いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

河村たかし、大村秀章の決別

2012年08月15日 | たまには意見表明
 河村たかし名古屋市長および減税日本代表と大村秀章愛知県知事の対立が決定的になり、協力体制があっさり終わるようです。

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 直接のきっかけは、大村秀章が河村たかしの頭越しに大阪維新の会に接近していること。河村たかしは政界では大村秀章より活動歴が長く、大村秀章が当選した際には河村たかしの庶民的な人気が大いに助けになったと言われていますので、どうしても大村秀章が自分より格下だと思っていたようです。一方で河村たかしの「天然」なキャラクターは誰もが知るところで、元官僚のエリートで副大臣まで務めた大村秀章にしてみれば、河村たかしなど人気取りしかできないポピュリスト、ぐらいに思っているのでしょうね。

 早ければ今秋と言われている総選挙では、地方勢力同士の連携が生き残りの鍵と言われていますので、全国的に知名度のある大阪維新の会と何としても組みたいわけです。ところが減税以外にこれと言って政策のない河村たかしは、橋下徹に相手にされませんでした。財政改革という強力な動機のある維新の会と、とりあえず票を稼げそうな減税を旗印にしてしまった減税日本では、政策的に合わないのが当然です。それでも一緒にやれば選挙が有利になる、と考えたのは政局の人である河村たかしの本質でしょう。

 彼は元々民社党の春日一幸の秘書から自民党宮沢派(非公認)を経て日本新党と新進党、民主党で衆議院議員、そして名古屋市長になり減税日本を立ち上げる、という節操のない政治家です。自民党時代のキャッチフレーズは「気さくな40歳」「ボクは政治家の息子じゃありません!」という有権者を馬鹿にしたもの。選挙では減税以外の政策はほとんどなく、自転車に「河村たかし 本人」の幟を立てて走り回るだけ。議席さえ取れば後は何とかなるという印象で、政治家としての資質において、橋本徹や大村秀章に軽く見られるのは仕方があるまいと思われます。

 そこで、河村たかし人気に乗っかって愛知県知事になった大村秀章が、これを見限って単独で維新の会と連携しよう、というのは戦略として合理的です。まあこの人もテレビの討論で失態を重ねるなど、理念よりは利益で動く人という印象が強く、人好きのする人柄ではないですね。それだけに河村たかしと違って損得勘定はできるので、利害が一致する限りにおいては他の勢力と連携しやすいでしょう。

 総選挙では両者が対抗してそれぞれ候補を出し、潰し合いになるようですが、政策のない人と信用のない人の争いなので、維新の会のようなブームを作り出すまでは行かず、どちらも東海地方限定の小勢力で終わるような気がします。名古屋でもこんな低レベルの対立じゃなくて、本当の地域発展に繋がるような政策論議を見てみたいものですが。
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