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米国債のデフォルト騒ぎ、その3

2013年10月11日 | ニュース・コメント

  前回は頭の中のシミュレーション目的として、プロの世界ではこんなこともありますということをお知らせしました。それに関して彷徨さんから2度のコメントをいただきました。

  彷徨さんの主旨は「デフォルトが瞬間的にでも起こると、さまざまに甚大な影響が起こる」ということだと思います。私もそのとおりだと思いますが、我々個人投資家としては特に懸念をする必要もなければ、実害が及ぶことはないと思っています。

  そしてアメリカ政府の立場も冷たく言えば「CDSなど知ったことか。ギャンブラー達の勝手な賭け事だ」ということでしょう。従って、「慰謝料もなにも関知せず」でしょう。

  ですので我々も市場の混乱などでヒヤヒヤしたりせず、「混乱こそ絶好の買い場だ」と考え、虎視眈々と狙いを定めて待つのが正しい個人投資家の行動だと思います。


  そうこうしているうちに、案の定妥協案が共和党から示され、徐々に歩み寄りが始まりました。アメリカの世論は共和党にはついていません。ウォールストリート・ジャーナルとNBCの最近の共同世論調査では、今回の一部の政府機関の閉鎖の責任は共和党にあるとする意見が53%、オバマ政権にあるという意見が31%で、ついでに共和党に対するネガティブイメージはポジティブイメージの2倍にも及び、こうような大きな差は調査を開始した89年以降最大だそうです。

  まだ結論を出すには早いのですが、私は次の様に考えています。

どんなに対立が激しくとも、「双方ともにデフォルトなどさせたくない」し、共和党の論点はデフォルトさせようとするものではないので、心配には及ばないのです。

  
  そして、もっともっと可笑しいのは、双方とも同じ人質を取って、「オレには人質がいる」と言っているのです(笑)。人質が死んだら、双方とも負けるのにね(爆)。

彷徨さんのおっしゃる
>仮に(デフォルトが)あったら世界中からいい笑いものになるのではないでしょうか

そのとおりですよね。

だから、「デフォルトなんかしっこない」 のです。
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