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モスクワオリンピック不参加の禍根

2021年06月12日 | コロナショック

 オリンピック開催の是非の議論が沸騰していますね。開催すべきか否かの世論調査もアップデートされています。5月上旬くらいまでは賛成が4、反対が6で反対が上回っていたのですが、最近の調査では5分5分程度になっています。世論調査はあくまで人々の思うところにすぎないので、5割以上が賛成になったから開催してもよいというものではないと思います。もちろん支持者が多いことは開催を後押しすることにはなると思いますが。

 

  今回は、過去に開催されながらも日本が参加しなかったモスクワオリンピックに、企業の陸上部長としてかかわった経験のある方のご意見を、みなさんにご披露します。この方のご意見は私が参加しているプライベートなサロンで配信されたもので、ご本人の許可を得て転載させていただきます。

 

引用

国からボイコットされ、瀬古、宗兄弟で金、銀、銅独占確実と言われていたマラソンも参加できずに終わった痛恨の「モスクワオリンピック」の時、旭化成の陸上部長をしていた関係から、開催すべきとの意見を発信させていただきます。

理由は二つ、

1.専門家の尾身会長の懸念を真っ向から否定して、開催すべき論に陥っている主催者側の高圧的な態度はおかしい。しかし、専門家が危惧する状況を打破するため「最悪にそなえる」準備をここまでやりますと政治家らしい腹のすわった対策をわかりやすく説明して、開催することがベターだと思います。

その対策には国民にさらなる三密の増加を避ける行動要請、無観客にし、選手はワクチン接種義務。競輪選手並みに選手村に長期隔離、通訳不在には自分で対処することなどを盛り込む。

長引くコロナ禍という「ケ」の日常を、オリンピックという「ハレ」の舞台で吹き飛ばす。一緒にテレビを見て世界一のアスリートたちの素晴らしい能力を再認識しましょう、と訴えるのがよいのではと思います。

 

2.無観客や人数制限では選手のモラル上がらないという説がありますが、全然そうではありません。いないほうが選手は世界一の相手と競争するための集中力は増して、いい結果になるかもしれません。五輪競技種目でサッカーや野球のように国内の試合に何万も入る競技はほとんどなく、陸上では日本選手権、国体とか日本選手権大会でも観客はまばらで、ほぼ無観客状態が普通です。箱根駅伝の過熱ぶりが異常なのです。ここは観客側が辛抱してテレビ観戦すればいいのではないかと思います。

PS

なお、私はオリンピックについては、モスクワの時宋兄弟には何もしてやれなかったという悔恨の情から、その後幾多のオリンピック選手を輩出しました。そして会社関係者を応援に行かせました。私は「贖罪」の意味で応援参加を封印して今日に至っていますので、テレビ観戦で何の支障もありません。

すでに社内から陸上だけで代表は3人決まっていますが・・・。

引用終わり

 

  ここからは林の感想です。

  確かに陸上の日本選手権や数多い○○マラソンなどを見ていると、スタンドの観客席はまばらですよね。先日100mで山形選手が9.95秒を記録した大会でも、観客は制限をうけているのかもしれませんが、まばらでした。

 

  やはりモスクワオリンピックの不参加は、アスリートはもとより関係者の方々にとっても、大きな悔恨の情を残すものだったんですね。

  この方の投稿を拝見して、我々も開催の議論をするとき、生涯を賭けて競技に臨もうとする選手のことも十分に考慮すべきだと思いました。

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