今年の7月9日の記事で私は、「4%台の金利は、腰を据えて買うべきだ」と書いています。その記事を再掲します。
引用
昨日のアメリカ市場では米国債10年物金利が4.1%に低下したにもかかわらずドル円は147円台そこそこを付けるという珍しい状況になっています。これまで米国債金利に沿うように金利が低下すればドルレートは安くなるのが、今は真逆に動いています。
それにもかかわらず、
「10年物金利が4%に台なら、腰を入れて買うべし!」
というのが私の意見です。22年の10月末にも4%台に乗せましたが、その時のドルも147円台でした。10年物4%台はその前をたどると14年も前の08年秋までさかのぼらないとその機会はありませんでした。
引用終わり
私の一冊目の著書が発行された2011年以降、しばらくして米国債10年物金利は3%を割り込む時期が圧倒的に長く、それでも何年かに一度3%台に乗せることがありました。その時はすかさず「チャンス到来」という記事を書きました。たぶん3回ほどしかなかったと思います。それに比べ現状のレベルは為替レートは147円台ですが、
10年物 4.10%
30年物 4.31%
で、今でも買えるレベルです。
ゼロクーポン債に投資したとしてブレークイーブン、つまり損得ゼロとなるドル円レートを計算してみましょう。
1000ドル分をドルが147円の時に買うと147,000円かかります。
10年物4.1%;複利では1000ドルが10年後に15,00ドルになるので、円の投資金額を1,500ドルで割るとブレークイーブンが計算できます。
147,000円 ÷ 1500ドル=98円・・・ブレークイーブン
30年物4.31%;1000ドル30年後に3,590ドルになるので、
147,000円 ÷ 3,590ドル=41円・・・ブレークイーブン
10年後の98円や30年後の41円は、なりっこないドル円レートだと思います。
日本経済の成長力の弱さと、とんでもない借金漬けの財政状況はとてもじゃないが改善は不可能です。私はむしろドル円レートは長期的には逆に200円に向かう可能性のほうがずっと高いと思っています。
ということで、金利がゼロに近い円にオカネを置いておくより、日本の衰退リスクを回避できるドル、それも高い金利を生み出す力を持つ米国債に置いておくべきです。
参考までに、米国債の年限別金利が見られるサイトは、以下のブルームバーグのサイトがお勧めです。
http://www.bloomberg.com/markets/rates-bonds/government-bonds/us/
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