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ベトナム最初の王朝の都のホアルーには、2代の行程の廟しか残っていませんが周りの自然が素敵です(ベトナム)

2023-05-14 08:00:00 | 世界遺産
 ベトナム北部のカルスト地形の一つのチャンアンを紹介しましたが、チャンアンは独立の自然遺産ではなく古都ホアルーなどを含めた東南アジアで初の複合遺産の一部です。今回はこの複合遺産の文化遺産の部分であるホアルーを紹介します。

 ホアルーは前回紹介したチャンアンの北1km程に位置し、10世紀にベトナム最初の独立王朝であった丁朝の都がおかれたところです。11世紀初頭にハノイに首都が移転するまでベトナムの首都として機能した場所ですが、都としての遺構はほとんど残っておらず、初代と2代の皇帝の廟が残されているのみのようです。発掘現場のような場所もありましたが、よくはわかりませんでした。
 

 川に架かった橋を渡ると楼門があり、門を入ると大きな広場に出ます。この広場に何があったのかはよくわかりませんが、、広場を越えると、2か所の廟があります。、どちらも似たような建物があって、写真を整理するときに少し混乱しました。入口の所に背の高い石柱が立つのはフエの廟に似ているような気もしますが、フエのほうが時代が新しいので、ホアルーがオリジナルかもしれません。
 
 

 どちらの廟も瓦葺の切妻で平入に建てられていて、フエの王宮などと比べると簡素です。草庵に近いかもしれません。龍の石像があったり、亀の甲羅に石碑が乗っていたりするのは中国の影響のようです。
 
 
 
 
 

 周りは緑が多く、その中にカルスト特有の山容を山があって、中国の南部の景色のようです。行けには水連も咲いていて、気持ちの良い景色が広がります。ただ、ベトナム最初の王朝の遺構という意味合いはありますが、ホアル0だけをハノイから片道2時間以上をかけて訪れると、ちょっとがっかりするかもしれません。ハノイからの日帰りツアーのほとんどは、カルスト地形の鍾乳洞窟を船で巡る行程と組み合わされていました。
 

 亀の甲羅に乗る石碑は中国のあちこちで見かけます。ホアルーで見た時も「中国の影響なんだ」と感じましたが、亀は神聖な動物だからなのでしょうか。古代には亀の甲羅を焼いて現れた模様で占いをしたのもその表れなのか、占いに使う動物だから神聖なのかはわかりません。占いが好きな人は多く、携帯の立ち上げの頃にはトラフィックを稼ぐのに、占いを提供する音声サイトが、かなり繁盛していたようです。占いは決める決断ができない事項を他人に後押しして決めているのだとも言われます。占いの結果によって、政治が左右されていた時代は、不合理極まりないと思うのですがね。