こたなたよりこんなこと

「登場人物」と「人物設定」は「フィクション」です。人物・企業・団体は実在のものとは関係ありません。

「明治」から現代への150年間の技術の推移を見てみましょ。

2018年11月06日 | 博物館・科学館

 今年は「明治150年」だそうで、江戸時代が終わり「徳川幕府」から「天皇主体」へ「大政奉還」がされて150年経ったって事ですね。また、この150年は科学技術が一気に進化した期間でもあり、現在でも生活で使用されている、身近に見ることのある「日本を変えた科学・技術」を紹介しているのが「国立科学博物館 上野本館」で開催されている「特別展 日本を変えた千の技術博」なのですよ。

 今から150年前と言うと、19世紀後半になり、さまざまな化学・技術が発展してきた頃になりますまた、「電気」が産業はもとより生活に浸透してきた「新しい時代」でもありますね。この特別展ではそんな科学と技術の発展、推移を貴重や実物資料で紹介しています。

 まずは「第一章」として「明治維新 科学と技術で世が変わる」です。明治維新で、鎖国が完全に終わり、日本政府は「西洋化」を推進。それにより世界の新しい技術が日本に一気に入ってきます。そして、日本も「国際化」するために、「メートル条約」に加盟した事により、今まで使用されていた「尺貫法」から「メートル法」へ単位が移行します。その「標準器」を運んだ「運搬容器」が展示されており、コレは普段見る事は無いですし、存在を知っている人も少ない、大変貴重な資料が展示されていたり、その当時の最新技術の一つである「蓄音機」や「活版印刷機」、そして面白いのは「西洋医学」を取り入れた製法の「にきびとり美顔水」なんてモノも。また学校教育も世界に通じるように「小学校」ができ、その教材は「外国」のを翻訳したり参考にしたりとして作られました。私個人としてその中で興味を引いたのが、当時の「元素化合量一覧」。要は「元素表」ですね。「周期表」になっておらず、ABC順にそして「金属」「非金属」に分けられており、当時らしく「漢字」と「英語読み」が書かれているのですが、その読みは当時「発音」から書き取られていたため、今とは少々違う、より英語よりの発音になっているんですよね。「電話交換手」の仕事を紹介した動画など、現在の生活の基礎がこの時代にできた事がわかります。

 「第二章 科学で変える」では現代では当たり前となっている「クオーツ時計」の原型である「水晶時計」の「表示部」の実物、その後技術が発展し世界初の「クオーツ腕時計」も展示されています。今では当たり前になっている「永久磁石」である「フェライト磁石」もありましたね。そして、ここでは「新しいキログラム原器」になるかもしれない、「プランク定数基準」のシリコン単結晶球のレプリカも展示されています。

 ここまでは、新たな技術や化学からできた「新しい物」が中心でしたが、「第三章 くらしを変える技術」では、私たちの生活に身近なものが紹介されています。電球が作られ、そのための「発電機」が登場し、「電気」が身近なものになって来ると、「電化生活化」が発展してきます。ここでは「初期」の「電気掃除機」や「電気釜」「電気冷蔵庫」など、今では「当たり前」の生活必需品の始祖が実物展示されており、今の「生活家電」との姿のギャップを感じる事ができます。「家庭」も変わってくれば「産業」も変化してきます。

 「第四章 産業を変える技術」では「自動車」「船舶」「航空機」の「運輸・運送」を中心とした技術が紹介され「鉄道網」も紹介されています。「ロータリーエンジン」を始めて実用・量産化した「A10ロータリーエンジン」とそれを搭載した「コスモスポーツ」の実物などや、現代の「製造ライン」では欠かせない「産業用ロボット」も展示されています。

 「第五章 モノを変える技術」は衣料品の多くで使用されてる「ナイロン」や同じく石油化学製品」である「セルロイド」。そしてこれからの新素材である「CFRP」を紹介しています。

 「第六章 生命に関わる技術」では「養蚕」の原料である「蚕」の品種改良と日本人には欠かせない「お米」の元である「稲」の品種改良を紹介。

 さまざまな新しい製品が登場してくると「街」も変わってきます、「第七章 街づくりを変える技術」は「高層ビルの建築」、自然災害軽減のための「気象レーダー」や「地震計」、それと建設重機の一つである「ブルドーザー」。こちらは「初の国産」である「コマツブルドーザーG40」の実物が展示されており、1943年に製造され、終戦後海底放棄されていたものの「船の航行にジャマ」と引き上げられたのに「エンジン」は無事にかかるほどの気密性と頑丈さと数奇な運命も紹介されていますね。

 そして「第八章 コミュニケーションを変える技術」ではここ40年ほどで大きく変わった「電話機器」に「ワープロ」、「PC」など現代社会での身近な技術が紹介され、今までの明治から進んできた技術がここまで発展したのを実感させてくれます。

 「ミュージアムショップ」ですが、コレがもうなんだか…、ミニカーがあったり「駄菓子」があったり、なぜか「蚕」のぬいぐるみやフィギュアがあったり「技術・科学は?」と思えるような品揃えでした。

 ともかく、身近なものから「科学・技術」の発展を紹介しているので、そういった物に興味があまり無い方も「懐かしい」と思えたり、昔と今とのギャップを楽しむことができます。私はある程度の「科学・技術」の知識がありますから、もう楽しかったですよ。開館してから入り、見終えたのが13時と4時間ほど見ていましたからね。それと今日は天候とかも影響していたのか、会場内は空いており、ゆっくり見れたのでとても満足ですよ。ホント、こういった科学技術の発展は見ていて面白いですね。

 それでは、本日の登場人物は「機械工学」が関連する話ですのでこの方、「ベルギー国立博物館」で「機械工学」の「学芸員」をしている「スキッパーキ」の 「Cheifille」である「ブランディーヌ・デュラン」さん。「乗用系」の機械が専門な「ブラン」さんですが、やはり身近な機械なども好きなので、こういった展示はテンションが上がるようですね…。ちなみに背景が「特別展 日本を変えた千の技術博」の会場内の一部なのです。

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