けを下すことにしたが、アタリがないのですぐに飽きてしまった。
こっち側がこんなに穏やかだったのなら、新々波止の一番先端の北側で釣っていればもっと違った展開になっていたかもしれない。



港に戻るために港内を航行していると、南の方から生暖かい風が吹いてくる。赤壁の戦いではあるまいし、こんな季節に南の風かと思うと、やっぱり今日はあまりいい条件の日ではなかったのだと諦めるしかない。


お昼ご飯を食べてから病院へ。
入院も2回目となるとこっちも緊張感がないのであるが、この荷物はなんとかならないのかと思うほど多い。



どう見ても母親の体の体積よりも荷物の方が大きい。老人は用心のためにたくさん持っていきたがるのかもしれないが、周りの入院手続きを待つ人たちの荷物はというと大きくても旅行用のスーツケースひとつだ。入院の荷物をスーツケースに入れるというアイデアもここにきて初めて知ったが普通はそれくらいの荷物らしい。
釣りでもそうだが、ベテランほど装備は簡素になっていくものだ。そういう意味では僕たちはまだまだ入院に対してはベテランの域には達していないようなのだが、こんなものは永遠に素人でいいのは確かである・・。

今日からまた当分の間、二人だけの食事になる。今夜の食事はイカの刺身と天ぷらを作ってもらったのだが、この天ぷらがいけなかった。イカを天ぷらにするときには大体の場合、油跳ねということが起こる。それを防止するため、去年のシーズン終わりに天ぷら鍋の上に乗せる金網の蓋を買ったのだが、今日も隣の部屋にまで轟くような大きな音とともに奥さんの悲鳴にも似た怒号が聞こえた。



しかし、イカというのはどうしてこうもひねくれているのか、生きている間は噴射口をこっちに向けた時だけ墨を吐き、死しても金網の蓋を開けた時だけ爆発する。天ぷらをひっくり返そうと金網の蓋を開けた途端に爆発して顔をやけどしてしまったというのだ。それを、あたかもイカを釣ってきた僕が悪いというような口ぶりで怒っている。もう嫌、今度からはあんたが揚げてと怒りが収まらない様子だ。
別に釣ったという行為が悪でもなかろうと思うのだが、気が弱い僕は何の反論もしないまま揚げるのを交代したのだが、この、油跳ね、なんとかならないものだろうか・・。
イカは刺身と天ぷらにするのが最高であると信じている僕にとっては大問題になりつつあるのである・・。

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