いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

トヨタ車に望むもの

2006年02月23日 | たまには意見表明
 中古車を買おう、と思い立って10日。直接のきっかけは、何とか車検を通してあと2年乗ろうと思っていたヴェントの運転席パワーウィンドウ故障。ドアが中から開かないトラブルが散発していたので、その際にはウィンドウを下ろして手を伸ばし、外のノブで開けていたのでした。両方壊れたらどうしようもないじゃないですか。

 車検があと1ヶ月に迫っているため、普通に新車を買うには時間がありません。選択の幅が広い新車の場合、腰を据えて比較試乗を繰り返し、納得できる買い物をしたいからです。(実は新車を買ったことはないのですが。)

 中古なら土日しか休みがなくても、気に入った車を乗って帰ればいいだけなので簡単。時間が大幅に短縮できます。(そう言えば住宅も中古なので、新築に比べれば交渉はずっと簡単でした。)その辺のトヨタの中古車センターに行って、適当に見繕ってハンコを押せば代替完了。楽なものです。ところが極楽親父はトヨタ車があまり好きじゃなかった!

 実家のセダンはずーっとクラウンかセルシオなので、トヨタ車は20年以上前から日常的に運転しています。少なくとも昔のクラウンは、高速道路で運転していると眠くてたまりませんでした。反応の鈍いエンジンとステアリング、路面の感触を全然伝えないふわふわの乗り心地、姿勢の崩れやすいシートなど、あらゆる要素が快眠に導いてくれます。

 当時のM型なんて、カタログの馬力はベンツに負けないほどあっても、本当に回りたがらないエンジンでした。いつでも「もわーっ」とした感覚で、しかも回転が上がると不機嫌そうにノイズが高まります。高速に合流するためにアクセルを踏んでも、「そんなに加速するんですかぁ?嫌だけど、しょうがないなあ。」という感じで苦しげに回転が上がる。ハンドリングやブレーキも同様。クルマに生まれたくせに、なぜそんなに走るのが嫌いなんだ?というのが当時のクラウンに対する抜きがたい印象です。

 およそドライバーが接する箇所には至る所に柔らかいクッションが入っている、というのが当時のクラウンでした。しかし、世の中の道具という道具は、手に感覚をフィードバックし、逆に手の力を正確に伝えるために、余計なクッションを入れていません。例えばゴルフクラブやテニスラケットが柔らかいゴムでできていたら使いやすいですか?ボールペンの芯が柔らかい素材だったら?答は否、です。

 インパクトの感触がわからないテニスラケットやゴルフクラブでは上達するはずがありません。手からの情報が遮断されたら、ボールをコントロールできないからです。同様に路面の感触やエンジンの動作などの情報を遮断してしまうと、車の挙動を知るには目で見るしかありません。昔はクラウンに乗ると、無意識に目線が近くの路面に向くようになり、長距離では疲れました。車線をずっと確認していないと、直進しているかどうか掴めなかったからです。

 どうして昔のことを蒸し返すのかと言えば、新しいトヨタ車にも同じような悪癖が残っているからです。もちろん程度は違いますけどね。GS430になる前のアリストのデザインが気になって、試乗したことがあります。馬力はものすごくあるものの、走りたがらないクルマという特性は変わらず。性能はいいんでしょうけど、ちっともスポーティーじゃないんです。

 同じ時期に試乗したB4には、まるで戦闘機に乗っているかのような機械精度と凄みを感じましたし、E46の繊細なハンドリングには感銘を受けました。個性は違うものの、どちらもスポーティーと解釈できます。運転そのものが気持ちいいから。これも適度なフィードバック情報があってのことです。これが車との対話というものでしょう。

 できれば運転が楽しい車にしたいのですが、近所で大きな中古車センターと言えば多くはトヨタ系。愛知県はトヨタ県ですからね。わざわざスバルを買うのも、メンテナンスの不便さを考えると避けたいところです。トヨタ車の実用性と信頼性は何より魅力的ですし。今度試乗するトヨタ車には、いい意味で期待を裏切って欲しいのですが…。
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