世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

3つの国鉄線の結節点が今は日南線の終点の車止めが寂しい志布志ですが町並みにはいわくありげなものを含めて見どころいっぱいです

2023-05-21 08:00:00 | 日本の町並み
 
 観光路線の日南線の途中駅の油津では広島カープが毎年キャンプをする町で、カープ通りだけでなくカープ神社まで作って町中でカープを応援していました。油津を通る日南線は宮崎から日南海岸を通って志布志まで延びていますが、かつては志布志で2通りに分かれて、鹿屋を経由して国分までの大隅線と、もう一方は都城まで至る志布志線の分岐駅でした。今では両線とも廃線となり、行き止まりの駅になってしまった志布志駅ですが、駅から北東に広がる街並みには見どころがいっぱいで、今回はこの街並みを紹介します。

 志布志は宮崎県を走ってきた日南線が鹿児島県にちょこっと入り込んだところですが、明治の初期には廃藩置県で鹿児島に所属した後に宮崎県となり再び鹿児島県となった歴史があるようです。江戸時代には薩摩藩が数多く持っていた外城の一つで藩の直轄の土地で海運の拠点として栄え、現在も残る武家屋敷やどの町並みはその面影のようです。

 
 
  
 武家屋敷などの町並みが残るのは、駅の北東方向で2つの内城と松尾城跡がある小山に挟まれたような地区で、その途中に寺町のようにお寺の多い地区があります。この地区にはお寺に混じって統合医院のレトロな洋館もあって楽しい散歩道です。

 
 
 
 
 

 
 2つの山城の囲まれた武家屋敷町ですが志布志の武家屋敷群は、りっぱな庭園が残っている点でしょうか。武家屋敷だけでなく、寺の住職が作ったという庭園もあります。中にjはりっぱな庭園は残っているのに、母屋の屋根は崩れてしまっている屋敷もありました。武家屋敷地区には湧水も多く、湧水が流れ込むのでしょうか、近くの掘割の流れもなかなかきれいです。

 
 また、志布志には放浪の俳人の種田山頭火が鹿児島県で唯一滞在した場所であったそうで、句碑や滞在した宿屋の跡地があります。ほかにも、嫁女石という供養塔や角地蔵それに密貿易屋敷跡などいわくありげな物が多くて散歩をしていて飽きさせない町です。

 湧水の水は清冽で飲んでも美味しいものが多いのですが、純粋の水とは異なるようで、純水は美味しくはないのだそうです。この究極に不純物を取り除いた純水は半導体の生成に不可欠で、原料となる水の良い場所に工場が作られるようです。かつて1kgは4℃の純水1リットルの質量と規定されました、この純水の質量も微妙に変化するそうです。そこで、やむなくフランスにあるキログラム原器の質量を1kgとすると規定したのですが、これも不変ではなかったようです。もちろん空気中の酸素で酸化しないよう、参加しにくい合金で作り、気密性の容器に入っていましたが、宇宙線が通り抜けるとわずかながら質量が変化するそうなのです。そこで、現在の質量の規定はプランクの定数という耳慣れない物理量を用いたものに変わっています。