世界は今も暴力のただなかにある。国境がなくなったどころか、かえって領土をめぐる動きは険悪になってきている。ロシアはウクライナからクリミアを分離させ、それを自国の領土に編入させるにあたって、ためらいもなく武力を行使した。タス通信によると、クリミアにあるウクライナ軍の軍事施設193ケ所全てにロシア国旗が掲揚された。そして、クリミアでの少数派であるタタール人に対するテロも起きている。中共においてもそれは変わりがない。チベット人やウイグル人の独立をめざす動きは、武力によって抑えられている。そうした現実を直視する勇気がなかったのが、今までの日本であった。戦後の長い間、社会主義国家は平和勢力とのプロパガンダがまかり通ってきた。ソ連や中共を批判すれば、それだけで「右翼」とのレッテルが張られたのである。1991年にソ連が崩壊したことで、左翼の言論は一時的には鳴りをひそめたが、そこの残党が特定アジアに与することになったのである。靖国神社参拝をめぐる批判や、いわゆる「従軍慰安婦」をめぐって、揺さぶりをかける側に回ったのだ。しかし、それは日本のサヨクの最後のあがきでしかない。1956年のスターリン批判以来、黒田寛一などはスターリン主義を帝国主義と同格に置き打倒すべき対象としてきた。皮肉なことには、スターリン主義国家中共が帝国主義的な野望をむき出しにして日本を侵略しようとしているのだ。反スタと反帝の両方が中共にあてはまるのである。
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