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草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

甘んじて国の為に死んでいった者に敬意を表した平泉澄!

2018年11月26日 | 思想家

百田尚樹氏の『日本国紀』では物足りないという意見が、保守派からも出ている。後半の部分が自虐史観を批判していることで、それなりの意義があったとしても、それだけでは駄目なのである。残念でならないのは、参考文献に何を使ったかを公表する気がないことだ▼これまで保守派が重んじてきた歴史学者は、いうまでもなく平泉澄である。平泉の「国家護持の精神」は昭和4年11月16日の昭和天皇の御大典に際して、ラジオで放送された。若井敏明の『平泉』ではそこで語った内容を紹介している。「国歩艱難の時に、生命を捨てて君国の為に尽くした忠君志士を思い起こす」という趣旨で、北畠親房、楠正成、榊原忠次、水戸光圀から幕末の横井小楠、橋本佐内、橘曙覧、吉田松陰へと継承された精神を、国民に向かって語ったのである▼「考えてくれば実に無数の人々が、何等利益を求めず、名誉に目もくれないで、甘んじて国家の為に死んでいったのでありまして、其の数多くの捨石の力によって、今日の我が国の隆盛となり、我が国の尊厳を見得るのであります」との見方を示すとともに、「この無数の崇高なる霊魂を、我々の心の中に呼び起こしたいと願うのであります」と述べたのである。百田氏のような放送作家はパッチワーク的に自分なりのストーリーを作りがちである。平泉を参考にすればよかったと思うのは、私一人であろうか。

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コメント (1)
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