殺意の夏 (L'Ete Meurtrier 、1983仏、134分)
監督:ジャン・ベッケル
イザベル・アジャーニ、アラン・スーション
男を手玉に取る女と犯罪の話と想像したら、そうでもなくて、最後までかなり意外性のあるミステリータッチのものになっている。フランスの田舎町に母と来た20歳のイザベル・アジャーニに、自動車修理と消防をやっている男が一目ぼれして仲良くなり、結婚寸前になる。しかし彼女は彼の家で見つけたものから、自身の出生の秘密に近づき、実は母を襲った連中(自分の実の父親)を突き止めるところまでいく。
ここにいくまで、当時20代で売出し中のイザベル・アジャーニがセックス・シンボルの女優でもこれほどはという見せ方で、驚かせる。
映画としてなかなかよく出来ているのだが、事実が解明された後の結末の一コマは納得できない。無駄なアクションだろう。