座禅会は珍しいお客さんの参加でした。小学生を主とするカブスカートの子どもたちとその指導者が15人ほどで参加したのです。さすがにカブスカートに参加しているだけあって、本堂で住職から簡単に座り方などの指導を受けると他の常連参加者と同じように静かに座っていました。
初めての体験する子どもが多いと思うのですが本堂では一切口をきいてはいけないし、座禅中は動いてもいけません。約40分ですがその間に般若心経のお経を読みますし、警策で肩を叩かれもしますが、それをしっかりとやり遂げたのです。もっとも警策は本人の希望ですがほとんど受けていたようです。
座り方も結跏趺坐が正式だと教えられますが、無理はしないで胡坐でも良いのです。ただ子どもたちは身体が柔らかいので初めてでも両足を組む結跏趺坐ができるようでした。お経本を落とす音が聞こえましたが、これは愛嬌でしょう。住職から指導はされますが厳しくはありません。
50名を超える人数で書院が満席のため私は座禅後の茶礼は辞退したのですが、茶礼の席で感想を聞かれていたでしょう。どんな話が出たでしょう? 住職は節分にちなんで天国と地獄の違いを話されました。昔のお寺のごちそうはうどんでした。そのうどんの食べ方で、大きなお椀のうどんを複数の人が囲んで長い箸で食べるため地獄では互いに先を争ためなかなか食べることができません。
一方天国ではお互いが相手に食べさせてあげる余裕を持っているため、上手に食べられるというのです。子どもたち向けの話ですから、受け止め方はそれぞれ違っても、何かを感じてくれたのではないでしょうか?