東日本大震災から今日で3年目を迎えたが、ようやく政治が前面に立つようになってきたことで、被災地の復興も着実に進んでいる。しかし、福島第一原発の事故は現在も継続中であり、まだまだ目が離せない。あの事故がなぜ起きたかというと、電源喪失によって原子炉の冷却ができなくなったからだ。地震発生と同時に、制御棒を原子炉炉心挿入して核分裂を停めるまでは行なわれた。しかし、それだけでは駄目であった。原子炉が停止した後も、水で冷却しなくてはならなかった。地震で送電線が倒れ、非常用ディーゼルも浸水して使い物にならず、しばらくは非常用バッテリーでしのいだが、それにも限界があった。それでいて、海水注入が実施されたのは12日午後8時過ぎでからであった。廃炉になることを恐れた東京電力は、決断をためらったともいわれる。政府中枢や首相官邸も、菅直人元首相に代表されるように、責任逃れに終始し、かえって混乱を拡大させてしまった。さらに許せないのは、全電源喪失事故のシナリオ通りに進んでいたにもかかわらず、首相官邸はその真実を国民に知らせなかったことだ。多くの国民が避難するタイミングを逸してしまったのである。そうした反省の上に立って、原発問題は論じられるべきだろう。なぜあの事故が起きたかについて、もっともっと検証する必要がある。菅直人元首相は自分には責任がないかのような発言をしているが、そんな指導者を選んでしまったことが、最悪の結果を招いてしまったのである。
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