「俺たちフィギュアスケーター」(Blades Of Glory、2007年、米、93分)
監督:ウィル・スペック、ジョシュ・ゴードン、製作:ベン・スティラー、スチュアート・コーンフェルド、ジョン・ジェイコブス
ウィル・フェレル、ジョン・ヘダー、ウィル・アーネット、エイミー・ポーラー、クレイグ・T・ネルソン、ジェナ・フィッシャー
フィギュアスケートの男子シングルでアメリカ代表を競って同点優勝した正反対タイプの二人が表彰式で喧嘩し、永久追放になったが、追放はシングルだけという抜け穴を見つけ、なんと男同士でペアを組み、男女では出来ないわざで世界に挑む。その過程で、男女ペアによる妨害、追っかけ、うまくいかない下手くそな恋など楽しませてくれる。
男二人は、女癖が悪いマッチョタイプ(ウィル・フェレル)と奥手な二枚目(ジョン・ヘダー)という対照的なコンビ、エピソードのそれぞれを取ればそこそこだが、笑いながら見続けてあきない。
製作にベン・スティラーが入っていて、それだから見る気にもなったのだが、彼の趣味満載である。
先日、TBSラジオで町山智浩が、アメリカ映画にはもてない男のための映画というジャンルがあって、それを男が一人または二人で見に行く、そういう恋愛指南映画は日本にない、と言っていたけれど、そういえばベン・スティラーやジャック・ブラックがかかわったものには、その種のものが多い。
ウィル・フェレルはどこかで見たと思ったら、映画版「奥様は魔女」のダーリン、ほかにもこの種の映画にはよく出ているようだ。
この映画には、フィギュアスケート界の有名選手、元選手が数多くカメオで出ている。ただ、ナンシー・ケリガンとサッシャ・コーエンはすぐわかってしかもかなりきわどい扱われ方をしているのだが、IMDBで調べると出ているTV解説のスコット・ハミルトン、ジャッジのボイタノ、ハミル、ペギー・フレミングなどは、わからなかった。年齢と衣装の違いとはいえ。
もう一つ、この映画にはアメリカの金持ちやセレブ(マドンナとかブランジェリーナとか)がなぜああも養子を取りたがるか、そのわけの一つが明かされ、そして茶化されているのが痛快である。